「結局、最強はどれなのよ」釣りプロが3種FGノットの強度を計測してみると意外な結果。

みなさんはPEラインとリーダーを結束するとき、何ノットで結んでいますか? シーバスフィシングのエキスパートである安田ヒロキさんはFGノットが一番強い結び方として使用中。今回は、FGノットを結び方によって強度の違いが出るか検証。みなさんのノットを結ぶ際の参考にしてみてほしい。

●文:ルアマガプラス編集部

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検証するのは港湾部がホームのプロシーバスアングラー!

安田ヒロキ

元・アウトドアショップの店長。東京湾をホームに河川や港湾、干潟、磯などあらゆるフィールドを得意とするシーバスプロアングラー。自身の豊富な経験値を活かし、ルアーブランド「LEGARE(レガーレ)」を立ち上げる。

安田ヒロキさんの詳細は、下記アイコンからチェック!

ノットアシストとドラグチェッカーを使って検証!

今回実験するのは、手で組んだFGノットと、ノットアシストを使って組んだFGノット、どちらが強いかというもの。それをドラグチェッカーを使って検証していく。

使うのはPE1.2号とリーダー20ポンド、それぞれ3回ずつ計測。PEとリーダーの長さを30センチに揃えて、それを天井から吊るして固定する。そして、ラインが切れるまで下に向かって引っ張っていくという実験だ。

果たして結果は?

FGノットの組み方で強度に差が出るのか実験していく。

3種類のFGノット、一番強いのは?

まずはカメラマンがノットアシストで組んだFGの強度測定。

⚫︎1回目:4.02キロ

⚫︎2回目:4.28キロ

⚫︎3回目:4.65キロ

平均:4.31キロ

続いて、営業小林さんが組んだFGノット。

⚫︎1回目:4.26キロ

⚫︎2回目:5.37キロ

⚫︎3回目:3.99キロ

平均:4.54キロ

最後は安田ヒロキさんが組んだFGノット。

⚫︎1回目:6.51キロ

⚫︎2回目:4.32キロ

⚫︎3回目:5.49キロ

平均:5.44キロ

結果としては、ノットアシストで組むと安定して強度にブレがなく結ぶことができるという結果に。営業小林さんが組んだFGノットは、ややブレがあるものの、平均強度はノットアシストよりも上だ。安田ヒロキさんが組んだFGノットはMAX値も平均の強度も高く、このなかではトップだった。

安田ヒロキ流FGノットがダントツでトップ!

ノットアシストはあまり効果がないのか!?

今回の検証ではあまりいい結果が出なかったノットアシスト、しかしこれはノットを結んだカメラマンがこのアイテムを使うのに慣れていないためだった…。それでも平均的に強度が出ていたので、一定の効果はあると言える。

ちなみに、担当カメラマンのノットアシストによるFGノットは、最初の編み込みを14回、その後のハーフヒッチを14回で締めるというもの。営業小林さんのFGノットは、編み込みは20回、ハーフヒッチは4回。安田さんのFGノットは、最初の編み込みを20回、その後のハーフヒッチを20回だった。このあたりの違いも結果に影響してるはずだ。今後FGノットをやる人は、編み込み20回・ハーフヒッチ20回を試してみるといいだろう。

ノットアシストも使いこなせばもっといい結果は出るはず。

各ノットを見直して再挑戦! その結果は…?

今回使用したPEは1.2号、約11キロの直線強度を持つラインだ。安田さん的には、8キロは強度は出るんじゃないかという期待をしていたが、結果は最大でも6.51キロ。結束によりライン強度は落ちるという事実も理解しておくべきだろう。

しかしながら、結果にはまだ納得がいっていない安田さん。先ほどの安田ヒロキさんの一番低い値は、ノット部分ではなく、PEと計測器を結んだ部分から切れてしまっていた。PEと計測器の結束部をより強くし、再挑戦。すると…?

出た! これまでの最大値!

これまでの数値より大きく上回る8.25キロをマーク! 

これを見てカメラマンもノットアシストを使って、再挑戦してみた。今回は編み込み20回・ハーフヒッチ20回で結束。すると、結果は4.98キロとそこまで変わらなかった…。やはり結び手の問題なのだろうか…。

カメラマン再挑戦も、値はあまり変わらず。

PEとリーダー結ぶことで直線強度はどうしても落ちてしまう。

ならばPE直結ならばどうなる? 結果は7.28キロ。やはりリーダーを組むよりも高い数値が出た。しかしながら、シーバスフィッシングではPE直結ではかなり釣りづらいので、リーダーは必須だろう。いろいろなリーダーの結束方法を吟味しながら、自分がもっとも納得のいくやり方で釣りをしてもらうのがいいだろう。この実験ではいろいろな要素が加わり、正確な数値は出にくいのも正直なところ。これはあくまで参考までにしてほしい。


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