エクストリーム・ツララの北海道スタッフ樋口さんが、利尻島へ遠征釣行。テーマは、ビッグベイトクロソイゲーム。果たして、どのような展開が待っているのか? 樋口さんのレポートを紹介しよう。
●写真/文:樋口涼太(エクストリーム)
ビッグベイトでクロソイを狙う! 北海道・利尻島へ遠征釣行!
みなさんこんにちは、北海道スタッフの樋口です。5月下旬にロックフィッシュアングラーの夢の島である利尻島へ行って来たので、インプレを兼ねた釣行記を綴って行こうと思います。
利尻島は北海道稚内市の南西約40kmの日本海に浮かぶ周囲約61kmの火山島で、標高1,721mの利尻山(別名利尻富士)が中央にそびえています。200万年前に海底噴火によって生まれ、地名の由来はアイヌ語の「リイ・シリ」=「高い・島」という意味だそうです。利尻富士をはじめ自然が豊かで、景色も一つ一つが美しく、心が浄化されていきます。
そして、なんと言っても利尻島はロックフィッシャー憧れの地。大型のクロソイをはじめ、アイナメ、マゾイ、シマゾイ、オウゴンムラソイ等、北海道で狙える根魚たちが全て生息し、そしてサイズがデカい。そんな要素を含んだ夢の島へ5年ぶりに行って来ました。
試行錯誤を重ね、パターンを探る展開
今回のメインターゲットは愛すべきクロソイ。それをビッグベイトで狙ってみよう!と画策しました。すでにボートロックでは確立されているので、利尻島で使ったらどうなるのか試したくなったのであります。
時間がある時はウェイトセッティングを施したり、操作など有識者の方々にご教授いただいたりして、いざ実釣へ。仲間が6インチワームでバンバン釣り上げていく中、中々セッティング、レンジ、スピードが合わず全く反応がありません…。心が折れかけ移動を重ね「ちょっと移動する〜?」「うーん、そだね〜回収しちゃうわー」その会話でゴープロの電源を切った瞬間にモゾッと静かなバイト。
途端に反転、下に突っこまれ、瀬際と言うのもありかなり根に擦られます。ですがエルホリゾンテ75のパワーで何とかかわして無事にランディング。
抱卵個体のクロソイで、通称ビッグマム。4kgに迫るその魚体はサイズ以上に荘厳で、利尻島特有の溶岩地帯に潜んでいた個体なので、鱗がチヌのようにガギガギしており、普段見ているクロソイとは風格からして別物でした。
色々試行錯誤してセッティングした努力が実った喜びと、聖地でその姿を拝めた感動と、無反応から一発逆転の驚きと様々な感情が一気に湧いて気温1桁、雨でずぶ濡れになり冷えた体が一気に汗だくになりました。それほど待ち望んでいた魚です。
夜、同じポイントへ。すると…
そして日を跨いだ夜。同じポイントへ。昼間の雰囲気とは打って変わって魚が離れてしまった模様。産卵を意識した個体がどこに入るんだろうか?とイメージしながら水深3mの小ワンド、沈み根にいかにもついてそうなエリアはクラッシュ9を投入。
大体ミドルレンジに入り、巻き初めでソイ特有の本気のバイト。竿のパワーもあり難なくランディング。
産卵に入ったばかりの個体なのかスリムな個体。だがさすが利尻、魚のフォルムが厳つくかっこいいです。
日昇と共に反応もなくなり、不眠で利尻に着いたので流石に疲れがピークに…。
帰りに、利尻島名物の「アレ」をゲット!
帰りは利尻島名物の『ミルピス』をゲットしに車を走らせました。カルピスのような見た目に甘味と酸味が程よく疲れた体に染み渡りました。最果ての自家製ジュースは絶品そのもの。美味しかったです。そして昼までゆっくりして利尻島を後にし、今遠征を終えたのでした。
今回の使用タックル解説
さて、今回使用した竿はエルホリゾンテ75です。使用した感じですと、クラッシュ9やダヴィンチ240のような4ozクラスのルアーがストライクゾーンど真ん中で、クラッシュゴーストのような9ozクラスのルアーがMAXウェイトのようなイメージでした。
とは言いつつも+30gのウエイトを背負わせて10ozくらいなら何とかキャスト可能です。シャープな振り抜きは負荷がかかりすぎるとも感じました。それにともなり身体にも負荷が掛かりやすいので、練習が必要になります。
魚をかけた感じはエキストラヘビー級の竿なので硬くバイトは弾きやすいイメージでしたが、思いの外バイトを拾えます。ツララ特有のクラシカルなデザインは所有欲を、ツララ特有の曲がりは安心感を、それぞれアングラー側に与えてくれます。クラッシュゴーストをキャストするのは難しい!けど魚はバラしたく無い!っていう方には良いのかな〜と思います。
もしも、10ozクラスのルアーがメイン!って方はHarmonix corona80や新たに足立さんが開発されたMasso77などありますので、ご自分に合いそうな竿を選んでいただければ幸いです!
アングラー紹介
樋口 涼太
北海道出身室蘭市在中のロックフィッシュアングラー。愛用する「Corona 106 MHRC-HX」を片手に、大型アイナメを追い求め続ける。カレイの投げ釣りから釣りを覚え、その後ロックフィッシュとの出会いをきっかけに、ルアー釣りをメインに活動している。アイナメやクロソイなど、魚影豊富な土地柄、大型魚とのやり取りの経験値を多く積んでおり、今後の成長も見込める若手スタッフだ。その他、季節により海サクラや青物なども狙う北海道特化のロコアングラー。
※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。