
自然フィールドで大型トラウト(鱒)が狙えるのをご存知だろうか。そのひとつが大本流のサクラマス釣りである。どんな釣りかと言われれば結構奥が深い。この記事では最大で70cmにもなるサクラマスの生態について紹介していこう。
●文:ルアマガプラス編集部
ヤマメもサクラマスもおんなじ魚です!
基本的には河川残留型(陸封型)がヤマメ、降海型がサクラマスに分けられるが、実は簡単には説明できないほど生態が複雑なのが、このヤマメという魚。地域による降海時期や、成熟する年数が違うのもそのよい例だろう。
たとえば、北海道のヤマメの場合、生後約1年半で降海型は海へと下る。そして約1年を海で過ごし、2歳半の春に生まれた川へと遡上してくる。そして約3歳となる秋に産卵し、その一生を終える。
これに対して東京都・多摩川の場合、降海型は生後約1年で海へ下る。海にいる期間は約半年間。近海を回遊しながら成長し、わずか1歳半の春に多摩川へと戻って約2歳となる秋に産卵。北海道の集団よりも短い生涯となる。
サクラマスの生態は北海道と関東でも全然違う
北海道と関東で約1年間の成熟期間の差があるサクラマス。それだけでなく、海に降りる個体の割合も大きく異る「ひとくくりにし難い」魚でもある。もう少し紹介してみたい。
北海道のヤマメは約75%が降海してサクラマスとなる。残りの25%はヤマメとして川に残る。この25%はほぼ確実にオス。サクラマスとなった50%がメス、残りのサクラマスの25%がオスだ。
東京都・多摩川の場合、降海してサクラマスとなる魚は5%にも満たない。残りのすべての魚(約95%)はみな河川残留型であるヤマメとなる。サクラマスにもヤマメにもオス・メスが混在するという、北海道との大きな違いがある。不思議であり、なぜかは分からない。東日本の南北の差でこの生態の違いである。