「こっちに来てる…」「ヤバいヤバいヤバい」ドラム缶みたいに巨大な化物が襲いかかる。すると達人が近づいて来て助言を…

2024年春、釣りYouTuberのたくわんさんはある釣りにとりつかれていた。その釣りとは岸からキャスティングでマグロを狙うショアマグロ! 伊豆諸島式根島を舞台に、堤防から29kgのキハダマグロを釣るまでを記録した動画をダイジェストで紹介しよう。圧巻のバイト! 堤防上の釣り人たちと共闘! 釣り人が夢を獲る瞬間に刮目せよ!

●文:ルアマガプラス編集部

たくわん

釣りが好きすぎて31歳で会社を辞めて釣り旅を開始。車で生活しながら、日本全国を駆け巡る男の物語をYouTubeで配信している。好きなことを全力でやったらその先に何があるのか? を確かめるために旅を続ける釣り人の目は世界に向けられている。

2024年春、たくわんさんがショアマグロに入れ込んだ紆余曲折

たくわんさんのショアマグロ熱が急上昇した出発点は、2024年3月にアップされた伊豆諸島新島釣行の動画にある。実釣時に新島周辺にマイワシが大量接岸。マグロどころかクジラまで乱舞! たくわんさんも堤防でキハダマグロらしき魚をかけるが、マグロを想定したタックルではなかったのであえなくラインブレイク。

その翌週、強いタックルを仕込んで再び新島に渡る。

たくわん「マグロは神出鬼没ですからね。まぁ遠征は前回を思い描いてきても同じようにはならない」

その日の新島も前週より水温が急激に下がり、イワシの数も減少。キハダマグロが上がったという話は聞こえてこない。

たくわん「隣の式根島は昨日も釣れているみたいなんで」

キハダマグロを追って急遽、式根島への移動を決断。式根島にはキハダマグロを狙うアングラーの姿があった。

式根島の堤防でいきなり衝撃のシーンが眼に飛び込む!

夕マヅメの17時頃から実釣を開始。期待に胸を膨らませて釣りをしていると同じ堤防にのる釣り人が「のった!」と叫ぶ。凄まじいファイト。見たことのない巨大魚。堤防の釣り人総出のランディング…ショアマグロ釣りの一部始終がたくわんさんの熱をさらに高めた。そして巨大マグロを釣り上げた方が、今後の釣行のキーマンの一人に。

ショアマグロは成立する! だがかなりの難敵と確信

2日目は、同じ宿に泊まっていたアングラーの方と情報交換しながら実釣。また、チャンスタイムは午後から夕方、水温が16℃に下がって喰いが悪いなど、堤防をのぞきにくる人たちからも様々な情報が入る。

たくわん「いつ回ってくるかわからないので朝から日中もルアーを変えながら投げ続けます。ただ、一定期間同じ海域に留まっている青物は、毎日同じ時間に同じ場所に回ってくることが多い。マグロはどうかわからないけど、午後から夕方は可能性がありますね」

昨日の衝撃的なシーンも夕方。ワンチャンスに期待が高まる。

午後になると同じ宿に泊まる釣り人がかけるが痛恨のバラシ。沖でクジラを確認したり、鳥が騒いだりとベイトフィッシュがいるのは間違いなく、キハダマグロの気配は増す。

するとメタルジグを投げていた同宿の戦友にまたしてもバイト! 一日中、ヘビータックルを投げ続けていた末に、数十kgはあろうかというキハダマグロとのファイトは体力的に限界。途中でたくわんさんがサオを預かり、もう少しで魚が見えそうという段階でまさかのフックアウト。

たくわん「なんたる失態。でも今度釣れたら魚拓に二人の名前を入れましょう! と言ってもらえたのはちょーうれしかった」

堤防のショアマグロに挑む熱き男たちの友情も芽生えた。この方も今後の釣果達成を後押しすることに。

式根島のショアマグロ熱は全島あげて高い!?

たくわんさんが泊まった民宿は、夕マヅメの実釣後の遅い夕食にも対応。

たくわん「体力を使う釣りなので、美味しい夕食はほんと助かります」

さらに堤防では釣り場の様子を見にきた方がランディング用に自作のモリをさりげなく置いていくといった出来事も。

たくわん「ランディングもその場の釣り人総出だし、たくさんの人たちの力を借りて成り立つ釣りだと感じました」

実釣3日目も釣果はなく、多くの関係者の理解と励ましを受け、予定を2日延長。同宿の戦友、浅野さんからもらったメタルジグなどを駆使し、キハダマグロに挑むが水温低下や爆風に見舞われ、今回の実釣を終える。

たくわん「僕にはまだ早い魚なのかな…今回は負けを認めて撤収します」

予定を立てていた次の旅へと向かったが、ショアマグロへの挑戦はまだ終わりではなかった。

〈次のページは…〉「ドラム缶みたい…」「きたきたぁっ!」巨大なマグロが姿をあらわす。