入り口のハードルは低いがちょっとした釣り方やスッテで釣果に差が付く。そんなイカメタルの釣りにハマっているのが梅田さん。「プロトロッドで一人だけ大当たり。そんな体験もできるし、ナチュラルじゃないド派手カラーのオモチャ感覚スッテで釣っちゃうのも面白い!」。さらにロッドの重要性も伝えてくれた梅田さんの釣りを詳細に解説!
●文:ルアマガプラス編集部
隣同士でも釣果に差がつく奥深さがイカメタルの魅力!
梅田「イカメタルは船釣りの中でも釣りやすくて誰でも挑戦しやすい釣りだと思います。でも、船の隣同士でも釣れる人と釣れない人で差が結構出ますよね。釣り自体をやり込むほど新たな発見がある奥深さがありますよね」
実際に釣果に差が出たことがあったんですか?
梅田「昨年プロトロッドを持ち込んでイカメタルをしたときに、船長も最近はあまり釣れてなくて10杯釣れたら良い方…といった渋い状況があったんですよ。逆にアジが釣れていたので友人はアジ釣りを始めていたんです。そんな中で新しいロッドを試したかったのでイカメタルをしたら一人だけイカが釣れ続けたときがありました。結果的に渋い状況で30杯以上釣れて竿頭になりました」
そのロッドがハマったんですか!?
梅田「それもあるかもしれません(笑)。仕掛けはダブルのオモリグにしていて、上には浮きスッテを付けていたのでそれが当たったのかもしれませんね。まったくダメなときもあれば、そういった大当たりの状況が出たりするのもイカメタルの大きな魅力だと思います」
オモリグでまずボトムを探り当たりがなければオバマリグへ移行
ダブルのオモリグを使っていたとありましたが、セッティングはオモリグメイン?
梅田「オバマリグも使っていますね。でも始めはオモリグからしています。日本海側のイカメタルは夜釣り中心ですが、港を出てすぐはまだ薄明るい時間帯や船の光が効いておらずイカが浮いていないことが多い。だから、底にいるイカを誘うためにオモリグでボトムをチェック。しっかり夜が更けて明かりの効果が効きだしてからはイカも浮き出す場合が多いのでオバマリグを使います」
まずはボトム中心に誘い、徐々にレンジを上へ…これがセオリー?
梅田「もちろん状況次第ですが、オモリグで当たりがなければ早めにオバマリグにすることもあります。あと、オモリグで群れの下を誘って良いサイズのイカを狙ったりもします」
オモリグはどんなセッティングにしていますか?
梅田「仕掛けは市販のものを使っています。からまんオモリグリーダー(オーナーばり)のシングルかダブル。これはスナップとパイプが付いているので絡みにくいセッティングになっています。リーダーは1mのものをメインに使っていますね」
エギはどんなものを付けていますか?
梅田「モンローエギ2.5号か墨族ツツイカスペシャル2.5号を付けています」
アクションはどうしていますか?
梅田「僕はスピニングタックルで軽くキャスト。それから底を取ってワンピッチジャークで3~4回シャクってから止めてカーブフォール。シャクリが誘いになってフォールで抱かせる感じですね。当たりがなければまたワンピッチジャークでシャクって止めてフォール。これを繰り返していって回収、キャスト…という感じで広く探っていきます」
オモリグのタックルセット例
スピニングタックル
●ロッド:ブリゲイド トバリBT642S-M(テンリュウ)
●リール:ツインパワー3000MHG(シマノ)
●PEライン:0.8号 ※キャストをするためベイトより太めを使用
●リーダー:エステル2.5号1ヒロ
ベイトタックル(オモリグとオバマリグどちらにも使用)
●ロッド:ブリゲイド トバリBT682B-M
●リール:バルケッタプレミアム150DH XG(シマノ)
●PEライン:0.6号
●リーダー:エステル2.5号1ヒロ
オバマリグはレンジを探りつつ細かくアクションに差を付けて誘う!
梅田「オバマリグも市販の仕掛けでイカメタルの基本(オーナーばり)。これの1mのものを使っています。下のメタルスッテはイージーベイトメタル15~25号。上に付けるドロッパーはイージースリムかイカスキッテ4号」
ドロッパーは2つ使い分けている感じですか?
梅田「イージースリムはド定番だけに信頼感ありますよね。こちらをメインに使っていますが、イカスキッテは面白いカラーが多いので僕は好んで使っています」
面白いのというと?
梅田「カラー名がまんまスイカとかトウモロコシ、カキ氷に七夕といったネーミングセンスもそうですが遊び心のあるカラーリングが多いんですよ。ナチュラル系よりオモチャのようなカラーで釣れちゃうのも楽しみの一つだと思っています」
カキ氷がそのまま柄になっていたり、浴衣のようなカラーリングのものがあるんですね!
梅田「ド派手カラーが当たることもあるので見て楽しむだけじゃなく釣れるカラーでもあります。このセッティングでオモリグと同じくまずはボトムまで落としてからワンピッチジャークでシャクってきます。基本は3~4回シャクってから止めて待つ。僕は5秒くらいをベースに長くて10秒くらい待っていますね。当たりがなければまたシャクって止める」
基本の誘い以外は?
梅田「シャクる幅を大きくしてみたり、フワフワと柔らかいシャクリに変えてみます。または、止めて当たりがあっても乗せられなかったときにシェイクを入れてみると効いたりします。ほかにもロッドを上にしてからゆっくり下げていってフォールさせる誘い下げ。もしくはストン!とフォールさせてみたり。オバマリグはいろいろと自分なりのアクションを試してみる楽しさもありますね!」
オバマリグのタックルセット例
●ロッド:ブリゲイド トバリBT682B-LorM
●リール:バルケッタプレミアム150DH XG(シマノ)
●PEライン:0.6号
●リーダー:エステル2.5号もしくはフロロカーボン3号 1ヒロ
無理なく曲るロッドで楽にシャクってバラシ軽減!
梅田「セッティングの中で重視しているのはやはりロッド。プロトを試していたっていうのが使用タックルのブリゲイド トバリです。ベイトロッドの方はティップがしなやかでよく曲がってくれて、ベリー部分も無理なく曲がってくれるからシャクるのも楽。このスムーズな曲がりはティップとベリーの変わり目部分にマグナフレックス製法が使われていて、素材の違いを繋ぎ合わせるのではなく融合させている。これによって無理なく自然なベンドカーブを描いてくれているんです」
ではテーパーはレギュラーからスロー気味?
梅田「テーパーはこれでもファーストなんです。でも結構真ん中から入ってくれるからイカの引きにも追従してバラしにくい。そしてベイトのMは掛けを重視していてオバマリグメイン。ベイトのLはティップがグラスチューブラーなので柔らかいけど当たりもしっかり取りやすく情報量の多いロッド。こちらはオバマリグとオモリグどちらでも使用しています。あとスピニングが1本あって6ft4inと短めのチューブラー。こちらはオモリグのメインロッドで、目感度に手感度も重視して当たりもわかりやすくしています。ベイトと同じく真ん中から曲がってくれるのでシャクリやすくなっています」
このロッドのプロトで大当たりしたことがあるんですよね?
梅田「あのときは大ハマリしました(笑)。初心者の方はまずオバマリグにBT682B-Mがおすすめです。張りもあるしシャクリやすく掛けやすいメリットもあります」
梅田「慣れてきたらBT682B-Lを使ってみてください。柔らかいので当たりや反応をより取りやすくなっています」
梅田「オモリグならスピニングのBT642S-Mでキャストして広範囲を探ってみてください」
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