アジングといえばジグ単だが、その欠点を補えるフロートリグの存在も忘れてはいけない。特に圧倒的な遠投性能は、まさしく竿抜けエリアを攻略するうえで強力な武器となるのだ。そんなフロートリグだが、実はスタイルが様々。ここではその中から代表的な3パターンを紹介しよう。
●文:ルアマガプラス編集部
フロートリグとは
軽いリグを遠くに投げるための“飛ばしウキ”
アジングで主体となるジグ単は1g前後のジグヘッドを使用することからアジ特有の吸い込みバイトでも簡単に口に入りやすい。
とはいえ1g前後ともなると飛距離が出しにくかったり、風に弱かったり…といった弱点の持つ。
そこで役立つのが「フロートリグ」。
簡単に言えば、ジグヘッドを無理やり遠くに飛ばせる仕掛け。
それが「フロートリグ」なのだ。
軽いジグヘッドを遠くに投げられるということは、それまでは常夜灯周りの近距離ポイントしか探れなかったのが、ブレイクの向こう側や沖で発生したボイルなどの『竿抜けポイント』も攻められるようになる、スグレモノだ。
なお、フロートとは呼ぶものの、浮くものも沈むものもある。まずはそれぞれの特徴を紹介しよう。
ジグヘッドを遠くのどのレンジを通したいかで選ぶ
この記事ではフロートを、沈下速度別で大きく3つのタイプに分けて見ていく。
【フローティングタイプ】
『フロート=浮く』を体現した、もっともオーソドックスなタイプ。
より遠くへと飛ばすために自重が重くなっても、水に対する比重が低いのでフロート自体は水面キープ。
沖の表層を探りたいならこのタイプが使いやすい。
【スローシンキングタイプ】
着水後、何もしなければゆっくりと沈んでいくタイプ。
任意のレンジまで沈めてからスピード調節をしながらリトリーブすると、レンジをキープしてアジの群れがいるタナから外れずに探り続けることができる。
【シンキングタイプ】
体積にかかわらず水に対する比重が高いので、小さなモデルでもしっかりと沈み、ボトム付近をしっかりと探ることができる。
フロートリグのカテゴリーだが、バス釣りでもお馴染みのキャロライナリグに近い使い方になる。
アジングエキスパートの「フロートリグ活用術」
では、アジングエキスパートの皆さんは、フロートリグをどのように活用しているのか?
実際に使用するフロートリグを元に、解説をして頂いた。
家邊克己「プランクトンのフォールが再現可能」
プランクトンが漂う姿をイミテートするために、0.4gの極小ジグヘッドを使えばSキャリーとワームが同調してスローフォールするという比重セッティング。
プランクトンの群れの中にリグを可能な限り長く留めておける。
トミー敦「遠浅サーフのアジを効率良く攻略!」
遠浅のサーフで沖のブレイク沿いにアジの群れが回遊していたり、ジグ単では届かない位置でボイルが発生していたりするときにはフロートリグの出番。フロートはリーダーを移動するようにセットし、スイベルを介してハリスを装着。
【使用フロート&タックル】
丹羽善嗣「重心移動搭載で飛距離のアドバンテージが大きい」
空気抵抗の少ないボディに重心移動システム『AR-C』を搭載し、最大で80~90mの飛距離を叩き出せる。リトリーブすれば後端に配置されたリップが立ち上がり、水抵抗が生まれてゆっくり巻けるのに加え、レンジキープしやすい。
【使用フロート&タックル】
藤原真一郎「タイプを使い分けて全レンジを徹底攻略」
メインリーダーとは別にエダスを出して、その先にフロートを装着するのがFシステムの特徴。エクスパンダにはフローティングとダイビングの2種類があるので、表層から中層以降までレンジを刻んだ釣りには効果的なのだ。
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