はじめて訪れる釣り場ほどワクワクするものはない。いったいどんな魚が、そしてどうやって釣りをしていけば良いのだろうか? そんなファーストエリアへカルテラス本多智紀さんが挑戦。その全過程を公開していこう。
●文&写真:石井伸拓
本多智紀さんプロフィール
本多智紀(ほんだ・とものり)
樹脂製スプーンでジャンルを問わずルアーフィッシングに革命を起こしたブランド、カルテラス代表。工業デザイナーとしての顔を持つ一方、フィールドを通して自然の恵みや土地の文化を追う旅人でもある。
カルテラスSNS
今回訪れたエリアはオープンしたばかりのTABIMASU BASE 〜yanagisawa〜
ヒレピンの良型ばかり! 茨城県境にある秘境エリア
今回実釣したTABIMASUBASEは、人気Youtubeチャンネル「旅鱒」を運営する浅水憲治さんがこの場所に惚れ込みオープンへ漕ぎつけたエリア。土日祝日(1日券5,000円)は通常営業で、木金(1日券3,000円)は予約制。その他詳しくはHPまで。
軽い比重のルアーをゆっくり巻くだけ!
まずは表層をパラトでチェック。
本多「ずっと付いては来るんですが喰いきらないですね。パラト+GF30はスプーン素材のブラスより約1/4.5〜1/5くらいの比重でとても軽いからゆっくり引けるんです。低活性のトラウトにも効果的のはずですが…」
パラト+GF30は虫とほぼ同じ比重であり、スレているトラウトにもプレッシャーを与えず自然に喰わせやすいという。その言葉通り、急にスイッチが入りヒット!
本多「急に水温が低くなったせいか朝は良くなかったようですね」
ひとしきり連発してから本多さんはウルキとウルキ70を使いだした。同じくゆっくりと巻いてくるだけ。
ほぼルアーの力だけで釣っていくのが今回のテーマだという。
ウルキ70
本多「ゆるく釣れるようにルアーは仕上げていますので」
そういうと、今度はまったくリールを巻いていない!?
本多「ウルキ70は大きめなんですが、ちょっとボトムに放置してみます。比重が軽いので沈んだりせず、微かな水流でほら…微妙に動いてアクションしてくれています。これに魚が反応してくれるんですよ」
ボトム放置で1尾追加! まさに何もせずに釣ってしまったのだった。
本多「あと工夫が必要なのはカラーローテーションくらいですかね」
ウルキ
パラト+GF30
パラト タイプM
自分なりの順番を決めてローテを組み立てていく
では実際にどうローテーションして釣っていくのだろうか。
本多「今日はローライト(くもり)だったので、派手すぎない淡いカラーから使っています」
まずはパラトのセールカラー。白に薄茶が混じったようなカラーでペレット系ともいえる。
本多「晴れているときならメタリックとかピンク系とか濃いめのカラーでいくのも良いと思いますが、ローライトならアピールが抑えられた淡いカラーで固めていきます」
セールカラーの次はカーキやライトブラウン系を試していき、茶系がダメならグリーン系。その方向でも反応が悪ければカラシといったイエロー系へ。その先にあるのは蛍光とかオレンジといった濃いめに変えてチェック」
似たカラーを試していって徐々に濃いカラーへと移っていく。急激にカラーの系統を変えるのではなく、近い色で反応を見ていく方が良いという。
本多「あくまで自分のやり方ではありますが、自分なりの順番を決めておけばどんな釣り場でも迷わないと思います」
たしかに朝こそキャッチに至らない場面は多かったが、お昼前には確実に良型をキャッチしていった。
本多「虫の比重と同じなので喰いが良いし、重心の部分が一点に集中しているので軽くても驚くほど飛ぶんですよ。だから沖でゆっくり巻いて誘えるんです」
ほとんど迷わず喰いあげるようにしてバイトしていた。
本多「あとは本当にカラーローテくらいになってくるんです(笑)」
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