
圧倒的な飛距離を叩き出し、ただ巻くだけで驚くほどの釣果をもたらしてくれるというとんでもないルアーが登場した。「ハダラトラップ」と名付けられたメガバスの新作は、発売間もないながらもかなりの注目度となっている。はたしてどんなルアーなのか?生みの親であるメガバスのプロスタッフ・田口知宏さんにお話をうかがった。
●文:ルアマガプラス編集部
【田口知宏(たぐち・ともひろ)】
茨城県在住。涸沼まで10分ほどの場所に住み、真冬以外はこのフィールドに通い混む。地元の釣具店に勤務し、多くのアングラーが彼のアドバイスを聞きに来店するほど支持を集めている。メガバスプロスタッフ。
沖のレンジを攻略できる「最終兵器」
ニュートラルな魚も食わせる「イレギュラーチドリ」
涸沼は全体的に浅く、使うルアーはトップかシャローランナーに限られてくる。
田口「涸沼は真ん中でも水深3mしかない、皿池みたいな場所です。キャスト範囲では水深2mもありません。だから、シーバスは下から上に食い上げたほうが効率的。なので、トレースするレンジは50cmから上をいつもイメージしてます。このレンジがゴールデンゾーンです」
そこで誕生したのが、大遠投できて、しかもその先でシャローを引くことができるシンペンだ。
ハダラトラップ(メガバス)
遠距離でも沈まずシャローを引けるファットボディ
田口さんが現在開発しているプロトのシンペン。長さは86mmで重さは30g弱。80m以上飛ばせる遠投性能があり、ファットなボディによる浮力があるため遠距離でもシャローを引ける。ただ巻くだけで自動的に食わせのチドリアクションを発生。
【スペック】
- 全長:86mm
- 重量:29g
- タイプ:シンキング
田口「遠浅な涸沼では、沖を回遊しているシーバスにルアーが届かないことがある。だから飛距離が欲しい。けど、浅いから重いシンペンでは飛んでもボトムを叩いてしまう。食い気のあるシーバスの下のレンジを引いてしまってるんですよね。だから、飛距離が出てなおかつ上のレンジを引いてこれるルアーが欲しかった。このシンペンはフルキャストで80mは飛びますよ。そして、最大限浮力を持たせてあるので浅いレンジを引けるんです」
遠方のボイルも届かせられる超遠投性能
涸沼ではシーバスが沖を回遊していることがあり、飛距離がものを言うことも多い。プロトシンペンは80m超えの飛距離をマークし、それでいて沈み込まずシャローを引けるのが特徴だ。
ただ巻きするだけで定期的にチドリアクションが出るのもこだわった点。
田口「時合じゃないときや、ボイルが終わった後のニュートラルなシーバスにもスイッチを入れられます。下にウエイトを飛び出させて設計することで、流れがない場所でもチドリアクションが出るようにしました。めちゃくちゃ飛んで、上のレンジを引けて、ゆっくり巻いても千鳥アクションが出る。そんなこれまでにないルアーになってます!」
田口「ボイル祭り終盤の沖に帰っていくニュートラルなシーバスも喰わせられる、タイトすぎない動きになっていますよ!」