スロージギングが切り拓いてきたオフショアの世界を、さらなる次元へ牽引する清水一成さん。大好評、迷えるジギングアングラーに送る、目からウロコの清水流シンプル理論の第2弾。これを読めば、もう答えはみつかっている!!
●文&写真:中村崇彦
教えてくれるのは「カズさん」こと清水一成さん!
清水一成(しみず・かずなり)
親の代からの釣り具屋稼業で反抗期?としてルアーを追求。伊勢湾で培ったスキルを日本のみならず世界で磨きをかけるエキスパートだ。愛知県蒲郡市「ポイント釣具」を営みながら伊勢湾ジギング船「39」を駆る。DAIWAフィールドテスター。
動画での解説はこちら!
ジグの使い分けは「ロングかショートか」の二択
マルチにジギングを楽しみつつ、レベルを超えてアングラーに的確なアドバイスを送る清水さん。今回は前回のジグの特徴を踏まえた選び方だ。
ジグ選びをおさらい!
スロージギングが切り拓いてきたオフショアの世界を、さらなる次元へ牽引する清水一成さん。そんな清水さんが、迷えるジギングアングラーを全力応援すべく立ち上がった! 目からウロコの清水流シンプル理論を読めば[…]
清水さんが愛用しているジグを大きく分けるとロングとショートになる。
・ロング(セミロング含む)
・ショート
清水「ロングジグはしっかり竿を振って飛ばす。その推進力(飛距離)が非常に有効になります。それと、誘いではない幅の広い横の動きの展開をキープしたい時に使ってください」
ショートジグとの使い分けは、ターゲットのいるレンジを把握してから。
清水「ロングは走る(シャクったときに横に移動する)距離が長い。ショートは走る距離が短い。竿の振るアピールの仕方が違います。例えばロングであれば、大きくゆっくり。ショートであれば小刻みに振る」
ロッドの使い方(=アクション)はジグによって変わる。走るロングジグで小刻みにアクションさせても横移動している最中に余計な負荷を加えるので釣れない動きになると言うことだ。
清水「僕のシャクリっていうのは、ジグが落ちたよってなった瞬間にシャクる。竿先が落ちたよって教えてくれてからシャクるので【抜けが良い】感じがする。ジグの水中の姿勢が横なのか、斜めなのか、縦なのかをまずはしっかりイメージすること。それは糸の張りであったりラインスラックであったり、竿の穂先が入る瞬間であったりする」
清水さんが柔らかめのロッドをおすすめする理由はこちら!
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ジグの素材(タングステンと鉛)による使い分け
清水「タングステンは沈下速度が速い。なぜ沈下速度が速いことが良いかというと、青物なんかは速く落ちた物に対して反応しやすく、チェイスしてくることが多い。一方、鉛製ジグは沈下が遅い。ヒラヒラとゆっくり見せながら落として反応することもあるから、鉛も必携です」
潮が効いている状態でも素早く落ちるタングステン、潮がゆっくりな時ほどシビアに見せて釣る鉛がベターというのが清水さんの理論だ。
魚の視点からロングとショートの使い分けを考える
ロングジグは長くて大きいから存在感があり、逆にショートジグは短くて小さいから食わせやすいのは一般的な特徴だが、絶対ではないという。
清水「ロングジグは横になりやすいと言いましたが、横になった瞬間は、横から追ってくる魚にとっては点に見えます。それがまた垂直になって存在感がでる。点になって消えたのがまた見える、消える、見える、この繰り返しが魚のスイッチを入れることがあるんです」
横になりにくいショートジグは魚にとっては常に同じような大きさに見える。ジグを追う魚のポジションにもよるが、小型であることが絶対的な食わせにならないこともあることを覚えておこう。
釣れている時のジグの動きを覚える
なぜ同じ形状のジグにもウエイトの違いがあるのか。それは適正な動き、釣れる動きのためだという。
清水「釣れている時を思い出しましょう。ロッドの動きとジグの動きがリンクしますよね。逆に釣れない時はロッドの動きとジグの動きがズレている、ラグがある。それを『ジグが重たい』とも表現しますが、そういう違和感を持つことも大切です」
経験にもよるが、目安はジグを動かしていて気持ち良いかどうかだ。
清水「ジグが重たい時は2枚潮3枚潮で水中のラインに余計な遊びがある状態になっています。釣れないとみなさんはジグを軽くしたがりますが、実はこれは大きな間違い。ジグを重たくするんです。そしてラインをしっかり伸ばしてあげます」
ジグがしっかり動かないから、抵抗をかけて動かしやすい重さにするのが重要だ。
そんな清水さんがフィールドで最も重要しているのが【ジグの抜け感】だ。
清水「使用感と言う人もいますが、ジャークを入れた時に水中でどれだけジグが気持ち良く抜けるかが、大切になってきます。頭の良い大型の魚ほど百戦錬磨で賢くなる。狡猾なターゲットを欺くためには、抜け感良く、いかにジグを丁寧に気持ちよくスイミングさせる(動かせる)かが大事です」
抜け感とはタックルの総合的なバランスによって実現する。
清水「エッジが立ってるジグは水を切る。切りやすい反面、ブルブルしやすい。だからスピードを若干緩めて(8割程度)で動かさないとジグの良さが出ない。それにはラインとジグの動きがリンクしないとダメで、さらに竿とリールとルアーとラインがしっかりマッチした、タックル合わせがジギングでは重要視されます」
ジグの種類やウエイトによる抜け感をしっかり覚えて、それを得られるようなタックルセッティングを心掛けよう。
清水さんの実釣使用タックル
写真上:TGベイト120g用
- ロッド:ソルティガSJ 61B-1・W(DAIWA)
- リール:ソルティガIC 300H-SJ(DAIWA)
- ライン:UVF ソルティガデュラセンサー 8ブレイド+Si2 1.5号(DAIWA)
- リーダー:ソルティガ フロロリーダー X’LINK(クロスリンク)30lb(DAIWA)
写真下:FKジグ180g用
- ロッド:ソルティガSJ 61B-2・W(DAIWA)
- リール:ソルティガIC 300H-SJ(DAIWA)
- ライン:UVF ソルティガデュラセンサー 8ブレイド+Si2 1.5号(DAIWA)
- リーダー:ソルティガ フロロリーダー X’LINK(クロスリンク)30lb(DAIWA)
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