力のいらないはさみ心地に感動!
ここからは実際に使ってみた感想となる。
平均的なアジの大きさのイメージとして、20cm弱のアジを掴んでみた。
ブレードの隙間があるため、掴んだままで写真をとってもアジの様子がよくわかるのはアイデア賞ものの発想と言えそうだ。
上記した記事内のイラストにあるとおり、ブレード部分がアーチを描いているため、アジの体の曲線にフィットするように掴めているのがよく分かる。
トングタイプだと、挟んでも上方向(握っているのと反対方向)へとアジが滑ってしまうことが多いが、この構造ではそれがまず起こらないのも嬉しい。
ただ流石に力加減が弱いと左右に抜けてしまうことはあるので注意。ブレートの形状に躊躇してしまったり、ハサミタイプへの不慣れが原因で記者は最初はうまくつかめなかった(笑)。
しかし何回か使えば恐ろしいほどにつかみやすいことに気がつく。
少ない力で、まるでフィットするかのようにアジを保持することができるのだ。これは、アーチ形状のおかげでアジの体に対して掴む力がまんべんなく伝わるからだろう。
また、ブレードが2枚という形状力のロスが少なく、表面積が増えて3次元的に力を加えることができる一因になっているようにも思う。
高い保持力のおかげでそのまま脳締めするのも容易だった。
従来のアジバサミの場合、暴れるアジを無理やり挟むと見るからに体表面に傷つくこともあったが、宵姫アルミフィッシュグリップは少し跡があるかな?程度。皮を引いた身にも特段傷は見当たらなかった。
保持しやすく意外と傷つかない優れもの!
その見た目から、プロト段階の製品がお披露目された当初からアジの体へのダメージが気になっていた『宵姫アルミフィッシュグリップ』だが、実際に使ってみると藤原さんの記事にもあったように、それが杞憂であったことがわかった。個人的な使用感でいえば、トングタイプのフィッシュグリップよりよっぽどダメージを与えないように思う。
それは
- アジの体にまんべんなく負荷をかけられるアーチ形状
- 2枚のブレードによる立体的な保持感
- ハサミタイプによる力加減の容易さ
この3点が鍵になっているのだろう。
実物を手にして、実際に使ってみて、やはり値段相応というか、むしろ安いまで感じてしまった。仮に記者がこれを紛失してしまったとしたら、即日購入し直すだろう。それくらい、間違いのない製品だといえるだろう。
長く、快適に使える『宵姫アルミフィッシュグリップ』、気になったらすぐに使ってみて欲しい。
きっと躊躇していた期間を後悔してしまうから…。
持ち運びのために
『宵姫アルミフィッシュグリップ』に同梱物はなく、購入時には本体のみ。フィールドで持ち運びやすく、紛失の防止やさらに扱いやすくするためにはチョい足しが必要だ。
リーシュコード
万が一手から滑り落ちても大丈夫なように、リーシュコードを取り付けたい。『宵姫アルミフィッシュグリップ』のグリップの端にはリーシュコードを繋げられる穴が開いているため、ここを活用しよう。
プライヤーホルダー
『宵姫アルミフィッシュグリップ』は閉じた状態で保持(ロック)できず、なにもしないと開きっぱなしになってしまう。そこでおすすめなのが「プライヤーホルダー」。ラグゼをはじめ、メーカー各社から展開されている。
記者が現在使用しているのは『アブ2wayホルダー』。
プライヤーホルダーとしてだけでなく、ロッドホルダーとしての使用も考慮されたデザインとなっており、グリップも刃も長い『宵姫アルミフィッシュグリップ』をピッタリと収めることが可能。そのうえもちろん取り出しやすい。プライヤーやフォーセップを一緒に収納することも可能だ。
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