釣りメディアやSNSなどで頻繁に目にするようになった「イカメタル」。この釣りにハマった人がぶち当たる壁最初の壁がスッテ選びではないだろうか? サイズやカラーなど豊富な選択肢がある中で、何を基準に選べばいいのか? 船イカNAVIの記事を参照してみよう。
●写真/文:ヤマシタ(船イカ NAVI)
解説アングラープロフィール
山中陽介(やまなか・ようすけ)
イカを求めて日本各地を巡る、釣り具メーカーヤマシタのスタッフ。同社のWEBサイト「船イカNAVI」などで、全国のイカ情報を積極的に発信する。
選択肢が多くて迷いがちなイカメタル用スッテ。何を基準に選べばいいの?
店頭にはいろいろなカラーとさまざまなサイズのスッテが並んでいます。いったいまずはどれを買えば良いの? そんな疑問なところを解説していきます!
【船イカ NAVI】
「イカ釣りの感動を、あなたに。」をテーマに、イカメタルをはじめとしたイカ釣りに関する様々なコンテンツを集約した、ヤマシタのWEBサイト「船イカNAVI」。この記事も、同サイトに掲載さているものの一部となる。釣果情報も充実しているので、釣行前にはぜひともチェックしてみてほしい。
1.ドロッパーのサイズ選択 「釣れているイカのサイズに合わせたサイズを揃えよう」
まずはメタルスッテの上に装着する浮力のあるスッテ、通称ドロッパーと呼ばれるスッテのサイズから解説していきます。ドロッパーにはイカメタル専用ドロッパーのほか、浮スッテやエギなども使用できます。それではドロッパーのサイズについて解説していきます。
ドロッパーのサイズを選ぶにあたってはまずはその地域で釣れているイカのサイズがどれくらいなのかを知っておく必要があります。一般的には大型のケンサキイカが釣れているエリアでは大きめのドロッパー、例えばエギの2.5号、浮スッテ4号、専用ドロッパーの90㎜前後を使用することが多いです。
逆にイカが小型のエリアでは小さめのドロッパー、例えばエギの2号前後、浮スッテ2.5~3号、専用ドロッパー70㎜前後を使用します。また一般的にシーズン初期は大型が多く、シーズンが盛期になるとイカのサイズが小さくなる傾向があります。まずは釣行予定の釣船にドロッパーのサイズを聞いてみるのが最も早い方法です。
2.メタルスッテのサイズ選択「釣船が指定する号数を揃えよう」
メタルスッテのサイズについてですが、まずは釣行する釣船に問い合わせてください。釣船のHPにも記載されていることがあるので釣行前には確認をお願いします。メタルスッテの重さは乗合船では揃えるのがルールです。1人だけ指定されている重さと異なるスッテを使用するとオマツリの原因になり、釣り自体が楽しめなくなってしまうので注意しましょう。釣行する際には指定されている重さのスッテに加えて、やや重めのスッテを少しだけ持っていくと良いです。釣場の環境は一定ではなく日々変わっているので、場合によっては潮が早くて指定の重さよりも重いスッテを使用したほうが良いこともあります。
例としては指定のメタルスッテが15号としたら、20号と25号を1~2本ずつは準備しておきます。この時に指定されているスッテよりも軽いスッテのみを持ってきていて、潮が早い場合、イカのタナにスッテが到達せずに釣り自体が成立しなくなることもありますので、指定されているスッテよりも重いスッテを持っていきましょう。
3.スッテのカラー選択「基本は赤白と赤緑!最低限この2色は揃えよう!」
お店に行くといろいろなカラーのスッテが所狭しと並んでいます。いったいどのカラーを選べば良いのだろう?と考えてしまうことも多いと思います。一般的に夜釣りのイカメタルゲームでは赤白と赤緑をベースとして使用します。もし迷ってしまったり、予算的にあまりたくさんのカラーは揃えられなかったりする場合は、まずは赤白と赤緑を揃えましょう。
この赤白と赤緑、一見すると赤白のほうが目立つので赤白はアピール系、赤緑は目立ちにくいのでナチュラル系と思われがちです。実際にその認識でも問題はないのですが、これは集魚灯の光が届きにくい水深での認識としていただいたほうが良いでしょう。逆に集魚灯が届くような浅い水深ではどうかといわれると、赤白と赤緑では赤緑のほうがシルエットがしっかりと映るため、赤緑がアピール系となります。
イカメタルのメインターゲットであるケンサキイカは一般的に下からエサを狙う傾向が強いです。つまり下から見たとき集魚灯の光で白っぽいものは見えにくくなります。イワシなどのベイトフィッシュの腹面が白いのと同じ原理です。
つまり、浅い水深で赤緑、深い水深で赤白で釣れるときは活性が高い、逆の場合は活性が低いと一般的には考えられています。まずはイカの活性を調べるにはドロッパーに赤緑、メタルスッテに赤白からスタートすると効率よくイカの活性を調べることができます。 他にベースとなるカラーとしては赤白と赤緑の中間的なカラーである赤黄があります。これは潮色が濁っている場合やハロゲンランプ(黄色っぽい集魚灯)などに有効なことが多いので、持っていて損はないでしょう。
ではスッテのカラーがなぜ他にもあれほどのカラーがあるのか?というと、そのエリアの潮色にマッチするカラーが存在するためです。前述のとおり、赤白と赤緑、赤黄で大抵の状況はカバーでき、釣果も安定しています。しかし、時間帯や潮色、イカの活性によって爆発的にヒットするカラーがあるのも事実です。
これはそのエリアでの釣果情報や乗船予定の船長に問い合わせてみると良いでしょう。
今回はスッテのサイズとカラーの選び方についてご紹介させていただきました。
スッテのカラーはいろいろあり迷うところではありながら、
ヒットカラーを探す楽しみもあります。
今回の選び方を参考に自分のヒットカラーを探してイカメタルゲームを楽しみましょう!
※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。