「渓流魚を捕食するブラックバスが狙い目」ロクマル率の高い池原ダムがNo.1 釣れたらデカいぞ、バラムの使い分けを解説!

ルアーマガジン創刊当時からの人気連載「一刀両断」。バス釣りの悩みをQ&A形式で答える連載だ。今回は「バラム300」ーの使い方について菊元俊文さんが解説する。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 新製品情報

profile

菊元俊文(きくもと・としふみ)
『SOUL OF BIG BITE』をキャッチフレーズに、ダイナミックなバスフィッシングでマグナムサイズを追求する、魂のアングラー。1997年初代JBワールドシリーズチャンピオン以降コンペティターとして活躍。現在はトーナメントを離れTVや雑誌などで、そのストロングスタイルを伝道中。大阪府出身、エバーグリーン開発スタッフ。

Q.バラムを使用するときの最適な状態、状況とサイズの使い分けは?

松本 洋平(大阪府)

A.状況や条件には緻密な判断。サイズは300一択。タックルは専用。

まず僕はバラムのサイズ使い分けはしていません。僕が使うのは全長30cm自重168gのバラム300です。バラム300は、もっと軽くて楽にキャストできるバラム245より集魚力が優れ、3フックなのでダブルヒットの確率が上がるというのがその理由です。

では最初に
①「バラムに向いたフィールド」。大型のベイトフィッシュ(ウグイなど)がいるフィールド。具体的にはバラムを生んだ、一番ロクマル率の高い池原ダムがNo.1です。その他、デカバスがいるリザーバー、河川全般が主戦場です。

②「季節」。春から初冬。中でもデカバスがシャローに上がる4月~6月はベスト。さらに池原など大型のウグイがシャローを群れで動く11月~12月がいい期間となります。暑い夏は、台風通過後の増水でインレットの水量が増したり、流れ込む水が多くダムの放水と相まってリザーバー全体にカレントが発生した時などは、タイミングを選びますが大きなチャンスです。ただし濁り始めや澄み始めなどの条件が重要となります。夏場はバックウォーターではタイミングが合えば数が出る季節ですが、春や初冬、冬に比べ特大が釣れる確率は下がる印象です。

早春の3月の暖かい雨による増水も狙い目。リザーバー最上流よりアマゴ等の渓流魚が流されてくるのを産卵前に捕食に来るプリのデカい個体狙いのチャンスです。

③「バラムに向いた状況」。風、雨、ローライト、カレント(流れ)などの変化。ベイトフィッシュの存在。

④「バラムに向いた場所」。バスは水面やボトムなどのベイトを追い詰める壁を利用して捕食します。バラムでデカバス釣る時は、垂直な岩盤や橋脚などといった、水面プラスもう一つの壁をタイトトレースすることでバスに「追いつめた!」と思わせます。これを利用して、バイトのトリガーを引かせるプレゼンテーションを常に意識すること。

岩盤などではテラス状に張り出し、下がえぐれた地形、裂け目などがバスの隠れ場所となります。単調に見える岩盤でも、その時の水位によって隠れ場所があるよい場所になったり、逆に干上がて機能しない場所になったりします。岩盤が数100m続いてもバラムでは通したいスポット、バスが出してくる場所が1か所だということもあります。

⑤「タイミング」。強い風が吹き出して岩盤、橋脚などに当たり、ベイトフィッシュを寄せる時。強い雨が水面を叩く状況。風や雨あるいは濁り、ローライトはバスに飛んでくるバラムを認識させにくくします。同様にテラス状のエグレがある地形などもそうですが、風による水面の乱れは天敵の鳥などを恐れるでかバスを目隠し状態にして、アングラーを有利にします。

最後に当たり前ですが、釣れなくても釣れる状況が分からなくても「投げ続けること」。これが一番大事です。狙ったところに落とし、タイトにコースをトレースできるボートコントロールなどは、投げ続けないと「絶対に」身につきません。

それとこのバラムには、絶対に専用のタックルが必要となります。専用の竿。専用のリール、専用のライン。快適に投げ続け、疲労を軽減し、獲る確率を上げるためには専用のタックルを持つ必要があります。僕が使うのはロッドがオライオンスローン711XX。リールがアンタレスDC MD XG。ラインはナイロンのバスザイルフレックスハードHD25lbです。

バラム300・EGスペシャルエディション(EG)

バラム300のポテンシャルを引き出し、釣り人への負担を減らすためには、ジャイアントベイト専用タックルは欠かせない。

ジャイアントベイトはルアーサイズこそ大きいが、釣りの考え方にはかなりの繊細さが求められることを覚えておこう。


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