ルアーマガジン創刊当時からの人気連載「一刀両断」。バス釣りの悩みをQ&A形式で答える連載だ。今回はロングビルミノーの使い方について菊元俊文さんが解説する。
●文:ルアマガプラス編集部
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菊元俊文（きくもと・としふみ）
『SOUL OF BIG BITE』をキャッチフレーズに、ダイナミックなバスフィッシングでマグナムサイズを追求する、魂のアングラー。1997年初代JBワールドシリーズチャンピオン以降コンペティターとして活躍。現在はトーナメントを離れTVや雑誌などで、そのストロングスタイルを伝道中。大阪府出身、エバーグリーン開発スタッフ。
Q.ロングビルミノーの使い方を教えてください
木村 健一（群馬県）
A.タダ巻きやリッピング、ドラッギングなどを使い分けよう
ロングビルミノーは様々な使い方ができます。僕が使うのはエバーグリーンのLBローラー。最大深度は約2.5mです。年中使えるプラグですが、特に寒くなり始める頃、晩秋、初冬から早春には良い実績があります。
使い方は
①「ただ巻き」。巻くだけです。クランキングミノーとして使うということです。ハイシーズンでも丸いボディのクランクや強いワイドウォブリングアクションが効かない時は、タイトアクションでミノーシェイプのLBローラーの出番です。明らかに小魚を食っている時は凄く効きます。
②「クランキング＆ポーズ」。ただ巻きからリール巻くのを止めてポーズさせます。止めると浮上します。ハイシーズンは速巻きから止めて、バイトさせることを意識します。低水温期はリトリーブをスローダウンさせます。ロングリップは潜行深度を稼ぐ働きのほか、障害物をかわして根掛かりを防ぐ役割があります。ただ菊元的にはLBローラーは中層でバイトさせるイメージが強いです。それでも根掛かりを防いでくれるのは大きなメリットです。
③「リッピング」。ロッドワークでルアーを動かして止める。縦さばきならルアーの潜行深度が浅く、一定に近いレンジを泳ぎます。ロッドワークの始まりは時計の針で9時から10時。終わりは12時から1時くらいかな。横さばき（ロッドティップ下向き）では潜行深度が増します。もちろん、リールで巻いてからリッピング動作に入るとレンジは深くなります。
ロッドでルアーを引っ張って、引き切った位置からロッドワークの始まりに戻す間にリールでラインを巻きます。この時、巻きすぎてラインテンションが不規則になったらルアーの動きが挙動不審になる（釣れなくなる）ので、ラインを張りすぎないよう、弛ませ過ぎないように巻くことに留意してください。このラインを巻いている時にバイトすることが多く、手に感じる以外にもラインが「プンッ！」と跳ねる、あるいは弛むなどの「目感度」も意識してください。
冬季などはリップの付け根とフロントフックの間に接着ウエイトを貼ってジャストサスペンドにするのも効果的です。ただ霞ヶ浦水系など浅く根掛かりが多い水域では、接着ウエイトを貼ってもスローライズするくらいにセットした方がルアーロストを防げます。
④「ジャーク」。レンジが深いジャークベイトとして使う。菊元的には巻いて潜らせてから、アクセント的にジャークの不規則な動きで誘いたい時に使うかな。
⑤「ドラッギング」。普通にジグやワームで岸を撃ったり、巻き物で釣れない時に、後方にキャストしてエレキで引っ張ります。シャッドやディープクランクなどに加えて、深度やアクションのバリエーションとしてLBローラーを使います。投げた距離やライン太さで変わりますが、大体ルアーのキャスト時の潜行深度の倍近く潜ります。
例えば岬を狙ってドラッギングして次の岬にそのまま続けると、岬と岬のワンドなどの超沖でバイトすることがあります。ライブスコーパーの名人は別として、普通は人が狙わない魚が釣れることが最大のメリットです。またミドストより簡単。さらにハードベイトなので魚を食い上げさせるパワーがあります。一定速で引っ張り続け時折「パン！パン！」とジャークを入れると食わせの間となります。いろいろ試してみてください。
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