大注目新作モデル「ビームス インテ7.7UL」を徹底解説!CEO赤塚ケンイチ×開発 柿本岳志スペシャル対談!

フィッシュマンの人気ライトゲームロッド、ビームス インテに2024年初夏、新たなモデルが追加される。“全国の港のターゲットを1本でこなす。”が売りのビームス インテ7.7ULだ。既存モデル同様、ライトゲームシーンに一石を投ずるのは間違いなし! の新竿をフィッシュマン・テスターの柿本さんと同社代表の赤塚さんがアツく語る!

●文:ルアマガプラス編集部

2024 新製品情報

アングラー紹介

赤塚ケンイチ(あかつか・けんいち)

ベイトキャスティングロッド専門メーカー、フィッシュマン代表。渓流のトラウトからオフショアのビッグゲームまでベイトタックルで挑み続ける。自社ロッドを携え、夢とロマンを求めて世界中を釣り歩く旅人でもある。

柿本岳士(かきもと・たけし)

フィッシュマン フィールドテスター。メバルとシーバスを寝る間を惜しんで追い続ける不眠不休のアングラー。とくに良型メバル狙いに一家言を持つ。その経験をいかし、ビームス インテ7.7ULの開発では大車輪の活躍。

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開発の経緯 「プラッギングやワインドにもっと対応しやすいロッドが欲しい」。柿本さんの熱意で開発がスタート

ビームス インテは7.9ULに続き、6.4ULをリリース。そして2024年5月下旬~7月にビームス インテ7.7ULがデリバリー予定だ。

ビームス インテ7.7ULのコンセプトはずばりコレ!

赤塚「あれは何年前だったかな、カッキーからのリクエストで7.7が欲しいと言ってたのは」

柿本「3年くらい前です。僕もインテ7.9ULを使っていて、魚がオートマチックにのったりしてすごく良いサオだと思います。ただ、僕はプラッギングもするし、ワインド(釣法)もけっこう好きなんです。インテ7.9ULの柔軟なテーパーでは少しやりづらい場面もあって、もうちょっと張りがあればな、と。なおかつライトプラグ、ライトジグヘッドが投げれるロッドがあれば良いなと思ったんです」

赤塚「インテ6.4ULになるとちょっと張りがあるもんね」

柿本「そうなんですよ。そういう意味でも6.4ULと7.9ULのど真ん中のロッドで、飛距離が出て、尺メバルと真っ向勝負ができるロッドが欲しかったんです」

フィッシュマンベイトキャスティングロッドの総合プロデューサーでもある赤塚さんにとっては、非常に難しいリクエストでもあった。

赤塚「おかげでかなり面白いロッドに仕上がりました」

次のチャプターでビームス インテ7.7ULの特徴を知れば、“かなり面白いロッド”の意味がわかる。

飛距離や感度などライトソルトロッドとしての基本性能の高さは維持しつつ、ワインド釣法や尺メバルに対応できるビームス インテとして柿本さんのリクエストに応えて開発。

ビームス  インテ7.7UL(フィッシュマン)

スペック

  • 全長:234cm(7.7ft)
  • 継数:3ピース
  • 仕舞寸法:91cm
  • グリップ長:34cm
  • 自重:125g
  • 素材:4軸カーボン
  • ガイド:Kガイドチタン+ステン
  • ルアーウェイト:2~10g
  • ライン:PE0.3~1号
  • 価格:6万5780円(税込)

ロッドの特徴 個性的な3つのセクション(トップ、ベリー、バット)を絶妙な調子の1本に仕上げ、汎用性を昇華! 全国の港に潜む魚がターゲット!

