口コミで人気上昇中!? 次に来るワームフック「スーペリオ(エンジン)」を小森嗣彦さんが解説!

勝つために釣れるワーミングを追求する小森嗣彦さん。ワームの性能を引き出し、ミスバイトすることなく確実にフックアップさせ、掛かった魚はバラさない。小森さんが考える、釣り勝てるワームフックの選び方を紹介してもらった。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

小森嗣彦
こもり・つぐひこ/国内主要トップカテゴリー大会で多数の優勝経験を誇る、最強トーナメンターのひとり。スピーディーでアグレッシブなワーミングを得意とする。理学部生物学科卒で、バスフィールドを取り巻く環境や生き物の生態にも明るい。1974年生まれ。

それぞれのフックの特性を理解し使い分けることが大事

小森さんはこれまでエンジンでスーペリオシリーズとして多数のフックをプロデュースしてきた。

そのフック考の根底にあるのは、「掛けたらバラさない」という思いだ。

小森「魚を掛けたあと、ファイトのテクニックでバラさないように寄せてくることも大事ですが、フックの性能でバラさないようにしたい、ということも考えてフックを作っています。僕のフックはゲイプ(懐)が全体的に丸み帯びているのが特徴」

スーペリオ LOフック(エンジン)

小森「フックのゲイプにカドがあるデザインだと、そこを支点にして魚の口が裂けてくる。だけど、ラウンドなら力が分散されて、魚が跳ねても首を振っても、どっちを向いてもホールドしてくれてバレにくい。掛けるだけを重視すれば、ゲイプを鋭角にすることでフッキングの効率を上げることもできる。ただ、掛かるけどバレるというフックにはしたくなかった。一番バレるシーンは、網を取ろうとした時とか、ファイト中に魚の向きを切り返したりとか、そういった一瞬。その一瞬でバレてほしくないんで、僕の作るハリはこのようにしてあるんです」

小森さんが手掛けたLOフックはゲイプをラウンド形状に近づけてある。こうすることで負荷が分散し、フックが開きにくいようになる。また、フッキング後はバスの口をしっかりとホールドし、バレにくい。ゲイプにカドがあるとそこがウィークポイントになり折れやすくなるし、バスの口を裂く力が働きバレに繋がる。

小森さんがワームのフックを選ぶ際に気をつけていることは?

小森「釣りたいシチュエーション、使うタックルでフックの強さを決めていく。COはカバーオフセット、つまりカバーまわりで使うフック。LOはライトオフセットで、ライトリグで使うフックです。たとえば、レッグワームを使うとき、ベイトフィネスでは伸ばされることも多いのでCOの#4を使います。レッグワームにはLOの#3がベストなんじゃないんですか?って言われることもありますが、それはどっちも正解で、やっぱり適材適所。フロロライン10ポンドでテトラ際で掛けて寄せてくるとなると、LO#3では心許ない」

フックの形状はもちろん、線径の太さなども考慮して、それをシチュエーションに当てはめてセレ
クトしていく。

小森「基本的には、このワームにはこのフック、と決めてセットしておいて、あとは現場で必要に応じて微調整していけばいいと思いますよ。すべてのフックをスーペリオに替えてほしいわけではありません。まだまだスーペリオのラインナップは完全じゃないし、足りない部分は僕だって他社メーカーのフックを普通に使いますしね。世の中にはいろんなフックがあるんで、皆さんもいろいろと適材適所で使い分けて、その中に僕が作ったフックが『こういう釣りにはこのフックだよね』って選ばれて引き出しになってくれれば嬉しいです」

スーペリオフックwithオススメセット例

スーペリオ LOフック

●フックサイズ:#1、2、3、4、6

スピニング~ベイトフィネスでのライトリグ用オフセット。

ラインを固定できる溝をアイに施してあり、ダウンショットリグで使ったときに糸ヨレしにくくなっている。

2.5″レッグワーム[ゲーリーインターナショナル]
LOフック#3

小森さんがレッグワーム用に作ったといっても過言ではないオフセット。レッグワームは縦偏平なのでLOはややワイドゲイプ。ライトリグでの使用を考えているので線径は細めで、細めゆえに刺さりもいい。細い線形でもフックが伸びず、しっかりとホールドするラウンドの懐の形状が特徴。アイの溝によってノットが固定されるのでラインがズレず、フッキングパワーもまっすぐ伝わる。

