「こ、この魚は…」群馬名物ハコスチ…? 軽妙な生態観察フィッシングがめっちゃ学べる。

2024年4月20日(土)夕方夕方5:30から放送の「THEフィッシング」は、渓流つり。春の渓流に挑むのは「小林将大」、トラウトフィッシングのトップアングラーだ。。大学時代は水産学部で渓流魚の生態を学んだ研究肌の釣り師。そんな小林が今回訪れたのは、群馬県上野村を流れる神流川。関東地方では人気の渓流釣り場だ。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

THEフィッシング】心躍る!春の渓流 群馬神流川トラウトフィッシング

小林がまずエントリーしたのは天然の渓流魚が生息する神流川上流部。渓谷は、まだまだ落ち葉が積もる冬景色だ。水温を計ると6℃。小林いわく「8℃くらいから魚がルアーを追います」どうやら厳しいコンディション。

冬眠明けの魚たちは緩い流れの中にいると推測。複雑な地形の中、ピンポイントのキャストを繰り返しながら上流に進む。倒木の隙間に発見した僅か1m半の流れの巻き返し。慎重にルアーを流すと、ヒット。あがってきたのは約20㎝の美しいイワナだった。小林が気になったのは魚の呼吸の速さ。ハイシーズンに比べ、ゆっくりな口の動きに早春らしさを感じるという。さすが目の付け所が違う。

続いて小林が向かったのは神流川本流。放流魚が生息する予約制のキャッチ&リリース区間。ここは大型魚が釣れるとあって全国から釣り人がやって来る。早速ルアーを投げるといきなりのヒット。キャッチしたのは何と尺ヤマメ。

もう一度ルアーを投げると大きく竿がしなった。水面で暴れる銀色の魚体は群馬名物‘ハコスチ’(箱島系ニジマスとスチールヘッドを掛け合わせたニジマス)。ようやくランディングできた‘ハコスチ’は40㎝強の輝く魚体だった。

2日間の釣行で小林が特に注目したのが上野村漁協の取り組み。天然魚と放流魚の生息域を完全に分け、禁漁区を設けるなど「ゾーニング」と呼ばれる管理を、河川全体で細かく行っていた。「ただ放流するだけでなく、天然魚を守ることで魚の数を増やそうとしている」と感心。固有種の保護は釣りの世界だけではなく地球全体の重要なテーマだ。

早春の清流で繰り広げられる、小林の軽妙な‘生態観察フィッシング’と、魚を取り巻く自然を残す未来に向けた取り組み。どうぞお楽しみに!