既存のビームス インテ7.9UL、6.4ULとビームス インテ7.7ULの具体的な違いはどこに? 柿本さんと赤塚さんの思いがビームス インテ7.7ULの各セクションに込められ、理想の調子を実現している。

フィッシュマンの基本理念、“0(ゼロ)バックラッシュ、飛距離、高精度ピンスポット撃ち”はもちろん踏襲。

ティップ 曲がるけど張りがある…相反する特性を融合し、ルアーセレクトの幅を広げる

柿本「プラッギングでティップの張りが強すぎるとバイトを弾きます。しなやかすぎるとワインドのときにティップが曲がるだけで、適度な反発がないとラインスラックを出してジグヘッドリグを飛ばすことができません。曲がるけど適度に張りがあるのがインテ7.7ULのティップの特徴です」

赤塚「これが難しかった。細くてしなやかで張りを持たせるって相反することじゃない。でもこれでルアーセレクトの幅を持たせるティップができあがりました」

この細さで曲がるけど適度に張りを持たせたティップ。ルアーの操作性が高く、バイトを弾かない仕様だ。

ベリー 尺メバルをかけて浮かせる張り実装。やりとりで主導権が握れる

赤塚「ベリーはこの細さで強すぎず、軟らかすぎず、曲がるけどティップセクションよりさらに張りを強めました。その狙いは?」

柿本「僕はメバル釣りを良くやりますが、軽いルアーを遠くに飛ばさないといけない。軟らかいロッドを使えば飛ぶけど、尺メバルクラスが喰うとグニャッと曲がって根に張り付かれてしまいます」

良型メバルを獲るには、かけた瞬間メバルを浮かせるベリーの張りが重要。

赤塚「ダッシュで下に潜られてしまうわけね」

柿本「それを阻止するベリーの張りを持たせました。遠くのバイトをしっかりかけて潜る隙を与えず浮かせる。尺メバルが獲れるかどうかはベリーで決まります。もちろんパワーだけでなく投げやすさ、ルアー操作のしやすさも備えています」

ビームス インテ7.7ULには良型メバルを多数捕獲してきた柿本さんの経験が詰め込まれている。

バット 港周りのターゲットを想定したパワーと投げやすさを両立

柿本「インテ7.7ULはライトソルトを想定したロッドですが、70cmのシーバスが喰うときもあります。釣り人ならかけた魚は獲りたい。オーバースペックの魚でも獲れるバットパワーも備えています」

柿本「近年は水温上昇の影響か、ヒラスズキが増えている」と尺メバル狙いで実感している柿本さん。ビームス インテ7.7ULなら大物ゲストがきてもキャッチ率が上がる。

赤塚「ただ、単に硬いだけだとPE0.4号とかライトソルトで使う細いラインは当然もたない」

柿本「釣り人が追いつけない瞬間的な引きもベリーからバットが追従していなしてくれます。だから70cmのシーバスが喰っても獲れます」

赤塚「つまり、メバル、アジからシーバスまで全国の港で様々なターゲットが狙えます。あと曲がりでいうと、キャストのときは曲がりの頂点がバット付近にくるからベリー、ティップとカーボンの弾性を有効に使って投げれます。メタルジグなんか、これ9ftのロッドか? っていうくらい飛びます」

赤塚「キャストのときはここから曲がります。爆発的なエネルギーが生まれて遠投しやすい。クイックなキャストをしてもめちゃ飛んでバックラッシュしないというのもインテ7.7ULの特徴です」

グリップ 操作性を上げる長さ、先重り感のないバランスに設計

柿本「グリップ長は34cmとインテ6.4ULより2cm短くしました。ライフベストを着たり、冬に防寒を着込んだときに引っかかりにくい長さです」

赤塚「確かに使ってみるとミノーのトゥイッチをしてもグリップエンドが引っかかったりしない。非常に操作しやすいです」

ロッドを縦にシャクるときにライフベストや防寒着に引っかかりにくい長さに設定。

柿本「長いロッドでグリップが短いと先重り感が出ますけど、インテ7.7ULはリールを付けたときにリールのちょっと前くらいでバランスをとっています。先重り感を極限まで減らしてグリップ長を短くし、フィッシュマンオリジナルリールシートが手に馴染むので自重以上に軽く感じていただけるはずです」

赤塚「あとグリップエンドにウチのサオには珍しくメタルパーツを入れたね」

柿本「はい。英語で“ライトゲームを愛するすべてアングラーへ”という僕の思いを刻印させていただきました」

グリップは短めでもロッドを立てて操作するときの先重り感を軽減するバランスをとっている。

使用可能ルアー プラグ、ワーム、メタルジグで全国の港を楽しみつくせ!

