「なにこれ寄生虫?」「内臓に赤いヒモ」サンマのはらわた、食べる派? 意外と食べない人も多いとか

サンマ水揚げのニュースを耳にする機会が多くなると秋の訪れを感じますね。スーパーマーケットでも美味しそうなサンマを見かける方も筆者だけではないはず。サンマをはじめ秋は魚に脂がのり始めて美味しい季節だ。そして怖いことにアニサキスによる食中毒も増える季節でもある。

●文:ルアマガプラス編集部

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秋が旬の魚たち

名前に秋が入るサンマ(秋刀魚)をはじめ、秋が旬の魚はさまざま。夏の高水温でエネルギーを消費した魚たちは冬の低水温に打ち勝つため脂を蓄えはじめる。そんなお魚たちをご紹介。

サンマ(秋刀魚/さんま)

カツオ(鰹/かつお)

春先から餌を求めて北上するカツオを「初鰹」と呼び、キレイで真っ赤な身はさっぱりとした味わい。秋ごろから南下をはじめるカツオは「戻り鰹」と呼ばれ、たっぷりと脂が乗った身は箸が止まらなくなるので、ご注意を!

サワラ(鰆/さわら)

名前に春という文字がはいるのに秋が旬? と思う方も多いことだろう。サワラは秋から冬にかけて体に脂を蓄えるため、非常に美味しくなる。脂が乗って柔らかな上品なサワラを是非ご賞味ください。

サンマ(秋刀魚/さんま)

紹介しないわけにはいかない、秋の主役サンマはオホーツク海から太平洋など広大な海を回遊している魚だ。日本の近海では、産卵のため北海道の根室沖周辺から太平洋沿岸を通って南下していく。この脂をたっぷり蓄えたサンマを食べられるのは秋なのだ。

たったこれだけ、新鮮なサンマの見分け

実は新鮮なサンマを見分けるためには、ある一点を見つければ良い。それは、サンマの黄色い口先だ。新鮮なサンマほど口先が黄色く、時間経過とともに黄色い色素が消えていくので、スーパーでサンマを選ぶ際は、黄色の口先をしているサンマを探してみると良いだろう。

パッとみて確認できるのが嬉しいポイントだ。

サンマの内臓で見かける赤いヒモ

サンマの身を内臓と一緒にチマチマと食べながら日本酒を舐めるというのは、とても幸福な時間であるが手を付けない人も多いと聞く。そんなはらわたを食べていると赤いヒモを見かけてしまう瞬間がある。特に気に留めることもなく食べ続けてきたが、この赤いヒモの正体を良い機会なので調べてみた。

サンマを食べていると見かける赤いヒモ。

赤いヒモの正体はラジノリンクス

サンマを食べていると見かける赤いヒモはラジノリンクスという寄生虫だ。ラジノリンクスはサンマなどの腸管内に寄生しており、赤橙色の見た目をしていて、加熱しても色は変わらない。人には寄生しないようなので特別なアレルギーなど無い限りは、そのまま食べても問題なさそうだ。

サンマにはアニサキスもいるよ

ちなみに寄生虫界の大スター「アニサキス」もサンマに寄生していることがある。脂が乗ったサンマの刺し身は美味しいですからね、生食をする際には細心の注意が必要だ。

寄生された人間は苦しむ、アニサキスとは

アニサキスは寄生虫(線虫)の一種。その幼虫(アニサキス幼虫)は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいで、白色の少し太い糸のように見える。アニサキス幼虫は、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生しする。寄生している魚介類が死亡し、時間が経過すると内臓から筋肉に移動することが知られている。

アニサキス幼虫は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mm

アニサキスをブラックライトを使って駆逐する

アニサキス対策は加熱・冷凍をおこなえば確実だが、釣ったばかりの新鮮をピチピチのまま食べたいのならば、目視で確認して取り除くことが必須。しかし、アニサキスは細長く白いので、脂の乗った内臓などに同化して見つけづらい。

じっくり観察しないと見逃してしまうアニサキス。

ブラックライトで照らせば確認しやすい

アニサキスをブラックライト(UVライト)で照らすと白く発光する。身に浅く潜ったアニサキスも発見しやすくなり、除去が捗るのでオススメだ。

ブラックライトで照らすとアニサキスがクッキリ。

アジングなどでグロー系ワームに蓄光させるブラックライトを利用すれば良いので、ぜひ試してほしい。手元にブラックライトが無い方は彼女や奥様がジェルネイルなどレジンを固めるためのUVライトがあれば代用可能だ。