2.9″レッグワーム[ゲーリーインターナショナル]
LOフック#1

2.9″レッグワームの場合、ベイトフィネスでダウンショットをやる場合は、LOフック#1 ~ 2がマッチ。フリーリグで使う場合はCOフック#2をセット。小森「レッグワームのフリーリグ、桧原湖などで結構釣れるんですよ」

スーペリオ COフック

●フックサイズ:#3/0、2/0、1/0、1、1.5、2、3、4

シェイプ、線径、細部など、小森さんが追求するカバー用オフセットフックの理想を形にした。

アイにノットを固定する溝が設けてあるのはLOと同様。

3″ファットヤマセンコー[ゲーリーインターナショナル]
COフック#1

3″ファットヤマセンコーをノーシンカーで使う場合の基本的なセッティング。ベイトフィネスタックルなどでアシ際などに落
としていくパターンで、アフターからアーリーサマーの時期に多用する。

モコリークロー[ゲーリーインターナショナル]
COフック#1.5

#1.5はモコリークロー専用に作ったサイズ。これに2 ~ 4グラムほどのシンカーをセットしたテキサスリグで使う。小森「微妙なサイズ感でフッキングに大きく影響を与えるので、#1.5はメーカーに強引に言って作ってもらいました」。

房総蛙[エンジン]
COフック#2~4

サイズ的には#4がマッチするが、フッキング率を上げるためにフックを#2にサイズアップ。フックを大きすることで重心が下がり、ひっくり返りにくくなる特徴もある。オフセット部にズレ防止でセカンドバイト(バリバス)を装着。

スーペリオ VGフック[エンジン]

フックサイズ:#1、2、4、6

障害物はちゃんとかわしつつ、フッキングはしっかり決まるのがこのフック。

根掛かりしないのにしっかり掛かる、相反する性能を突き詰めたアイテムだ。

3″ファットヤマセンコー[ゲーリーインターナショナル]
VGフック#2

3″ファットヤマセンコーをノーシンカーワッキーで使いたいときに組み合わせる。フォールだけでなく着底後にものにスタックさせて誘いたい場合のセッティング。ジークラックのネコハックをセットし、ゲイプをワームに埋めずフッキングの効率を上げている。

スーペリオ CNフック

●フックサイズ:#3/0、2/0、1/0、1、2

カバー内でもしっかり掛かりバレにくいカバーネコ用フック。

ワームを固定するパーツや横アイ、パワースイベルと各所にこだわりが満載。

カリフォルニアロール[ゲーリーインターナショナル]
CNフック#2/0

濃いカバーでもワームがズレずに快適に攻められるカバーネコセッティング。ワームにチューブをセットし、このチューブ越しにフックをセットすることでワームがズレない。小森「以前は#1/0を使っていましたが、最近はよりフッキング率を上げるために#2/0を使ってます」

スーペリオ MⅡフック

●フックサイズ:#5、6、8、10

細くても折れにくいガード無しのマスバリ。

シャンクには2本のケンを装備し、縫い刺しにしたときにワームのホールド力をアップさせている

3.5″ヤマミミズ[ゲーリーインターナショナル]
MⅡフック#8

3.5″ヤマミミズをノーシンかーワッキー、ネコリグで使う場合も#8でOK。カリフォルニアロール同様、チューブをセットしそれにフックを貫通させてセットするとワームがズレない。

ライク2.5インチ[エンジン]
MⅡフック#6

ライク2.5インチのノーシンカーを表層で使う場合はMⅡフックの#6。小森「ケン付きなのでズレにくいですよ。フックは上抜き下抜き、どちらでも好きなほうで使ってください」

スーペリオ HSフック

●フックサイズ:#1、2、3、4、6

ホバスト用フックで、あえてゲイプのクランク部分を鋭角にしてフッキングパワーを伝えやすくしてある。

ライク クアッドシャッド[エンジン]
HSフック#4

小森さんのフックとしては珍しいナローゲイプを採用し、フッキング率をアップ。フックポイントからゲイプに向かう角度もやや鋭角にしてある。フォール中で食ってくることが多いので、テンションが抜けた状態でもしっかり掛けるため。小森「#4がベストマッチ、でもどのサイズを使ってもらっても大丈夫です」


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