真冬にクランクベイトでガンガン釣れる!?『ミヤビス』で学ぶ「ソルトクランク」超入門!!

水温が低下するこれからの季節は、いくら海釣りといえどもターゲットが減ってくる…。そんなふうに寂しさを感じているそこのアナタ!!カサゴやタケノコメバルを狙ってみるのはいかがだろうか?しかも「クランクベイト」で!! 各地のフィールドで流行りつつある「ソルトクランク」を、専用アイテム『ミヤビス(アクアウェーブ)』で学んでみよう!

●文:ルアマガプラス編集部

ミヤビス45(アクアウェーブ)

DR全長:45mm●重さ:7.4g●カラー:12色

ミヤビス45XD

XD●全長:45mm●重さ:7.4g●カラー:10色

バス用ルアーではおなじみのルアー・クランクベイトの性能に着目して開発されたアクアウェーブの傑作ルアー。

45mmというコンパクトボディながらも、DRで3m以上、XDなら4m以上も潜航。

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リップの付け根に配置されたウェイトによりしっかりと前傾姿勢になり、素早くボトムまで到達。ボトム付近をとにかく長く探れる設計となっている。

また、大きなリップとクランクベイトだからこその浮力は高い根掛かり回避性能につながっている。

カサゴやタケノコメバルが狙えるこれからの季節に楽しめるというこの「ミヤビス」を、生みの親であるコーモランの廣常治樹さんに解説していただこう。

バス用の流用ではない専用設計が新たなジャンルを開拓した

廣常「各地で色々なメーカーさんがソルトルアーゲームでクランクベイトの釣りを仕掛けていますよね。ミヤビスもまあそんな中のひとつなのですが…」

メーカーの人間であり、釣り人でもある廣常さんだからこそのこだわりが込められていた。

廣常「他社さんのものを使っていて思ったんですよ。『浮力が高すぎる』なって。これ、理由は簡単で、皆さん、バス用のクランクベイトをベースにしているからなんですね。淡水で使うものを海で使うと、比重の関係で浮きすぎちゃうんですわ」

クランクベイトといえば、丸いボディデザインのお陰で浮力は高い。だがソルトで使うには、適切な浮力にしたいというのだ。

廣常「ボトムを叩いて止めての繰り返しで使うんですが、浮力が高いと止めた瞬間に浮きすぎてしまうんです。ボトムにいるロックフィッシュがせっかく興味をもっても、バイトしてくれる範囲から瞬時に遠のいてしまう。だから適度な浮力にしたいんです。ゆっくり浮かせて、バイトの間を作りたい」

釣り人として、使いやすい「ソルトクランク」のイメージができあがった廣常さんは、自社でソルトゲーム専用設計のクランクベイトを作ることにしたのだ。

廣常「社内の反対を押し切って(笑)。とか言いつつ、自分自身も不安でしたが…」

ところがいざ発売してみると、あれよあれよと言う間に売れてしまったという。

廣常「2週間で完売しました(笑)。正月休みも返上でお店さんを回って品出しを手伝ったりもしたのですが、商品を並べているそばからお客さんが持っていってしまうくらいでしたね」

その秘密は仕掛けた時期、つまり発売時期にあった。

『ミヤビス』のターゲットは、カサゴやタケノコメバルといったあまりメインターゲットとなる機会の少ない魚種なのだが、コーモランのお膝元である明石界隈では、冬時期にクランクベイトで狙って釣れるというのだ。

つまり、他の魚種の釣りが難しくなる中、エキサイティングな新たな釣りのカテゴリーとして「ソルトクランク」が受け入れられた。その結果、専用設計の『ミヤビス』 が2週間で完売するという事態を呼び起こしたのだ。

廣常「皆さんカサゴのことバカにしてますけど、専門的に狙ったことってないですよね。実はいつでも釣れるわけでは無いですし、潜られることだってあるしでなかなかに奥深いんです。バス釣つりのゲーム性が高いのは誰も知っていると思うんですが、カサゴやタケノコメバルみたいなターゲットを相手にして、バス釣りのようにワームもクランクも駆使してその日の正解を見つけていくってのも、相当ゲーム性が高いと思いませんか?」

ルアーフィッシングのオフシーズンをなくし、新たな釣りのジャンルを開拓する。

『ミヤビス』はただ釣れるだけのルアーではないのだ。

読めば釣れる!『ミヤビス』で学ぶソルトクランク入門

使い所:クランク場を探せ!

