『自分だけが釣れるルアーを作らない』加藤誠司というルアーデザイナーの特異点【レヴォニック・ドットシックス誕生秘話】

加藤誠司
かとう・せいじ/ダイワ精工(現グローブライド)、ラッキークラフト、ジャッカルのルアー開発を務め、TDバイブレーションやベビーシャッドなど、数多くの名作ルアーを輩出してきた。2023年からは株式会社レヴォニックを立ち上げ、日々、新しいルアーづくりへの挑戦を続けている。

ドットシックス(レヴォニック)

ボディが3枚のパーツを貼り合わせた複雑な構造となっているため、通常のクランクベイトにはない位置に結合部のラインが見える。全て手作業で貼り合わせと研磨が行なわれる

通常、ウエイトボールはボディ側面の両側から内部に突起したパーツで固定されているが、ドットシックスはボディ内部に別パーツを組み込んで固定することで、極力ボディ外側に重量配分が偏らない設計となっている。0.6ミリというボディの薄さとの相乗効果でバルサクランク並みのハイピッチアクションを実現した。

上がフローティングモデルで、下がハイフロートモデル。フローティングモデルは1.4グラムのウエイトを追加することでキャスタビリティが向上している。

フローティングモデルのウエイトまわりの構造。わずかな隙間に組み込めるよう、自社で独自に制作した特殊な形状のウエイトを使用している

40種類以上もの試作リップから理想のアクションは生み出された。


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