近年、中国生まれのリールが話題だ。安心の性能やサポート、入手のしやすさは国産リールに及ばずとも、その個性やコストパフォーマンスが一部のアグラーには強力に刺さっているようなのだ。今回はそんな中国製リールのひとつ『YU190(VISPREA)』を紹介しよう。
●文:ルアマガプラス編集部
謎の樹脂パーツ付き丸型リール!?
アマゾンで気軽に購入できる中国製リールで、その名も「SABRE YU150(VISPREA)」。
7000円しない金額で、この左巻きを購入してみました。
メーカー名とリール名がよくわからないのですが、どうやらVISPREA社のSABREというリールのYU150という番手なようです。
箱にはさらにDX101とも書いてありまして、オプションとして、DXがシャロースプール101が左巻きを示すのかな?と思っておきます。
それではリール。
行きますよ。
ハイドン!
丸型リールです。
結構カッコいいですね。
アンバサダーやミリオネアのように、完全に丸型ボディなのが好感触。
ハンドル側のボディにはベアリング数がプリントされています。
9ボール+1ローラーと、搭載数的には高価格帯にも匹敵するベアリングが搭載されているようです。
ハンドルは結構ぶ厚い金属製で、重そうな印象。構造がシンプルなので、市販されているカスタムハンドルが合いそうです。
レベルワインダーはミリオネアに近い形状の縦長系。
軽量化のためなのか、リールフットにはちょっとしたブランキングが確認できます。
パーミング側にはカーボシートがはめ込まれています。
そしてブレーキダイヤルも確認できます。結構埋まっていて、若干回しにくいです。
下部にラインキャパシティが書かれていますね。
PE1.2 号80m…
全然巻けない!?
それもそのはずで、このリールはシャロースプールモデル。
かなり浅溝です。
1.5号ともなると64mしか巻けません。
結構釣りを選ぶリールなようです。
続いて中を見てみましょう。
LOCKの文字をOPENに合わせるように、この黒いパーツを回転させます。
そしてハンドル側下部にあるつまみを回転させれば、ボコっとギアボックスとなっているハンドル側と、本体フレーム+サイドカップに分離します。
スプールも取り外せます。
DAIWAのリールに近い、シャフトレス構造です。
ブレーキはシンプルなマグネット式で、パーミングカップの内側についていきます。
ビジュアルは悪くないですし、作りも思っていたよりしっかりしていました。
特にスプール周りは結構すごいですね。
実際に使ってみた
PE0.6号を巻いて、実際に使ってみました。
250gくらいの自重があってずっしりとしてはいますがボディサイズはコンパクト。
以前紹介したリールに比べると全然小さいです(笑)。
シャフトレスかつシャロースプールなので、立ち上がりは抜群ですね。
ベイトフィネスらしい、軽量なルアーでも投げることができました。
ただマグネットブレーキが少し弱いので、ピーキーな印象があります。
軽いものや空気抵抗の大きいものを気持ちよく投げるためには、もっとブレーキが効いてくれないと…。マグネットを交換したらなんとかなりそうではありますが…
基本的には金属ボディなので、魚を掛けた際の剛性感は文句なしです。
もっともっと大きい魚をかけたらどうなるかわかりませんが、7000円のリールで「遊ぶ」ことを考えると必要十分かと。
ただひとつだけ気になる点があって、投げているとリールを開く際に回す黒いパーツが勝手にOPEN側に回ってしまうんです。
するとリールがパカパカして不快な感じに…
差し色として斬新なデザインなのはいいのですが、使っている際に勝手に開くのはなかなか困りものなデザインです(笑)。
試しに買って使ってみて!
それなりに釣りをやっていると、「遊び」のタックルが欲しくなったりする方も多いと思います。
その感覚でこのリールを使うと、「中国…恐ろしい子!」ってなりそうなくらい、驚きのスペックで、かなり楽しめるのではないでしょうか?ブレーキやハンドルをはじめ、いじる幅も広そうです。
でも正直言って、メインリールで使うとなると、例えば用途がほぼ同じであろうコンクBFSとは比べられないですね(値段差もありますが)。
なので…ネタとしてなら「買い」だと思いますよ(笑)。
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