河口湖を見下ろす大石地区の高台のSDGs最前線基地『SDGsまなび館&生分解性釣具・生活用品研究所』

2024年3月22日に富士河口湖町大石にオープンするSDGsまなび館。SDGsについて学び知ることができるだけでなく、生分解性釣具・生活用品研究所を併設した楽しく遊べる観光施設だ。そして世界初の生分解性ルアーの全貌も公開!

●文:ルアマガプラス編集部

2024 新製品情報

河口湖北側の大石ペンション村
その高台の広大な敷地に大きな連棟が建つ!

SDGsまなび館の住所は、山梨県南都留郡富士河口湖町大石。河口湖の北側にある。ここには大石ペンション村があり、その一番奥の高台だ。広い駐車場があり、釣りや観光の途中はもちろん、大型観光バスにも対応している。平屋建ての建物が連なり、その前には広場があり、ベンチやテーブル、バーベキューコーナーも備えられていて、楽しくゆっくりと過ごすことが可能だ。館長は山下茂会長が務められている。

河口湖方向大石ペンション村へ入り、さらに登っていくと建物脇に看板が見え、その先に駐車場の入口がある。大きな平屋建てで広い敷地の施設。写真奥側がまなび館、手前側にあるのがふじさん館と生分解性釣具・生活用品研究所だ。

SDGsについてパネルと映像、資料で学べる『まなび館』

順路①は、SDGsについて学べるまなび館。屋内の壁面にはSDGsの17の目標を個別に紹介するパネルが展示されている。奥の大型スクリーンでは、SDGsについて紹介する特別映像を上映。大型のスイッチモニターでは知りたい目標をさらに学べる映像も視聴することができる。貧困や飢餓、児童労働、紛争の資料展示、フェアトレードのブランドマーク一覧も展示されそのほかプロのバスガイドが案内する富士山と富士五湖の映像も放映されている。

まなび館外側には、自分で焼くスタイルのピザレストランや冷凍食品の自動販売機など、食事ができる設備もオープン予定。

SDGsに関連する、日本各地のエコグッズを販売するコーナーも設置。木粉で作られた植物ポットや、キャッサババッグから、ホタテ貝の殻から生まれたヘルメット「ホタメット」なども購入可能だ。(写真出典:SDGsまなび館公式サイト)

生分解性釣具・生活用品研究所を併設したエコな未来の入口『ふじさん館』

ふじさん館は、生分解性釣具・生活用品研究所を含む建物。JB日本バスプロ協会やNBC日本バスクラブ、認定NPO法人日本釣り環境保全連盟が進めてきたこれまでの釣り環境保全の取り組みについての展示や、河口湖に生息する魚介の展示や放映などを行っている。トイレには、山小屋などでの導入で知られるドライトイレが設置されている。

素材の研究や生分解性アイテムの開発や製造、生分解性ルアーの開発や製造支援も

生分解性釣具・生活用品研究所には、3Dモデリングマシンや生分解性ルアーや生活用品を生産できる製造機が置かれている。その様子を見学することができ、体験プログラムとして生分解性ルアーの組立塗装にトライすることができる。生分解性ルアーが実際に水に溶けていく経過が観察できる展示も。

ルアー製造の国内回帰を目指し協力者を募集しサポート

現在、「JBルアー モデル1」の研究開発・製造をおこなっている生分解性釣具・生活用品研究所。同時にルアー製造や研究開発への協力者(個人・企業問わず)を募っている。約90パーセントを海外輸入に頼っているルアー製造の国内回帰を目指し、全国にルアー製造会社を普及させるのが、山下館長の狙いだ。

2030年までの指標として掲げられているSDGs。それ以降は、生分解性釣具や生活用品の体験施設として、初期投資を抑えられる研究の場やレンタル工場として切り替えられるという。

SDGsまなび館は、SDGsのその先をすでに見据えた状態で、2024年3月22日のオープンを迎えるのだ。

バイオマス原料「マタビー」をベースにした世界初のプラグタイプの生分解性ルアーが2024年春デビュー予定!

JAPAN BIOMASS LURE model-1(ジャパンバイオマスルアー モデル1)写真出典:SDGsまなび館公式サイト

JB日本バスプロ協会40周年記念式典の際に参加者に引出物として贈られた生分解性ルアー。いよいよ、この春に製品として発売されることとなった。

初回ロットの主成分に、イタリアのノバモント社が開発した「MATER-BI(マタビー)」を使用。一般的に分解には5年~10年の日数を要するものの、水中に取り残されてもやがて自然界の微生物等により水と二酸化炭素に分解。現在正確な分解速度と共に生分解塗料及び接着剤も研究中の素材だ。

モデル1=ミノータイプ
●素材:マタビー(植物由来樹脂)70% + 籾殻30%●全長:110ミリ●重量:13グラム●タイプ:フローティング●アクション:ウォブリング●潜行深度:最大80センチ●フックサイズ:#5

少し体高があるデザインで、バスはもちろんトラウトやシーバスなどにも使えそうなサイズ感のフローティングミノーだ。根掛かりなどで水中に取り残されても、水と二酸化炭素に分解されるという。もちろん根掛かりしないことがベストだが、回収できなかった際の環境負荷を軽減することができる。塗料やラメなどについても、生分解性を有するものの研究開発が進められるという。

「ルアーデザインを手がけている方(企業、個人は問いません)におかれましては、ぜひマタビーでオリジナルルアー開発に取り組んでいただければ幸甚です。生分解性釣具・生活用品研究所では、次世代の釣り具製作に取り組む方々を支援していきます(生分解性釣具・生活用品研究所コメント)」。

写真は式典の際に贈られた、40周年の文字が刻印されたプロトモデル。

マイナスをプラスに変える「サプリメントルアー」も開発中!

式典の引出物に、もうひとつルアーが入っていた。形状は魚ではなく、薬のカプセル。これは今回の生分解性ルアー推進のコンセプトをさらに拡げるプロトモデルなのだ。根掛かりしたルアーは、海や川、湖を汚してしまい、それが罪悪感を抱くことにつながってしまう。そんなマイナスの気持ちをプラスに変えるべく誕生したのが、この「サプリメントルアー」である。

(SDGsまなび館パンフレットより)

ボディはJBルアーモデル1と同じマタビーと籾殻の素材でできているのだが、ボディ内部に鉄分が封入されている。根掛かりして水中に残ってしまっても、時間が経つとともに外側の生分解性プラスチックが溶け、中の鉄分が栄養となり海藻や水草を育てるという。そして最終的に魚が集まってくるというのだ。生分解性という特性を活かした、ユニークな発想のコンセプトルアーである。

SDGsについて、そして生分解性ルアーや生活用品の研究開発および製造、そして数多くの体験プログラム。多くの魅力が詰まった『SDGsまなび館』。エコロジーに興味のある人は、ぜひともこの施設を訪問してみて欲しい。


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