[プロの釣り師のスゴすぎるテク]さすがのイカもお手上げ!究極のワザが明らかに!

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「アオリイカの回遊ルートを狙う」というのは、エギングのテクニックとしてよく聞くのだが、実際にはどうエギをプレゼンテーションすればいいのか? より具体的な攻め方を、シマノのインストラクターであり、一般アングラーのフィッシングガイドも行う湯川さんに解説してもらった。

●文:ルアーマガジンソルト編集部

2024 ブラックフライデー

水温18℃以上で状況が安定。藻場へ動く春イカが急増!

実釣時は本格的な春イカシーズンには時期尚早。実釣場所は、伊豆半島周辺。

湯川「春イカは水温15、16℃を超えてくると釣れるけど、3〜4月は意外と難しい。まだ春になりきっていないので、イカの動きが不安定。回遊でイカが入ったときに釣れる。単発のことも多い。抜けてしまうと何もない」

それが今回、フィールドで出くわした状況だ。では、本格的な春イカシーズンはいつ頃から?

湯川「ホームの南紀など温暖な地域は3月からはじまりますが、全国的に見ればGW頃から。水温が18℃以上で安定すると釣りやすいイカの個体数が増えます」

水温18℃を超えて安定すれば日中に動くイカが増える。

湯川「実釣時はまだ春になりきっていなかったので、マヅメに潮が動くタイミングに合わせて捕食回遊イカ狙い。本格的な春イカシーズンは、潮が動けば日中に藻場への移動したり、捕食に出るイカが増える。カケアガリ沿いなど藻場へ入る移動ルート上で狙えます」

釣りやすいイカが増える?

湯川「そうですね、一つは、例えばワンド奥に産卵場になる藻場があって、そこに向かって動くイカです。潮が動くタイミングで回遊して藻場へ向かい、ベイトが居れば捕食します」

ということは、今回実釣した伊豆半島周辺でも、水深があって潮通しが良い地磯の近くに、さらに藻場があれば確率は高くなるということですか?

湯川「そうです、そういう場所にはイカが入ってきやすいですね。カケアガリに沿って移動。逆にいえば、藻場を起点にすればイカが通るルートがわかるはずです」

では、実際に藻場へ向かうアオリイカを狙うには、どのタイミングが効果的でしょうか?

湯川「朝夕マヅメは捕食回遊の可能性があるので、やはり可能性が高くなります。ただ、日中でも潮が動けば十分チャンスはあります」

朝・夕マズメはやはりアツいが、日中でも潮が動けば良型のアオリイカ捕獲のチャンスは高まる。

あとは、それをどう攻めるか?ですね。

湯川「これはよく言っているんですが、とにかく春イカ狙いでは、エギをシャクリすぎないことが重要! これは、重要なキーポイントとなります。移動距離が少ないスラックジャークでエギをピンスポットで動かし、止める時間を長めにとるほうが圧倒的に効果が高いですよ」

そういった、スローであまりエギを動かさないような攻め方で、湯川さんの使用頻度の高いエギってどれになりますか?

湯川「ロングステイでも勝手に誘ってくれる、反射板が自動的に動いてくれるクリンチフラッシュブースト3.5号はまちがいなくオススメですね。エギを止めていても、反射板がユラユラ動いてフラッシングでアオリイカを誘ってくれますからね」

なるほど!フラッシュブーストは、そういう使い方効果的なんですね!

春の回遊待ちに最適なエギ選択とその使い方は?

湯川さんが藻場へ向かうイカや捕食回遊春イカを狙うときに使うエギが、今春リリースされたクリンチフラッシュブースト3.5号だ。

セフィア クリンチ フラッシュブースト 3.5号[シマノ]

湯川「大型のミラープレートを内蔵し、フラッシングによるアピール力が強くなっています。ダート性能も優れ、スラックジャークに機敏に反応。ロングステイ中もミラープレートがキラキラ輝いて春イカを誘います」

スラックジャークを上手におこなうコツは「しなやかなティップのロッドを使用すること」

スラックジャークとは、ラインのたるみをロッドで瞬間的に強く「パンっ!」と張ることで、エギをダートさせるテクニックだ。これが、うまくできないという声も聞くが…。

湯川「スラックジャークのことは師匠(重見典宏さん)のテクニックなんで、僕が語るのはおこがましいんですが…。要はラインスラックを瞬間的に張ってすぐに糸フケを出すから、エギが前進を抑えてダートします」

なるほど。それが難しい…。

湯川「ティップがしなやかだとジャークで曲がって、戻るときに糸フケが出てその場で動かしやすい。ティップの張りが強いと引っ張りすぎてしまう。あとは大きくシャクリすぎないことです」

春のアオリイカを狙うなら、エギを大きくシャクリすぎないことが重要!

湯川「春の大型イカほど夏や秋のようにアグレッシブにエギを追いません。スラックジャークでその場で動かし、ロングステイで見せます。今回の実釣でも回遊待ちは、多めにラインスラックを出したスラックジャークをメインに釣りを展開しました」

エギカラーは「ケイムラ」と「非ケイムラ」2パターンをローテ!

フラッシュブースト搭載エギの場合、どうしてもフラッシングに意識がいきがちだが、ボディのカラーも重要だと、湯川さんは考えている。

湯川「最近の傾向としてケイムラボディがすごく人気。フラッシュブースト3.5号も10色中7色がケイムラですが、ケイムラなしのほうが釣れるときもある。ボディカラーは必ずケイムラあり、なしを用意しましょう」

ちなみに、湯川さんがよく使うカラーは?

湯川「自分はエビ柄が好きなのでケイムラなしはピーチエビやブラウンエビを良く使います。ケイムラならケイムラエビ。フラッシングでアピールしたいときはスケルトンのオヨガセイワシ。アボカドは実績のあるアピールカラーで、視認性が高く藻場の見えイカ狙いでも活躍します」

それでもダメなら?「日中に潮が動きやすい新月回りを狙うのもあり。潮止まりも気が抜けません」

色々やっても、どうしても春の大型アオリイカがうまくキャッチできない。そんな場合の奥の手ってありますか…?

湯川「新月は日中に月が出るから、月の引力で潮が動きやすくなる。サイズアップを含めて日中に釣果を出すなら月齢は新月回りがおすすめです」

湯川「ちなみに実釣時は満月回りで午前中の満潮から下げの潮が動きにくく苦戦したというのもあります。あとサイズアップでいうと潮が流れているときはメス。潮が緩んだり、止まったときに突然大きなオスがドンッと出るという経験を何度もしています」

春イカシーズンも後半戦。回遊する大型アオリイカを狙って、自己記録更新にチャレンジしてみてほしい。

湯川さんの春イカ攻略タックル

[使用タックル]
ロッド:セフィアエクスチューンS92ML+
リール:ステラC3000
ライン:ピットブル8+ 0.5号
リーダー:セフィアマスターフロロリーダー3号
※全てシマノ

湯川 マサタカ(ゆかわ・まさたか)

豊富な経験と鋭い洞察力でアオリイカを的確に追い詰める日中エギングのスペシャリスト。空気を切り裂く鋭いシャクリから“侍JOE”の異名を持ち、ベストな釣りを引き出すためのタックル選びにも強いこだわりをもつ。シマノインストラクター。


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