近年人気が再爆発しているマジックジャーク。
その中で、頭ひとつ抜け出る実績と人気を誇っているマジックジャーク系ミノー『スティル』。
緻密な計算で作り込まれた『スティル』にこの秋、新モデルが登場する!
●文&写真:立川宏
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遂に実現! スティルの48モデル!!
エリアゲームのミノーイングは大きく2タイプに分類することができる。ひとつはヤマメ、イワナ、ブラウンなどのイロモノ系を狙うミノーイング。こちらはラインスラックを利用してミノーを左右に大きくダートさせる一般的なミノーイング。
そしてもうひとつが、近年再注目されているニジマス系ミノー。イロモノと異なり、激しい左右へのダートアクションを好まないニジマスは、上下、前後への揺さぶりでスイッチを入れる。中でもハイフロート系のミノーを駆使して、止めて浮上させることでスイッチを入れるマジックジャークの釣りが、近年改めて注目を集めている。
やり方は簡単。ロッドを下方向に強めに煽りながら、同時にリールを巻く。そして止めて浮上させる。
その楽しさと、あまりにも釣れ過ぎる爆発力に後押しされて、近年、各メーカーから続々とマジックジャーク系ミノーがリリースされている。
そんな中、頭ひとつ抜き出る性能で、多くのアングラーから指示されているスティル・シリーズ(スミス)。
止めたときに、どのくらいの速度で浮上させるのか? どんな姿勢で浮上させるのか? そうした微妙な違いが大きな釣果の違いへと繋がる、マジックジャークの世界。
リップ角度、リップ形状、テール形状、浮き姿勢、ウエイト位置とウエイトの大きさ。そしてトータルバランス。あらゆる角度からの研究が必要なマジックジャーク系ミノーの開発において、独自のノウハウを持つスティル開発者の礒野寛之さんが、今シーズンに新たに送り込んだ刺客がスティルエリア48HF。以前から【スティルエリアの50mm前後のモデルが発売したら最強だ】と、腕に覚えのあるエリアエキスパートたちが噂していたが、今年の秋…遂に実現した。
マジックジャークの爆発力は凄まじい。ハマると留まることを知らずに釣れ続く。自らが操作して【釣る】醍醐味も人気のヒミツ。
STILL AREA 48HF
礒野「マジックジャークの釣りにおいて、浮上速度と浮上姿勢はとても大切です。
スティルエリアT2が釣れる、とご評価いただいているヒミツのひとつにも、浮上姿勢が関係しています。T2は浮上時に【ユラユラ】と揺れて、誘いながら浮上します。それが抜群に効果的です。
そして今回のスティルエリア48HFも、トラウトが好むバランスの【ユラユラ】を研究しながら開発しました。揺れながら浮上するときに、広範囲からトラウトがグングンと寄ってきます。浮上時に静止状態で真っ直ぐに浮き上がると、単調すぎて見切られてしまうこともあります」
礒野「そしてスティルエリア48HFのもうひとつの特徴は急潜行です。急角度で潜行させることによって、トラウトの視界から一瞬でミノーを消し去ることができます。
ここが大切。消えたモノをトラウトは必死で探します。探している最中に、ユラユラと揺れながら浮上します。その瞬間にバイトすることが多いです。
また、急潜行できるということは、短い距離で何度も潜行と浮上を繰り返すことが可能です。その分チャンスも多くなります。
最初に発売したのはスティルエリアT2ですが、実はスティルエリア48HFの方が王道系ニジマスミノーです。基本的には最初に48HFを投げていただいて、釣れるだけ釣って、ちょっと釣りにくくなったかな? もう少しスローに浮かせたいな~、と感じたタイミングでT2にローテするのが一般的です。
48HFはシルエットが大きい分、エアルームも大きいため浮力も強いです。つまりは浮上速度も速く、アピールも強いです。
48HFは広範囲から簡単にトラウトを呼び寄せることができるミノーなので、今までよりも、さらに【ラク】に【楽しく】マジックジャークを満喫できるようになるかと思います」
STILL AREA 48HF
◇全長/48ミリ
◇重量/1.6g
◇タイプ/ハイフロート
◇フック/SP-21F#8(ヴァンフック)
注目すべきカラーはコノ5色!
ここで紹介した5色はT2の今シーズンの新色でもある!
スラッシュパールBT
下地はホワイトパール系、さらに上からゴールドパールを濃く吹き重ねた、パールの複合カラー。メッキでは強すぎるけど、クリアではアピール不足。その間を埋めるカラー。
サイトメタルBT
BTはブラックテールの略。寄せる力が強いカラー。色のチカラとしては最強の部類に入る。ボディとリップの視認性だけではなく、頭部はウキのような配色で、視認性を強化している。
ハーフミラーBT
ギラリと光るが、実は透過もする。面で光を受けるとフラッシングが利き、下から見上げると、上下のクリア部の他に、側面のメッキにもクリア感が出る。光量や魚の目線に応じて感性を変えられるギミック系カラー。
ビビットBT
大人気カラーであるワカサギBTの兄弟と言えるカラー。あえてメッキはせずに、透明感を活かした塗装のみで、怪しいフラッシング感を表現。より緻密なローテーションが可能。
ゴールドペレットBT
食わせ系カラーだけど、上からゴールドパールを吹いている。ミノーの俊敏な動きに反応するけど、色を落とさないと食わない。そうしたときに活躍するカラー。
48HFは、ここで紹介した5色の他に、あと7色を加えた、合計12色が定番色。
スティルのポテンシャルを100%出し切るために!
その① 《スティル専用ロッド》
トラウティンスピン フィールドリームアヴェルラ FLA-T54ML “STILL”
グリップは手のひらで完全にホールドできる大きさにしている。リールハンドルをグイッと動かしても、ロッドは動かない。
スティルを使いこなすために誕生した、その名も通称【スティル】。ネイティブ渓流ロッドさながらの張りを保持。一般的なエリアロッドではできないことを完全カバー。マジックジャークの場合、柔らかいロッドだと、ミノーアクションに対してロッドが追従できずに、ラインが暴れてしまう。ラインが暴れるとスラックが出てしまい、ミノーがダートしてしまう。最小限の動きでマジックジャークを簡潔させることが可能。そして足元までしっかりと戦えるレングス、硬さ、張り、すべてがマジックジャークのことのみを考えて開発されたスペシャルロッド。
その②《アイチューン》
アイチューナーフィネス
ミノーに限らずクランクベイトなどのプラグを扱う場合アイチューンは必須。一般的なエリアプラグのアイは0.6mm、0.7mm、0.8mmの3タイプ。より正確なアイチューンを行うためには、アイの線径と合わせるのがベスト。
アイチューナーフィネスは1本で全3タイプの線径を保持している。しかもグリップの凸刻印によって、見なくても何mmのスリットがどこにあるのか? 瞬時に判別できるギミック付き。その上、真冬でも触り心地がいい特殊な形状の樹脂グリップを採用している。
0.6mmという凸刻印がチューナーの金属側に刻印されている。0.8mmという凸刻印は、手元側に刻印されている。
スティルエリアT2
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