
FISHitEASY!でお馴染みの伊豫部健さんに学ぶ『イヨケン流・バスフィッシングテクニック』。ルアマガプライム&YouTubeで公開されている動画をベースに、イージー(!?)にバスを獲るその技を、ちょっとだけ深堀りしていくこの企画、今回のテーマは、BIGBAIT。単純なようで実は奥が深いデカものルアーを、イヨケンはどう考える?
●文:ルアマガプライム編集部
伊豫部健さんのプロフィール

伊豫部健(いよべ・けん)
愛知県常滑市出身&在住。中学2年の時に地元知多半島のため池で初めてバスを釣った感動を胸に、アメリカからヨーロッパに至るまで世界の第一線で活躍するプロアングラー。バス釣りの原体験であるオカッパリも大好き。
「春」だからビッグベイトが効く、その単純な理由とは?
今回の舞台は、イヨケンのお膝元、大江川&五三川。
中部エリア随一のメジャーフィールドで、平日休日問わず、常にアングラーが往来する。
時に、バスもやはりそれなりにズル賢くなっており、一筋縄ではいかない。
だからこそ、天候を含めたその時々の状況にうまく合わせていく必要があるのだ。
ロケが行われたのは春。
地球上の生きとし生けるモノが騒めきたつ季節。バスにとってもスポーニングという一大イベントを控え、体力を蓄えていく時期でもある。
バスも効率良くエサを獲り、早くスポーニングに備えたいであろう(あくまで人間的な推測ですが)流れから、一回で大食い摂取できるならその方が良いじゃないか、という説のもと「春」イコール「ビッグベイト」の方程式が成り立つのだ。
足元FISHitEASYで仕留めたグッドサイズ。春、ビッグベイト、定番ですよね~、といった流れをもう少し深堀りしてみよう!
春以外でもビッグベイトは有効。その仕組みはやはり単純!
その大きさと特殊性ゆえ、特に初心者アングラーには経験されがちなビッグベイト(イヨケンの場合、定義としてHBシリーズのスイムベイトも含まれる)。
どうせ、春イチのみなんでしょ?…なんて思っているソコのアナタ。
とんでもございません。実はビッグベイトは、そのルアーの特徴とバスの行動をマッチさせることで、実は年中使える…しかも大物が獲れる確率の高い「ハイ・アピーリー・アトラクターモデル」なのです!
ど真夏の府中湖で狙い撃ちしたでかバス。バックウォーターエリアのシェードに潜むバスをスイムベイトで一撃。FISHitEASY! Buddy vol.3にて。
ビッグベイト系の大きなルアーは、そのシルエットを総じて見てみると、ある法則に気付きます。
それは、どのビッグベイトもバスが食らうであろうエサにシェイプを似せているところ。
コレが一つのキモだとイヨケンは言う。
15~25cmほどのサイズ感…ルアー自体の存在感はありすぎるほどあるが、冷静に分析すると、普段、普通にバスが食っているエサのサイズでもあるんじゃないかと。
フィールドの規模によって様々だが、アユ、オイカワ、ブルーギル、カワムツ、ハス(ケタバス)、フナ、コイ(幼魚)、場所によってはウナギ等々、よく見てみるとみんなビッグベイトサイズであることに気付かされる。
もちろん、ザリガニ、エビやゴリ系の小型魚系もメインベイトとして扱われ、そういったエサを好むバスも数多くいるのも事実。
ひとつ言えるのは、
釣れる理由は極めて単純。バスは、いつも食べているエサのサイズであれば、スイッチが入れば食らいつくということ。それが、大きなバスであればあるほど、エサのサイズも比例することが多い(ビッグベイトサイズ)ということなのです。
ビッグベイトだから、と気難しく考える必要はありません。バスが潜むであろう場所に自然なアプローチさえできれば、ことのほか、バスは素直に反応してくれる、ハズ!
食う食われるの関係性をフィールド&季節ごとに把握しておこう!
ビッグベイトに限らず、アプローチをする上で大切なのは、その時、バスはどこにいて、どういう状態なのか、ということ。
例えば、バスの居場所を季節でざっくり絞り込むとこうなる。
「春」ディープからの岬エリア&シャローフラット
「夏」流れ込み、流れ出し、シェードスポット、一部ディープ
「秋」適水温化によるオールレンジ、ベイト付き回遊系
「冬」ディープ、止水エリア、サニースポット
もちろん、個体によっては、年中ストラクチャー依存の居着き系であったり、常にフラフラしていたり、個性はある。ここでひとつ気を付けるべきは、いざ、ビッグベイトでアプローチするとなった場合に、どこにルアーを投げてどう引いてくるか、だ。
「夏」であれば、岸際のシェード部分にスキッピングでスイムベイトを投入し、ベイトパニックアクションで狙い撃ったり、流れ込みにアップクロスでルアーをキャストし、臆病に逃げるベイトを演出したり、、、その時々のバスの状態に合わせてアプローチを考えていくことが大切だ。
バスもベイトも同じ魚類。本能的に感じる部分は同じ、と考えると、この時期、バスはどこでエサを待ち受けているのか、が、理解できてくるはず。
ポカポカ陽気の中、護岸際を引くスイムベイトにビッグバイト! このバスも、ただ護岸を引いてきただけで当てたのではない。上流からの流れが当たる何かと、あとは、、、、ココは映像を見てナルホドナットクしてほしい。
パワーゲーム・フィッシングは22バンタムでキマリ!
タックルセレクトにおいて、ビッグベイトを含めたパワーゲーム・フィッシングのアプローチで大切なのは、リール。
イヨケンは22バンタム(ノーマルギア)を愛用。
伊豫部「スプールシャフトとピニオンギアの隙間を減らすことで、がたつきがなく、キッチリ巻けるモデル。かつ、これは18バンタムからなんだけど一体成型リールだけあって、剛性感もハンパない。ビッグベイトやスイムベイトを安心して巻けるのがいいですね!」
でかいバスとの半ば強引なやり取りにも完全対応。パワーゲームメインのイヨケンにとって、バスを無理なく引っ張り出せるくらい屈強なのもいい。
巻きのトルクに強みがあり、かつ、スムーズにリトリーブができる、インフィニティドライブ搭載の22バンタム。ちなみに、イヨケンのブレーキセッティングは全てオン。微調整を外部ダイヤルで整えていく方式だ。
IYOKEN’S TACKLE DATA
ロッド:6フィート9インチプロトロッド(10FTU)
リール:22バンタム・ノーマルギア(シマノ)
ライン:シューター18ポンド(サンライン)
ルアー:HBバブゥ・タイプ2(10FTU)
「とっさにルアーをチェンジした時、、、ルアーのキャスト時の抵抗感が変更になっても、即時にダイヤルで調整できる。スピーディに、そのタイミングで対応できるところもメチャお気に入りです!」