ソルトウォーターの釣りではフックが海水によって錆びるということがよく起こる。フックが錆びたままでは魚に掛かりにくいし、ファイト中にフックが折れてバレるということも起こってしまう。ここではシーバスフィッシングのエキスパート、安田ヒロキさんが釣行後のルアーの正しい洗い方を紹介!
●文:ルアマガプラス編集部
安田ヒロキ
元・アウトドアショップの店長。東京湾をホームに河川や港湾、干潟、磯などあらゆるフィールドを得意とするシーバスプロアングラー。自身の豊富な経験値を活かし、ルアーブランド「LEGARE(レガーレ)」を立ち上げる。
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釣行中、使用済みルアーは分けておく
ソルトウォーターフィッシングにおいて、悩みの種なのがフックのサビ。釣行後、ルアーをそのまま放置して、フックもスプリットリングも錆まみれ…、という経験をしたことがある人は少なくないはず。
「みなさん、釣りをした後にルアーを洗っていますか? 初歩的なことですが、このルアーを洗うということはとても大事だと思っています。釣りをした後、ルアーを海水などで濡れたままにしておくとフックが錆びてしまう。そうすると、当然魚が掛かりにくくなります。あとは、フックが錆びると折れやすくなる。フックは錆びることで、どんどん性能が落ちていくんです。僕はフックが錆びるのは本当に嫌なので、釣りをしたあとは家でしっかり洗っていますよ」
フックを錆びさせないようにするために、安田さんが釣り中から気をつけていることがある。
「空のルアーボックスを要しておいて、使ったルアーはそこに収納していく。帰ったら使ったルアーだけ洗えばいいんで、洗う手間が減りますよ」
フックは使い込むほど錆びやすくなってくる
フックを海水に浸けて、どれくらい錆びるか実際に安田さんは実験してみたという。
「新品のフックと使用済みのフックを、それぞれ海水と真水に2週間浸けておいてみました。まず新品のフック、一見錆びている感じはなく、ところどころ腐食が始まるかなといった印象です。これはレガーレのフックなのですが、防腐コーティングされているので2週間海水に使っていてもあまり錆びないんですよね。次に新品ではなくある程度使ったフック。こちらはかなり黒くなりましたね。全体的にサビが出ていて、貫通性能がかなり落ちてしまっているし、フック自体の強度も落ちています」。
次に、新品のフックを真水に2週間浸けると?
「真水だとほとんど変化はないですね。使用済みのフックを真水に2週間浸けたものは、やや全体的に錆が出ているという感じでした。海水と比べたら圧倒的に錆は少ないのがわかると思います。海や汽水など塩分のある水域で釣りをしたら、フックは洗って乾かさないといけないし、真水のエリアでも濡れたままボックス内に放置しておくと錆につながるというのがわかってもらえるかと思います」
釣行後のルアーはお湯で洗うように!
では実際に安田さんがどのようにルアーを洗っているのかを紹介。
「まず大事なことは水ではなくお湯で洗うことです。常温の水だと塩分が溶けるのが遅いのですが、お湯だとすぐに溶け出すんです。これは詳しい人に聞いたんですが、塩分は常温の水だと溶けるのに15分はかかるみたいです。だから、僕もお湯が使えない時は水に15分は浸けて塩分を溶けさせるようにしています」。
洗い方はとても簡単。
「使用済みルアーボックスにお湯を入れていく。ボックスにお湯が溜まったら、少し放置して、その間に手を洗ったりして、塩分が溶けるのを待ちます。ある程度時間が経ったら、ボックスのお湯を流す。そして、もう一回お湯を入れて、ボックスをゆすって塩分を最後までしっかりと落します。またお湯を流したら、今度は3回目。またお湯を入れてガシャガシャとゆすって、お湯を流していく。これでルアーの洗う作業は終了です」
乾かすときは珪藻土マットで!
ルアーを洗ったら今度は乾燥。
「僕は珪藻土マットの上にルアーを置いて乾かしています。このときに重ならないようにして置くのがコツですね。新聞紙でもいいんですが、びちゃびちゃになっちゃうので…。珪藻土マットは水をしっかり吸ってくれて乾燥が早いのでおすすめですよ。フックを輪ゴムで止めていますが、本当はこれを取り外して乾かすのがベストですね。注意点として、ワームは熱に弱いのでお湯で洗う際は温度に注意。また、リールはお湯で洗うのは推奨されていないので、リールは水で洗い流すようにしてください」
「フックは釣りにおいてとても大事な部分。フックが錆びていて魚にしっかり掛からなかった、ファイト中に折れてしまったということはどうしても避けたい。なので、釣りが終わったらしっかりと洗って、次の釣行に備えるようにしましょう!」
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