ついに発売になったZeeee!の第4弾ルアー、セイラン130F。このルアーを軸にしたルアーローテーションの一例や、テスト中にキャッチした自己記録サイズの裏話まで、開発の担当である外山桂大さんに話を伺った。
●文:ルアマガプラス編集部
セイラン130Fを軸にしたZeeee!ルアー達のローテーション
サーフェイスコントローラー118Fから始まったZeeee!ブランドも、セイラン130Fの発売でラインナップが4種類に増えた。この4つのルアーで展開するなら、どのようなローテーションが考えられるのだろうか? 実際に現場で、Zeeee!ルアーを徹底的に使い込んできた外山さんが実践する、Zeeee!ルアーローテーションの実例を紹介していただこう。
外山「そうですね、まずはパイロットルアーとしてセイラン130Fからスタートして欲しいですね。セイラン130Fの特徴の1つが、上過ぎないレンジ感。バイトレンジが上がりきらないような状況で、シーバスにスイッチを入れてくれるパワーが、セイラン130Fにはあるんですよね」
【ローテーション①】セイラン130F
外山「あと、チェックしていきたいのが、フィールドのその日の流れやベイトのサイズです」
ベイトのサイズ……ですか?」
外山「セイラン130Fで反応してくれるならそれでいいんですが、ベイトが小さくてルアーサイズがマッチしていない場合は、サーフェイスコントローラーの80の出番となります」
次に選択するルアーは
【ローテーション②】サーフェイスコントローラー80
外山「例えば、秋シーズンでも、状況によっては小型のベイトがメインになることは多いですし、小さめのサッパや常時いるイナッコに対してはサーフェイスコントローラー80のサイズ感はベストですね」
なるほど、その状況のメインベイトのサイズに合わせてローテーションをすることで、ヒット率を上げるわけですね。では、その次の選択肢は…?
外山「サーフェイスコントローラー80だとちょっと小さい、アピールが弱いなと感じたら、ルアーサイズを少し上げるという手段があります。そこで出番となるのが、サーフェイスコントローラー118Fです」
【ローテーション③】サーフェイスコントローラー118F
130サイズだとちょっと大きい、でも80サイズだとアピールが弱い、そんな状況にピッタリとハマってくれるサイズ感が、サーフェイスコントローラー118Fとなる。
では最後に、ウェイクベイトのリバンク99Fは、どのようなタイミングで投入するのだろうか?
外山「流れが効いていない場所で、シーバスがイナッコにボイルしている状況なら、リバンク99Fをウェイクさせて表層を狙うのがメチャクチャ効果的です。これは、マジで効きます」
【ローテーション④】リバンク99F
リバンク99Fは、主軸ルアーというよりは、要所要所でスポット的にハマってくれるルアーというイメージだろうか。いずれにしても、なくてはならないローテの一角を担うことには違いない。
外山「セイラン130Fをパイロットルアーにしつつ、流れの強さ、狙う水深、ベイトサイズなどに合わせて、これらのルアーを使い分けて展開を広げてもらえたらと思います」
【Zeeee!ルアーのローテーション例 まとめ】
- パイロットルアーのセイラン130Fからスタート
- ベイトが小さいならサーフェイスコントローラー80にチェンジ
- もっとアピールが欲しければサーフェイスコントローラー118Fにシフト
- ボイルしている状況ならリバンク99Fで水面をサーチ
フッコの群れでもグッドサイズのバイトを引き出せるのがセイラン130F
セイラン130Fはシーバスハイシーズンにぴったりのフルサイズとも言えるボリューム感。釣れるアベレージサイズも大きそうだ。
外山「そうですね。ベイトが小さい状況や、マッチ・ザ・ベイトを意識しなくても、このルアーはよく釣れますよ。昨年の秋、5~6cmほどの小さいサッパが多く入っていて、40~50cmクラスのシーバスがよく釣れてるというシチュエーションがありました。当然、マッチ・ザ・ベイトで小さいルアーを入れるとよく釣れる。でもそこであえてセイラン130Fを入れると、数は落ちるもののいきなり60cm後半や70cmサイズが釣れるようになった。普通に釣りをしているだけでは出てこない魚も反応させることができるんです」
セイラン130Fのタックルセレクトについて
外山さんはセイラン130Fを使う時はどのようなタックルを使う?
外山「ロッドはフージンRSスカイハイ99M(アピア)に、リールは19セルテートLT4000CXH(DAIWA)、ラインはアップグレードX8(XBRAID)の1〜1.5号にフロロリーダー4〜5号です。もしくは、ロッドはフージンRSスプリンガー88ML(アピア)に、リールは18イグジストLT3000XH(DAIWA)、ラインは同じくアップグレードX8(XBRAID)の1〜1.5号にフロロリーダー4〜5号。セイラン130Fの重さは23gで、ややタラシを長めにして大きなスイングで投げてもらえれば、
一般的な湾奥用シーバスロッドであればだいたい使えます。自分はやや強めのタックルでよく使います。秋のハイシーズン、荒川の流れが速い状況でも動きが破綻せずに使うことができますよ。あとは東京湾奥だけでなく、サーフや磯場でも活躍し、それらの専用タックルでも快適に扱えます。スローフローティングだから、荒れた状況でも水中で波に揉まれたりせずに、しっかり泳がせてくることができますよ」
2月の極寒ナイト、自己記録の94cmを荒川でキャッチ!
釣具のキャスティング南行徳店のZeeee!コーナーには外山さんがセイラン130Fで釣った写真が飾られている。目を引くのは94cmのランカーだ。
外山「これは今年の2月中旬の、大潮後の中潮の日。寒波が来た寒い日でした。河川のバチ抜けをやりに、夕方からの下げ潮を狙いに行ったんですが、この日は釣れず早々に納竿。一旦、家に帰って寝たんですが、なんだかモヤモヤしていて…。案外こういう日に後から釣れたという話もけっこうあるんです。それで、バチのパターンじゃない上潮も見てみようと思って、夜中に起きて再度出撃したんです。すると、外気は冷たいのですがそこまで水温は下がり切っておらず、イナッコなどのベイトフィッシュの雰囲気も多かった。そこでセイラン130Fを入れて釣れたのが94cmだったんです」
外山「同じポイントでも、狙うタイミングをちょっと変えるだけで違う世界が広がっている。それを実感しましたね。ある程度やりこんでくると釣れる時合いがわかってきて、決まった場所、決まったタイミングしか行かなくなるものです。でも、それをあえて外していくと上達のヒントがある、というのに気付かせてくれた1尾でもあります。94cmでは東京湾では自己記録ですよ。実は以前、静岡で明らかなメーターを釣ってるんです。でも測る前に逃げてしまい…。いつかは東京湾でメーターオーバーを釣りたいですね」
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アングラープロフィール
外山桂大(とやま・よしひろ)
東京都出身。釣具のキャスティング南行徳店勤務。地元江戸川区のあらゆる釣りに精通し、東京湾奥のシーバスフィッシングにおいてはプロ級の腕前を持つ。その豊富な経験値を買われてZeeee!ブランドの開発メンバーに選出される。
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