岸釣りでビッグバスを狙う奥田学のガチぶっつけロケ! 今回の舞台は近年超人気の紀伊半島北部のリザーバー群。奥田さんはなぜそこへ向かったのか、はたしてハイプレッシャーとどう向き合ったのだろうか。【奥田学365daysフリースタイルSeason2エピソード5】
●文:近藤圭一
PROFILE
奥田 学(おくだ・まなぶ)
ストロングスタイルを主軸に、常に現場最大級のバスを仕留め続けるMr.バンタム。愛称は誰が呼んだか“ロボ奥田”。直立不動で精密機械の如く狙った獲物を確実に仕留めるのがその由来だ。シマノインストラクター。ビッグフィッシュルアーブランド『シグナル』主宰。
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リザーバー選びで、最も大切なこととは
「全国的に見ても、岸釣りでバックウォーターにアクセスできるフィールドって少ないんよね。そんな中でも紀伊半島のリザーバーはその条件を満たしてくれる場所が多い。ただし!リザーバーって雨で一気に状況が変わって、濁りや激流で壊滅状態になることも少なくない。そんな時でも他に〝逃げ場〟があるフィールドがエエんよね」。
紀伊半島の北部には、高山ダムを始め、青蓮寺ダムに室生ダムなど、1時間弱でクルマ移動できるフィールドが複数存在。仮に高山が壊滅してもバックアップがあるというわけなのだ。
1ビッグを仕留める旅、今回も序盤から好調!
マルチシャッドやプロップマルチ(シグナル)に興味は示すもバイトには至らない。「目線より上の物に興味を持つのは明らか」。前回も炸裂したストレートワームが今回は水面ピクピクで活躍。
ヒットルアー:マグナムスワンプクローラー(ZBC)+ノーシンカーワッキー
初日の結果から言ってしまえば、40センチ台中盤を4本。早朝から現場への移動で昼前からの実釣であったことを考えれば、上々過ぎる結果とも言えるだろう。
切り捨てと切り替えの速攻劇で釣果を連打!
超人気のためハイプレッシャー下であることは必至の高山ダム。表〜中層で反応がないと判断するや、今回初登場となるマンバスリム・ソフトモデル(*プロト)のボトム連続ジャークで1本。風が吹くや、第2世代へと進化を遂げた「ズボラリグGEN2(*ジェネレーション・トゥー)」へと即座にスイッチして2連打の速攻劇!
ヒットルアー:マンバスリム ソフトモデル(シグナル)*プロト + ネイルリグ
さらなる進化を果たした奥田流ズボラリグの威力
「GEN2は、ラインに3連サルカンを介してクイックチェンジャーをセット。ボトムでは常にシンカーがワームの下に来る。チェリーリグとフリーリグの中間的存在が非常にうまく機能してくれたね」。
またひとつ、奥田さんの強力な武器が増えてしまった。
ヒットルアー:マンバ4インチ(シグナル)+ズボラリグGEN2
かつてはクイックチェンジャーをラインにセットするだけで、簡単にウエイトチェンジが可能なフリーリグだったズボラリグ。第2世代はラインに3連サルカンをあらかじめセットしておくことで、ボトムではワームと若干離れる。「それがGEN2のキモだね」。
【50UP!】盤石のセッティング、全ては大型を獲るために
この日の序盤は、あの百戦錬磨の奥田さんのパフォーマンスが精彩に欠いた。仮に掛けた魚を全て獲れていれば、釣果はこの時点で2ケタを超えていたに違いない。だが、奥田さんがそこで終わるわけがなかった。後半に大逆転となる1本を見せたのは想定内だった。
「そんな中で獲れた1本はすごくうれしいね。しかも、狙いの1ビッグ、50アップだったことは本当に本当にうれしかったよね」。
見えない魚体、盲点の足下石積みの壁際にいた
石積みの壁に当てながらのシェイクでバイト。「“聞く”と甘噛みっぽい感じで、シェイクし続けテンションを緩めながら“聞く”を繰り返すと、ガッと噛んで沖へ出て行ったのがわかった」。高台から降り、岸へ寄っての水平ストロークが奏功。
【でかバスの獲り方】バイトの仕方で魚を判別小さいバイトは見逃がす!?
「現代フィールドはどこへ行っても1場所1本の場合がほとんど。それは1本釣ることで他の魚が警戒してしまうからなんよね」。これが奥田さんの経験則。「大きい個体がいるのなら、小さいバイトは敢えて見逃してもいい。そんな時もあっていいと思う」。賢人の名言だ。
奥田学 使用タックル※指定外タックルはすべてシマノ・右から紹介
❶[アーマジョイント、リザードクローラー他用]
- ロッド:バンタム1711MH+SB/2
- リール:バンタムXG+夢屋ウルトラストロングハンドル48ミリBH-1
- ライン:アブソルートBBM25ポンド(バリバス)
❷[マッドバズ、アーマジョイント、デビルスイマー、コブシ他用]
- ロッド:バンタム173MH-SB
- リール:バンタムXG+夢屋ウルトラストロングハンドル48ミリBH-1
- ライン:アブソルートAAA20ポンド(バリバス)
❸[マンバフリーリグ他用]
- ロッド:プロトロッド
- リール:メタニウムXGレフト+夢屋ウルトラストロングハンドル48ミリBH-1
- ライン:アブソルートAAA16ポンド(バリバス)
❹[プロップマルチ、マルチシャッド、ジジルプロップ他用]
- ロッド:バンタム264L/M
- リール:ヴァンキッシュ2500SHG
- ライン:ピットブルG5 0.6号+バーマックス磯ゼロハリス[フロロカーボン]1.5号(バリバス)
❺[マンバネイルリグ、マルチシャッド、ジジルプロップ、ネコリグ他用]
- ロッド:バンタム274M+
- リール:ステラC3000XG+夢屋ハンドルノブEVAパワーラウンド型M
- ライン:ピットブルG50.8〜1号+フロロカーボン8〜16ポンド(バリバス)
「雨なら雨のやり方がある」。有言実行!
夜半からの強い雨で激流&濁流と化したバックウォーター。その流 DAY3程は比較的長いため、まだ全域に濁りはない。ならばと向かったマッドラインだが反応はない。反転流に付く個体に狙いを定め見事に2本!
【52センチ出た!】「ここで締め括ることは、着いた時点から決めていた」
初日はマンバのボトム攻略で結果を見せた場所。だが、濁りはややキツい。「シェイクでは弱い。強いボトムジャークで砂煙りを上げる戦略へ」。数投で正解を見付け、見事に2本!「手前はサンドバーで浅く、右へ左へよく走ったね! 今回は気持ちのいい締め括りになったね」。
締め括りは47センチと52センチの2連打! 前日の当釣行最大魚を超えるサイズでフィニッシュへ。当連載シーズン2は実に3回連続で50アップを仕留め、その数は実に10本目へ! はたして今後、どこまでその記録は伸びていくのか。乞うご期待!
【YouTube】50アップ乱れ撃ち!!でかバス・オカッパリ攻略!【奥田学365daysフリースタイル】高山ダム他編
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