ビームス インテ7.7ULはメバル、アジをはじめ全国の港で遊べるライトバーサタイルロッド。多彩な魚種が狙えるということは、使えるルアーの幅の広いということだ。お二人がビームス インテ7.7ULで良く使うルアーの操作性や使用感を解説。

プラグ、ジグヘッドリグ、メタルジグをはじめライトソルトゲームで活躍する様々なルアーが使用できる。

プラグ 操作性だけでなくドリフトで流れをとらえる感度も優れる

柿本「プラグはミノー、シンキングペンシル、トップウォーター、ちょっと大きめのジョイントベイトなど、ターゲットに応じて様々なタイプが使えます。とくにミノーやシンキングペンシルはドリフトの釣りが主流になりますが、インテ7.7ULのティップとベリーの特性上、感度が上がって流れや流れの変化が非常に感じやすいです。しかもティップは喰えば曲がってバイトを絡めとれる。プラグとの相性は非常に良いです」

赤塚「そうだね。あとティップはだるすぎないからミノーのトゥイッチもやりやすい。メッキとか速いトゥイッチが効く釣りにも良いです」

ミノーの素早いトゥイッチやペンシルベイトの小気味いいドッグウォークなどプラグを操る釣りにも向く。

ワーム ジグヘッドリグからフリーリグまで幅広く対応

柿本「アジ、メバルを狙うような軽量ジグヘッドリグも使えるし、最初に話したようにワインド。操作して動かす釣りにも使えます」

赤塚「僕は動画の撮影でフリーリグを使った。ウェイトは3~7g。チニングでボトムのズル引き。そのときになにか違和感があって上がってきたのが小さなネンブツダイ。こんな小さい魚でもティップがクンッと入って、復元力でのってるの(笑)。このとき、このティップ、きてるなと確信した」

柿本「ボトムで巻く釣りにも合ってますよね。ワームでライトなキジハタゲームも楽しめます」

フリーリグによるチニングもビームス インテ7.7ULの守備範囲だ。

メタルジグ デイメバルでキビキビ操作。圧倒的な飛距離で広範囲を探れる

柿本「メバルではデイゲームで1.5~5gのメタルジグを使います。めちゃめちゃ飛ぶんで広範囲を探るときにも良いです」

赤塚「ほんとに飛ぶ。僕はテストで12gのメタルジグも投げました。サーフでフルキャストして速巻き。10gくらいになるとリフト&フォールをするのは厳しいけど、メバルで使う重さなら縦リフトも問題なくできます」

柿本「インテ7.7ULでメタルジグを投げて小型青物を狙っても良いし、ジグを投げると何が釣れるかわからないワクワク感が楽しめます」

日中のメバルや小型青物狙いなどライトソルトゲームでメタルジグの出番は多い。ビームス インテ7.7ULの飛距離と操作性が釣果を呼び込む。

ビームス インテ7.7UL 推奨タックルセッティング例(良型メバル狙いの場合)

  • リール:28~30mm径のシャロースプールタイプのベイトリール
  • ライン:PE0.4号
  • リーダー:フロロカーボン8~12lb、3~6ヒロ

ビームス インテ7.7ULがベイトライトソルトの魚種限定解除! 楽しみ方の幅を広げる!

赤塚「地域や季節によって港にどんな魚がいるかわからない。でも、インテ7.7ULがあればトップウォーターからボトムまであらゆるライトソルトゲームが楽しめます」

柿本「日本全国の港でぜひ使っていただきたいですね」

赤塚「カッキーの好きな尺メバル狙いもできるし、今流行りのチニングやチヌのトップウォーターゲームにも使える。港以外でも色々な魚が狙えます。かなり面白いロッドができあがったので、ぜひ!」

スペック的にはライトロックフィッシュゲームやスーパーライトショアジギングも楽しめるはず。ベイトタックルだから不意の大物にも対処しやすい。ライトソルトアングラーの釣り欲を掻き立てるロッドは、全国の釣具店、オンラインショップで予約受付中(2024年3月末現在)。2024年5月末~7月にデリバリー予定だ。

ベイトタックルによるライトソルトゲームに興味がある方はぜひ! ターゲットも、楽しさも広がるはずだ。


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