【若者にも人気!】値段そのままに高級モデルクラスの機構を搭載!【シマノSLX70HGインプレ】

2024年にモデルチェンジを果たした鬼のハイコスパリール『SLX(シマノ)』をルアマガの名物ライター・テッペイが毒舌インプレだ!

●文:ルアマガプラス編集部

2024 イカメタル特集

テッペイ
バス歴45年、釣りライター歴28年という経験を活かし、2008年から3Gインプレッションを担当。プロアングラーを自称する割にはメーカー契約ゼロ。しかし、それを逆手にとった忖度なしのインプレには定評がある。

SLX70HG(シマノ)

先代より幅が2ミリナロー化されたMGLスプールⅢを搭載。より低慣性化されたことにより、軽~中量級ルアーのキャスタビリティとブレーキレスポンスが向上。加えて「サイレントチューン」を搭載し、わずかな回転ノイズをも軽減。価格帯をキープしたまま、ワンランク上のリールへとステップアップを果たした。

外観デザイン

デザイン的には先代とほぼ変わらず。SLXとしての個性を主張!

パッと見は前作のSLX MGLとそれほど変わっていない印象。ガンメタのボディにメタリックブルー。そしてSVSのキャプ部分に大きく印字されたSLXのロゴ。シマノの他のベイトリールとは一線を画するデザインが踏襲されている。個人的に好きなデザイン。

回転・巻き心地

剛性感と握りやすさで、巻き心地をアップ!頂点との差はゼロではないが、不満はゼロ。

ボディ幅は広めだが、非常にパーミングしやすい。そして剛性感も強いので、ハンドルを巻くときに左右にロールするようなこともない。もちろんハイエンドと比べれば差があるだろうが、全く不満の無い滑らかな巻き心地だ。

キャストフィール

ピッチング

意外なほど、ピッチングしやすかった。軽く振り込むだけで、3/8オンスのジグが低い弾道でスーッと飛び、ピンポイントに静かに落とすことができた。これがナロー化されたMGLスプールⅢの効果なのか? もっと軽いリグでも問題なくピッチングできそうだ。

これがMGLスプールⅢ。左右のふちが太い分、内側の幅が狭くなっている。前作の糸巻量をそのままにナロー化されているので、そのぶん深溝となっているわけだ。これが低慣性化につながるのだ。

遠投

スプール回転がすごくいいので、遠投能力も高い。写真を見てもかなり沖でルアーが着水しているのが分かる。ただし、ブレーキはやや強めに設定したほうがいい。一度ベストな設定を出せば、トラブルレスなキャストができる。「最後の伸び」はそれほど感じない。

ブレーキ

メカニカルは若干緩めでもいい。SVSは内部も外部も強め設定を推奨

ブレーキはやや強めの設定から始めたほうがいい。まず内部のSVSは4個中3個オン。メカニカルは若干緩めでいい。そして外部ダイヤルは5くらい(MAXは6)が3/8オンスに適した設定。外部ダイヤルはやや硬いけれども、このくらいのほうが勝手に緩んだりしなさそうだ。

ドラグ

予期せぬ大物にも、きっと勝てるドラグ性能

水没していたでかめの枝を釣り上げてしまった際にテスト。まずこのスタードラグは、ハンドルを巻きながらでも調節しやすい。ドラグが効いてる時のクリック音は出ないが、滑りはよい。バス相手には、十分すぎる能力がある。超のつく大物が来ても戦える!

ルアー別使用感

軽~中量級のルアーはもちろん、ビッグベイトも快適に使えた

スピナーベイトはビーブル3/8オンスとBカスタム5/8オンスでテスト。どちらもよく飛んで、巻いてる時のボトムタッチなどもわかりやすかった。巻き感度よし。3/8オンスのラバージグではジグストもやって、好印象。カバースキャットはめちゃ飛び。ジョイクロも普通に投げられたが、ラインはもうちょっと太めにしたい。T.D.ハイパークランクもよく飛んだし、巻き心地もよかった。

価格と総合的評価

抜群のコストパフォーマンス!SLXで揃えるのも悪くないな

キャスタビリティーも悪くないし、巻き心地は不満なし。かなり満足度の高いリールだと思う。ブレーキを緩めすぎると、トラブルにつながるので、そこは甘く見ずにしっかり調節したい。個人的にはジグストのやりやすさが印象に残った。持った感じが軽いのだ。価格は非常にお買い得だと思う。SLXはDCもBFSもあるので、すべてSLXで揃えると、それはそれでかっこいいかもしれない。

若手のプロアングラーは、実際にSLXで揃えている人もいるみたいだよ。


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