【全部手作りってマジ!?】ハンドメイドルアーだけで戦うバス釣りの大会が盛り上がっている!

年に一度、強烈な個性を放つハンドメイドビルダー達が一堂に会する、なんともエクストリームな匂いがするバス釣り大会が存在すると聞きつけ、ルアマガ編集部が突撃取材を敢行! 来年はあなたも参加してみてはいかが?

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

profile

主催者
田口健太(たぐち・けんた)さん

本大会の主催者で12年前くらいからハンドメイドルアーを作り始める。父親の大学時代の釣りクラブ同期がHMKL泉和摩さんで以前から親交があり、ミノーをメインにルアービルディングについて学んでいる。1986年生まれ千葉県出身。

こだわりの自作ハンドメイドルアーが集結!

うわさの大会が開催されたのは2024年6月8日、場所は茨城県・新利根川。早朝から34名のハンドメイドビルダーが集結。ロッドの先には各々自慢の自作ルアーがぶら下げられている。

大会名は「自作杯」。

2021年に6名の参加者から始まったこのビルダー達の宴も、今回で4回目。参加者は34名にまで増え、遠いところでは九州からの参加者もいる。本記事のルアー写真を見ればおわかりいただけると思うが、そのクオリティはかなりハイレベル。全員ただ者ではなさそうだ。

魂を込めて作った自作ルアーの性能を信じ、試合はもちろん真剣勝負で挑む。だが、このイベントのもうひとつの醍醐味は午後から自然と参加者達がボート屋まわりに集まって行なわれる情報交換会。奥深きハンドメイドルアーの世界の虜になったビルダー達は、日が暮れるまで話が尽きないようだ。

自作杯レギュレーション
●使用可能
自作のハードルアー、ワイヤーベイト、製作キット品
●使用不可
ブレーデッドジグ、アラバマリグ、既製品リペイントおよびチューン品
●1尾の長寸で勝負。口閉じ・尾閉じ。
●デジタルウェイイン方式。
●エントリー:水神屋食堂に電話予約。
●参加費:自作ルアー1個以上。ボート代は各自支払い。
詳細はXの@jisakuhaiをチェック。

伊藤巧プロをサポートしているクラフトコーラ専門メーカーの「伊良コーラ」が大会をサポート。参加者全員にイヨシコーラが配布された。

元・房総クランカーズ所属、フルーツの神様こと高山さんのメロンが今年も協賛品に。じゃんけん大会で全員の目の色が変わった。

参加費の自作ルアーは参加賞として自分以外の誰かにプレゼントされる。

試合後も新利根川のほとりで狂人達の自作ルアー談義は尽きない。

参加者渾身のハンドメイドルアーを大公開!!

Zicoさん

ホームの芦ノ湖によくいる錦鯉をモチーフにした美しいペイントが秀逸。

Noriさん

メロンを忠実に再現。よく釣れるため今大会でもメインで使用。

Jimiさん

着水でヒラ打ちさせるために可動域を広く取っている。首振りもお手のもの。

赤池さん

少数派のシャッドで参戦。上に白色を被せて強すぎないやさしいチャートに仕上げた。

OVRさん

短機関銃イングラムの名をもつ短距離で勝負できるシャロークランク。動き出しが良い。

京山さん

ロールを抑えて直進安定性を高めつつ明滅効果も出せるという計算された形状。

ばー助さん

3Dプリンターで制作。形状は滋賀県で青い部分は説明不要ですよね。ちゃんと動く。

けんぴーさん

小粒な割に重量があり飛距離が出る。こだわりは泣きぼくろだが製作者本人にはない。

Tomato Luresさん

ポッパーで参戦。ダブルフック仕様時でもフェザーが付けられるように工夫されている。

時雨工房さん

本大会3位。10mm幅の薄いフラットサイドクランクであえてアピール力を弱め、サイトなどで使う。

TEDさん

コンパクトさとワイヤー角度を両立させるためのこの形状。印旛沼のシャローを撃つ。

みかんさん

逆回転する2枚のブレードによりデッドスロー〜ミディアムリトリーブまで安定感抜群。

塗料屋。ちっちさん

塗料屋さんが作ったセミフラットタイプのクランク。細部にわたり美しい。

Ynさん

浮力と水押しを強めるための体高。テロテロパタパタと動く。ザリガニは奥様が描いた。

Somaさん

バルサではなくウッド製なのでヌメヌメと動く。芦ノ湖で放流魚ではなくネイティブを釣るための工夫。

ケイジュさん

新利根で釣ることを意識した小型フラットサイド。普段は榛名湖や多々良沼がホーム。

Sidekickさん

巻けば2mくらい潜るシャッド。表層でちょこちょこと動かして使ってもよく釣れる。

木枯らしさん

グリパン系のカラーリングが美しい逸品。横アイによりフック絡みを軽減させている。

Kanametoron!さん

霞ヶ浦水系のロコが作ったキュートな形状とカラーリングのスモールシャロークランク。

Lin.bait’sさん

さまざまなアクションが出せるトップウォータープラグ。大理石調の模様はウェットティッシュで再現。

モツ坂本さん

小刻みなロッドアクションでパタパタと動かす「シェイキー」に対応。0.3mmの極薄カーボンリップ。

スイングベイトさん

津久井湖がホームでミノーをメインに制作している。(下)ウォブルを出すためのロングリップ。

フジカツさん

本大会5位。特徴的なリップ形状のシャロークランク。自作杯で2回優勝している実力者。

田口さん

本大会主催者。ただ巻きもトゥイッチも秀逸な90mmミノー。セルロースセメントで軽量&頑強なコーティング。

サダキチさん

本大会4位。水性塗料使用でやさしい水馴染みが良いカラー。印旛沼で使いやすいレンジや強さに設定している。

としぞうさん

このルアーで40.5cmを釣って本大会優勝。タナゴ系を意識したサイズとカラーリング。

Stumpmasterさん

アガチス材とバルサ材のハイブリッドクランク。ヘドンのイエローバードというカラーのオマージュ。

NOIRさん

スピンテールミノー専門のビルダーさんでバングオーが大好き。ペラも自作している。

井の中の蟹さん

透明感と奥行きのあるなんとも美しい塗装が魅力。大好きなバルサB2の自分なりの解釈を形にした。

こうりゅうさん

フラットサイドの良さとキャスタビリティを両立させたセミフラットタイプ。なんと熊本からの参戦。

白鳥ルアーズさん

ダブルフックにテールラバー仕様のマイクロクランクベイト。新利根川でもバイトを量産。


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