国内外の優れたプロダクトデザインに贈られる「グッドデザイン賞」が発表され、2024年はメガバスCEO伊東由樹がイカメタル用ロッド「海煙VSM」にて受賞した。
●文:ルアマガプラス編集部
『海煙VSM（メガバス）』とは
かつてショアからのエギングブランドとして名を馳せたメガバスの「海煙（カイエン）」が、イカメタル用ロッドとして再誕したロッド。
それこそが『海煙VSM』。
VSMは「ヴァーチカルスクイッドマスター」の略であり、バーチカルの釣りが主たるイカメタルを攻略するために生まれた「海煙」であることを意味する。
そのスペックは膨大な数のロッドをこれまで生み出してきたメガバスのテクノロジーの結晶といっても過言では無いだろう。
イカメタルゲームに求められる手感度と目感度が徹底的に高められているのはもちろん、メガバスだからこそのエルゴノミクスデザインは快適な使い心地を生み出し、使う喜びへと繋がっていくのだ。
注目のテクノロジー
ITOヘッドロッキングシステム 海煙スペック
メガバスが誇るフラッグシップバスロッド「デストロイヤー」シリーズでお馴染みのヘッドロッキングシステムを導入。
イカメタルに最適化させたスペックに改修することで、強い負荷で曲る際のロッドを支えるとともに、微細なアタリや潮の効きといった水中の情報を手元へと増幅して伝達する。
無垢のアルミブロックから削り出された、メガバスの完全オリジナルだ。
IFPS（ITOフルパーミングシート）
ベイトモデルのリールシート。
デジタルカウンター付きリールなど、大型リールと組み合わせて使った際にも自然とフィットする握り心地を実現。
キャスト、シャクリ、ファイトなど、瞬間瞬間で握りが変わったとしても、常に安定したホールドすることができる優れたエルゴノミクスデザインとなっているのだ。
MBCS（メガバスブリッジコンストラクションシート）
デストロイヤーシリーズのスピニングモデルでも人気を博しているオリジナル設計のリールシート。
C型アーチ構造を持つリールシート背面はスピニングタックルのグリッピング時に深くフィットする用にデザイン。あらゆるロッド操作を意のままに操れる正確な握りに繋がっていく。
またブランクスシャフトに直接触れる面積も広いため、より直感的にアタリを捉えることができるはずだ。
メガバスアクティブグラスソリッドティップ
目感度を高める鮮やかなイエローカラーのティップはグラスソリッド製。
微細なイカからのアタリを絡め取るしなやかさは違和感なく食い込ませることにも貢献。
メガバスらしい継ぎ目を感じさせない美しい曲により、しっかりとアワセの決まる張りととバラさないための曲がりが両立されている。
海煙スパイラルガイドシステム
ベイトモデルにはスパイラルガイドを採用。
シャクリや風の影響で発生するガイドへの糸絡み、高負荷時のロッドのねじれを低減させることのできるシステムだ。
利き手に併せて右巻き用、左巻き用と選べるようになっているのもさすがメガバスといったところか。
伝統漁法をスポーツフィッシングへ昇華
イカのルアーフィッシングといえば「エギング」だが、そのルーツは伝統的な漁の手法にあるとされている。
近年人気の船からイカを狙うルアーフィッシング「イカメタル」もまた同様だ。
そんな古くからの漁法をスポーツフィッシングへと昇華させるべく、無垢のアルミから一体切削したパーツや高純度グラファイトの竿軸など、最先端かつ高い工業技術を用いて生み出されたロッドこそが『海煙VSM』なのである。
なお、グッドデザイン賞の審査委員からは、まさしく高い技術のもとで搭載されているリールシートやスパイラルガイドにより、アングラーの身体感覚の延長を可能にしていると評価されている。
メガバスとグッドデザイン賞
- 1997年 ポップX、ライブX リバイアサン
- 1998年 Vフラット
- 1999年 X80トリックダーター、リップインベイト、ジャイアントドッグX、グリフォン
- 2001年 ヴィジョンワンテン、ディープX200T、V3バレットシャッド、ヴィジョン95、プロップダーター80、デストロイヤーエヴォルジオン
- 2002年 ベイトXコンセプト
- 2003年 フラップスラップ、ポップMAX、グリフォンゼロ、バイオスシリーズ
- 2004年 デストロイヤーシリーズ（p2）、タイプX
- 2006年 ドラムシリーズ、シルバーシャドウシリーズ
- 2007年 アンスラックスシリーズ、ZZダックス、ゾンクシリーズ、オロチジェイドパイソンシリーズ、デストロイヤー霧雨
- 2008年 Xポッド、シグレシリーズ、アームズコンプリート、オロチシリーズ
- 2009年 一風竿、バルサMAX、ZクランクX、ディープX300
- 2010年 オロチシリーズ（X4）、モノブロックシリーズ、ゾンダ 10R/10L
- 2011年 デストロイヤー（p3）、LIN10 L/R
- 2012年 シルバーシャドウXX、パガーニR100、パガーニ エアバンブー
- 2013年 アームズチャレンジ、FXクランク ナックル
- 2014年 Iスライド
- 2015年 アームズスーパーレジエーラ、Iジャック
- 2016年 LBOシリーズ
- 2018年 デストロイヤーエヴォルジオン、IXIシャッドシリーズ
- 2019年 トライザシリーズ
- 2020年 デストロイヤー（p5）
- 2021年 ヴァルキリーワールドエクスペディション、アイウィングトリプルフライ
- 2022年 ライブX
- 2023年 オロチX10、ゴーラム
- 2024年 海煙VSM
メガバス伊東由樹氏のグッドデザイン賞受賞は今年で通算25回目。
釣具が工業プロダクトとして釣具業界を超えたあらゆるジャンルの製品と横並びでそのデザイン性を評価される。
メガバスは釣具の社会的地位向上に大きく貢献しているのだ。
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