「嘘だろ、デカすぎ…」「凄すぎて現実離れ」とんでもない巨大魚との遭遇、まさに奇跡。

全国を釣り歩くヨネスケさんが今一番熱を入れているのがクエ。このクエを磯からスタンディングで釣るために自分でロッドまでプロトで製作している。今回はこのプロトロッドを使って、クエを狙っていくのだが…。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

ヨネスケ

釣りの聖地「五島列島」に移住し、夢の魚を釣るため日本全国を旅する釣り人。北海道から沖縄県まで釣り旅をする「突撃!ヨネスケの釣り旅ch」のYouTubeを運営中。

ヨネスケさんの詳細は、下記YouTubeアイコンからチェック!

ヨネスケさんが人生を賭けて釣りたい魚、それがクエ

これまでいろいろな釣りに挑戦してきたヨネスケさんが、人生を賭けて追い求めていきたい魚がいる。それがクエだ。クエは個体数が少なく、滅多に釣れない魚。まさに幻の魚であり、高級魚だ。40〜50kgと超大型になり、その大きさも魅力。

これまでヨネスケさんは全国のいろいろな場所で挑戦しており、最大で18kgのクエをキャッチしている。そして、更なる記録を求めてこれまで以上に力を入れて挑んでいこうとしているのだ。

クエはいろいろな釣り方があるが、今回はスタンディングで挑む。スタンディングとは竿を固定せず、手持ちで狙う釣り方。根に潜る性質のあるクエを狙うには不利なやり方で、20kg、30kgという魚を相手にすれば危険も伴う。

そして、スタンディングでクエを狙うというマニアックな釣りの専用竿があまりないため、ヨネスケさんは自身で専用ロッドも製作。このサンプルを作るのにも1〜2年かかっており、この釣りに賭ける本気度がうかがえる。

ショアベース ワイルドシーカー453HH(プロト)

ポイントまでは30kgの荷物を背負って1時間移動

今回は地磯からクエを狙う。合計30kgの荷物を背負い、片道1時間をかけてポイントまで向かう。今回はやや浅めの磯で釣りをする。ちょい投げした先で水深は10mほどだ。

タックルセッティングはこちらの通り。

仕掛けは、PE20号にワイヤーを直結し、捨て糸をひとヒロほどセット。シンカーは35号を使った。エサは冷凍サバで、食い込みのいいように尻尾をカットして頭にチョン掛け。また、カットしたサバを撒き餌として投入しておく。

捨て糸を利用することで岩の隙間にエサが挟まりにくい。

エサは冷凍サバ。

ちょい投げで仕掛けを投入し、岩の間にエサが入らないように仕掛けを移動させ、エサを岩の上に置いておく。岩の上でオモリを乗せて、なるべく上のほうでエサを見せ、クエが食いやすいようにするのがコツだ。釣りを始めたのは夕方前。夕マズメはやはりチャンスタイム。あとは満潮干潮の潮止まりのタイミングもチャンスだ。その時合いに重点的に撒き餌をしたり、仕掛けを入れ直したりする。

クエがエサを食いやすい場所で仕掛けを固定する。

夕方か深夜まで、クエのアタリはなかった。

しかし、この日はクエからのアタリは無く、納竿となった…。

サバを大量に仕入れて家庭用冷凍庫で保存しておく

この日はエサの準備。冷凍されたサバのブロックを小分けにしていく。小分けにしたら家庭用冷凍庫で保存する。エサ代にかなり費用がかかるのでは?という疑問があるが、かなり格安で仕入れているとのこと。地磯や堤防などの場合なら意外と釣行費はかからない。

この日はエサの準備。

サバを小分けにして冷凍保存。

この日もクエからの反応はなく…。クエ釣りの現実は厳しい

そして、またしても地磯にやってきたヨネスケさん。クエはそう簡単には釣れない魚。何度もポイントに通うことが大切だ。刻んだサバを撒き餌にし、仕掛けには今回はイカをセット。この日は20時頃から明け方までの釣りだ。途中一度アタリがあったが、おそらくこれはエサ取りだ。その後、またしても何事なくこの日は終了。しかしながら、幻の魚のクエを狙うというのはこういうことだ。

今回はエサにイカをセット。

この日もクエは釣れなかった。

台風直後のクエチャレンジ、この日は勝負が早かった

前回から数ヶ月後、7月下旬のクエチャレンジ。ポイントは同じく地磯だ。台風直後のタイミングでうねりもやや残っている状況。ただ、こういう時に釣れることも多いのがクエ。この日のエサはサバ。流れがある場合は撒き餌は少量にする。こうすることでポイントがぼやけてしまうことを防いでいる。ちなみにドラグは10kgほどに設定。

うねりが多いので撒き餌は少量。

この日はエサ取りが多く、開始10分でエサがなくなった。夏にかけて水温が上がって、エサ取りの魚たちの活性も上がっているようだ。そしてエサを付け直して投入すると、またしてもアタリ。最初は「ウツボか?」と油断して竿を持ち上げると、ものすごい力で引き込まれた。本命のクエだ。

しかしファーストランで根に潜られてしまう。魚は付いているが、仕掛けが根にスタックしてしまったようだ。足場を変えつつ根をかわすようにファイトすると、魚が浮いてきた。魚が水面まできたら、あとはギャフ掛け。このギャフを掛けるときが一番バレる危険性が高い瞬間だ。クエは鱗が硬いので、ピンポイントで口周りに掛ける必要がある。しっかりと見極めながらギャフを打ち、最後は無事ランディング。

現場に到着して30分あまりでキャッチしたクエ。

上がってきたのは10kgを余裕で超えるクエ。10回以上ボウズが続いたあとの釣果だけあって感動もひとしお。全長は約96cm、重さは13.5kg。これを血抜きして持ち帰る。しかし、荷物があるため一回ですべてを持って帰れない。一度荷物を車まで置きに戻り、またポイントまで戻って今度は魚を持って帰る。片道40〜50分ほどの山道を夜中に2往復することになるのだ。釣りを終えたのは夜中の3時。すべて終わったのは朝の7時だったという。釣るまでも釣ってからも大変なクエ釣り、皆さんも挑戦してみてはいかがだろうか。


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