廣常「ロックフィッシュが居そうなボトムで、なおかつミヤビスが届く場所。それが基本になります」

ロックフィッシュの住処といえば根回りなどが想像しやすいが、実は他にもあるのだという。

廣常「人工の地形にもいい場所があります。例えば消波ブロックとか、石積み、石畳とかですね。こういった場所はワームだと一個一個の穴を探りつつ…みたいな釣りになってしまうので、クランクのほうが効率的で適していたりもするんです」

ただし、フローティングタイプのクランクベイトが故の欠点もある。

廣常「DRなら3m以上、XDなら4m以上潜るわけですが、ボトムに届かない場所では素直にワームを使います。基本的にミヤビスは底を泳がせるルアーですので。ちなみに沖に投げてボトムに届かない場所でも、斜めに投げれば足場近くのボトムに届く範囲を引いてくることができるかもしれませんよ」

泳がせ方:ボトムをゆっくり小突く!

ミヤビスはロールも入るがウォブリングがメインで適度に引き感を感じるアクションを披露する。それでは魚を釣るためにはどのように泳がせればよいのだろうか?

廣常「投げて着水したら、グリグリっとハンドルを巻いて、できるだけ早く潜らせます」

あまりにも早いリトリーブでは泳ぎが破綻してしまうので適度なスピードが重要だが、とにかく素早くボトムまで到達させたい。

廣常「基本的にボトム付近で釣るルアーですから、速く到達させてできるだけ長い距離のボトムを引くようにしたいんです」

そしてボトムに届いてからがポイントだ。

廣常「バス釣りでクランクベイトを使ったことがあるとやりがちなのですが、ボトムをゴリゴリさせると釣れません。イメージとしては、ボトムに触れたら一瞬止めて浮かす。これを繰り返します」

こうすることで魚のバイトの間を作り出すとともに、根掛かりを未然に防ぐことが可能。そしてこのときに、ミヤビスならではの絶妙な浮力感が活きてくるわけだ。

廣常「基本的には夜釣りになるのですが、暗い時間のロックフィッシュはボトムから少し離れて泳ぎ回っていたり、目線より上を意識している気がするんですよね。それがボトムをゴリゴリやっていて釣れない理由だと思っています」

アワセ:即アワセはもったいない!

廣常「アタリがあっても即アワセはしないほうがいいですね。反転して持っていったのを感じたらしっかりとアワセましょう。クランクを巻いていると、何度もバイトミス(アタリ)しつつ追ってくるのを感じるんですよね。だからすぐに竿をあおってアワセを入れてしまうと、ルアーが魚から離れすぎてしまってせっかくの追い喰いのチャンスを逃がしてしまんです」

タックル:シーバスタックルをイメージ

廣常「ゴツいタックルは必要ないんですが、トルクはあったほうがいいのでベイトタックルがおすすめです。とはいえ、バスロッドだとどうしても短いかな…。投げた後、竿を使ってトレースコースをコントロールしたいことが多いので、できるだけ長いほうがいいですね」

とはえ、最適なタックルはまだ廣常さんも追求している最中なのだとか

「ロックフィッシュ用ロッドも選択肢としてはありですが、ちょっと硬いことが多いです。根掛かりはしにくいのですが、バイトを弾きがち。柔らかいロッドにするとバイトは取れるようになるんですが、根掛かりもしやすくなるんです。ちょうどいい塩梅や好みに応じて選んでもらえればいいと思いますね」

リールに対する指定はないが、廣常さんはハイギアのものをチョイス。

廣常「それからラインですね。メインラインはPE0.8号。リーダーはフロロの12lbを使っています。シーバスタックルに近いイメージです」

使い分け:ボトムに届かせるのが基本

廣常「ミヤビスは、潜行レンジの違う2モデルをラインナップしています。基本的な使い方は、釣り場のボトムに届くモデルを使うことです。そう聞くと、XDさえあればいいのでは?と思われるかも知れませんが、潜りすぎると根掛かりしやすくなってしまうんです。なので、DRで底を取れるのならDRを使うほうがベターです。リップの長さが違う分、アクションに違いがあるのでそれを狙って浅い場所でXDを使うことはありますけどね」

色々釣れる新たなジャンル「ソルトクランク」を始めるならミヤビスで!

廣常「冬場の釣り物が少ない季節にと思って作ったミヤビスですが、地方地方で色々な魚が釣れていますね」

誕生の地・明石では11月~2月頃までカサゴやタケノコメバルを狙って釣る釣りが面白いそうだが、その釣れぶりは魚種を選ばないという。

廣常「ソルトクランクでは定番ともいえるアコウ(キジハタ)はもちろんですし、クロダイやキビレを狙うチニングでも使ってくださっている方が多いですね。場所によってはアカハタも狙えたりしますし、シーバスも釣れます(笑)」

まだまだ発展途上とも言える「ソルトクランク」ゲーム。

その可能性はまだまだ掘り下げる余地が多いと言えそうだ。

ぜひとも「ミヤビス」を駆使して、今まで専門に狙ってこなかった魚を釣ってみたり、新たなターゲットを開拓してみてはいかがだろうか?


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