[もはやモンスター]砂浜でとんでもない魚がヒット!これはヤバすぎる…。

ルアー釣りを楽しむ人(アングラー)からも人気の高いターゲット、ヒラメ。サーフと呼ばれる砂浜には、シーズンになると多くの釣り人が並び、ルアーをキャストする。エキスパートともなると、座布団級と呼ばれる巨大ヒラメを釣り上げることも。今回、釣具メーカーのテスターである鈴木さんに、その詳細を解説して頂いた。
※本記事は、2020年5月に配信されたものを再編集したものです。

>>デ、デカい…砂浜で釣れたモンスターの正体。写真ギャラリー

●文:鈴木 貴文(Fishman)

2024 シーバス特集

解説アングラー

鈴木 貴文(すずき・たかふみ)

フィッシュマンのテスターをつとめるアングラー。シーバスを中心に、ヒラメや青物など、幅広く活躍する。

最先端のベイトタックルはとにかく飛ぶ!

ベイトタックルでサーフの釣りをする。ここ数年このスタイルで釣りをしてきましたが、始めた頃から今に至るまで散々白い目で見られてきました(笑)まあ、ベイトタックルでサーフと聞いたら疑問を抱くのが普通でしょう。

『すぐバックラッシュする』
『大して飛ばない』

と、そう思われていることでしょう。ですが近年、ベイトタックルは目覚ましい進化を遂げて来ました。以前と比べ、敷居がかなり低くなりましたね。もはやベイトタックルで1gのルアーをキャストするライトゲームや、100m超えの飛距離を出すサーフの釣りは『誰でも簡単に』出来る時代に突入しているんです!それを少しでも多くの方に伝えたい!

そこで今日はFishmanの最新ロッド、BRIST VENDAVAL 10.1Mを用いたサーフのフラットフィッシュゲームについてお話したいと思います。ぜひ最後までお付き合い下さい。

BRIST VENDAVAL10.1M[Fishman]

10.1ftブリストベンダバールのミッションは2つ。1つ目はもちろん長距離砲。8.9Mを上回る飛距離叩きだすことができる。2つ目は感度。クローラシリーズやNewインテ6.4ULにも実装している「張りがあるのにしなやか」な要素を長尺ロッド用に、しなやかさはそのままで、強調したい張りの部分を高弾性カーボンを外側に巻くことで、理想的な穂先が完成し、ベンダバール10.1に移植。

ブリスト ベンダバール 10.1M[フィッシュマン]
全長:308cm(10.1ft)
継数:3ピース
仕舞寸法:106.5cm
グリップ長:54cm
自重:283g
素材:4軸カーボン
ガイド:Kガイドチタン+ステン
ルアーウェイト:8~50g
ライン:PE1~4号
価格:58,800円(税抜)

なぜサーフでベイトタックルを使うのか

サーフといえば一般的に、スピニングタックルで0.8号や1.0号ほどの比較的細めのPEラインを使って行うのが普通です。スピニングタックルはその構造上、キャスト時にラインがガイドの中で螺旋状にクルクル回りながら放出されます。

その際にガイドのリングとラインが接触する事によって摩擦抵抗が発生します。なので、ラインを太くすればするほど接触する面積も大きくなり、強い抵抗が生まれ、飛距離が落ちやすいのです。

その点、ベイトタックルはキャスト時に発生させるロッドの反発力とルアー自体の重さでリールのスプールを回転させるため、ガイドの中をラインが一直線に放出され、ラインとガイドの間で発生する抵抗がスピニングタックルよりも少ないのです。そのため、太めのラインを使用しても飛距離が落ちにくいという特徴があります。

座布団クラスのヒラメともなると魚体の重さ、引きの強さも強烈なものとなります。また、サーフというフィールドは様々な魚が釣れます。ヒラメ、シーバス、青物、真鯛などなど。魚のサイズによっては細いラインでは掛かってしまった時に心細いことがありますよね。

ベイトタックルなら1.5号〜3.0号ほどの太めのPEラインがとても扱いやすいので不意のモンスターがヒットしても安心です。

魚が1番バレやすいランディング直前の波打ち際のファイトも、引き波や魚の突っ込みに対してその都度リールのクラッチをきってラインを出してやれば非常にバラしにくくなります。
ベイトにはベイトの、スピニングにはスピニングの利点がありますので、使い分けるとサーフの釣りが更に快適に・楽しくなります♪

ロッドに合わせるリール・ラインの選び方

次に、ロッドに合わせるリールとそして、使用するラインについての考察。いずれも、サーフでの実釣時の基準となる選択。

ベイトリール選択の基準

私がサーフで使用するリールを選ぶ基準。

  • 飛距離が出しやすい
  • バックラッシュが起こりにくい
  • バックラッシュが起こりにくい
  • ハイギヤ
  • スプール径36mm〜40mm
  • PEライン1.5号もしくは2.0号が200m巻けるラインキャパシティ

これらが必須条件となりますね。

メインラインの選択基準

PEラインはコーティング強めの4本編みのPEラインがオススメ。私は山豊テグスの『PEレジンシェラー』というラインを愛用しています。何故4本編みのコーティングPEラインが良いか、その理由は下記の通り。

  • キャスト時にバックラッシュが起きにくい
  • バックラッシュしてしまっても直しやすい

という特徴がある上に、しなやかな8本編みに比べて1本1本の原糸が太く、強めのコーティングがされていることによって、水中で舞い上がっている砂粒によるラインの摩耗に対しても強いのです。

【サーフベイトタックル オススメライン】

ファメル PEレジンシェラー200m グレー1.5号[山豊テグス]

もちろん他にも適したリール・ラインはあると思いますので色々な物を見て・試してみてください!
ベイトタックルの組み合わせは誤魔化しが効かないので、ロッド・リール・ラインの相性がとても大切。相性のいい組み合わせを見つけるのも楽しみの1つですからね♪

釣りは遊び。釣具は玩具。楽しさも大切

さて、今回は主にベイトタックルのメリットをお話させて頂きましたが、実は私が1番伝えたいのはベイトタックルの『楽しさ』です。初めての方は練習が必要ですし、バックラッシュのリスクもある。リールやラインの組み合わせを考えたり、リールのメンテナンスもこまめにしなければならない。
正直、面倒な部分もあります(笑)。しかし、それを補って余りあるメリットと楽しさがあるのも事実。というより、実際はそんな面倒なところも楽しんでいます!

もう文字数が限界で全て語りきれないのが非常に残念ですが、それはまた今度にとっておきたいと思います(^_^) 最後までお付き合い頂き、ありがとうございました!

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