「北の鉄人」の異名を持つ琵琶湖のアングラー・山田祐五さん。デカバスを釣るための幅広いテクニックを持ち合わせつつも、その手の内はあまり明かされていない。今回は晩秋の琵琶湖で行われた実釣取材の際に繰り出していた、山田さんの引き出しの数々を紹介しよう。
●文:ルアマガプラス編集部
山田祐五
やまだ・ゆうご／岐阜県出身。風の日も大雪の日も湖上に立ち、ジャイアントベイトを投げ続ける姿から…人呼んで『北の鉄人』。実際はイメージとはちょっと違って、フィネスやバーチカルな釣りもこなすテクニシャンでもある。ガイドはつねに大物狙いで、彼の導きで自己記録を突破したゲストも数多い。現在は、スープレックスの代表を務める。デプストップスタッフ。
アラバマ系
ただ巻くだけでなく、緩急をつける
アラバマ系リグというと、流行当初にくらべると大きくパワーダウンしたし、そのわりに準備も管理もめんどくさい…という理由で使わなくなった人も多いと思う。しかし、タイミングによっては今でも最強になりうるルアーだ。
山田「アラバマって法則性があるようで、それが見えづらい。とにかく魚がいるところを撃ちまくらないといけない釣り。ただ、ライブスコープが出てきてからは使いやすくなりました。レンジが合わせやすいし、スローに使える。この魚はバマストでバスを上げてきたところをトゥイッチを入れたり、緩急を入れて引くとスイッチが入って釣れましたね」
ステルス7（ジークラック）
山田さん使用するアラバマ系リグ。ブレード付きのワイヤーが7本。モンスターに備えてスナップはBKKのファストスナップに交換。ウエイトを追加するためのハワイアンフックも装備。
フリルドシャッド（デプス）
●全長：4.7インチ●価格：1100円（税込）
アラバマ系の具として使用したワーム。アラバマ定番のシャッドテールではないが、フリルが適度な抵
抗感を生むので使いやすい。
ディープクランク
クランキングとドラッギングの中間で200m巻く
エレキでボートを動かしながらラインを出す山田さん。合計200メートル以上ラインを出すのでPEラインと糸巻量の多いリールは必須。
広範囲に岩が沈んだポイントをディープクランクで効率よくカバーすることのできるテクニック。クランキングは飛距離の問題でスーパーディープを長距離引くことができず、ドラッギングは根がかりやすい…という双方の弱点を解消するメソッドだ。
フルキャストしてからさらに反対側へとエレキで移動し150メートル以上ラインを出す。そこからリーリング開始。ボトムにスタックしそうになったらポーズさせて回避もできるので、ドラッギングよりも緻密なトレースが可能となる。
コリガンブレイク800（デプス）
●全長：107ミリボディ
●重量：64グラム
●価格：3520円（税込み）
2025年リリース予定
コリガン系デザインの超ディープ対応クランクベイト。リップはサーキットボードで、深場でもキレのある動きが期待できそうだ。プロトでもキャステイングで9mのボトムにタッチするほど。
メタルバイブ
水温が下がったら試したいリフト＆フォール
山田「普通にリフト&フォールでいいですよ。でも、北湖の場合釣れるのは2 ～ 3日しかない。タイミング？ 水温が下がったとき。ワームでアタらなくなります。投げたらすぐデカいのが食ってくるからわかりやすいですよ」
サーキットバイブ（デプス）
●重量：1/2、3/8、1/4、1/8オンス
●価格：1045円（税込み）
取材時に使ったのは1/2オンス。場所はウィードでもロックエリアでも釣れるときはどこでも、とのこと
ビッグベイト
山田的ジャークベイト
山田さんの言うジャークベイトってよくよく聞くとビッグベイトだったりしますよね？
山田「ああ、僕は250（スライドスイマー）のつもりで言ったっス（笑）。取水塔とかタテストをやるとポンとデカいのが釣れることがある。寒くなってくるとサイレントキラーやクラッシュのデッドウォー
クも釣れますよ」
newスライドスイマー250（デプス）
●全長：250ミリ●重量：6.2オンス●タイプ：スローシンキング●価格：8800円（税込み）
いつも引っかかるのだが…山田さんがジャークベイトと言ったらコレ。取材中にもウィードフラットで1発アタリがあった。
ギル系ワーム
晩秋からの冬の必殺技「ブルフラットのフナパターン」
秋が深まり冬になるにつれて存在感を増すのがフナパターン。山田さんはブルフラット5.8インチを使い、さまざまなリグで冬のでかバスを量産している。
山田「カナダモが飛ばされるとブルフラが強くなります。ウェイテッドフックでターンさせてリアクション的に釣るか、ビーンズシンカーでテキサス風に使うか。ジグストもデカいの食いますね」
ブルフラット5.8インチ（デプス）
●全長：5.8インチ●重量：1.6オンス●価格：935円（税込み
フラットボディはギルだけでなくフナも同じ。この日はフリーリグでカナダモの上に乗せるイメージで使っていた。
ミドスト
むしろ釣れるようになった琵琶湖の永遠不滅テク
山田さん曰く、近年の北湖はエビが激減しているらしい。かつては釣られたバスがよくエビを吐いたが、最近はアユやゴリなどの小魚ばかり。それもあってか、小魚系のミドストがよく釣れるとのこと。
山田「昔より圧倒的にジグヘッドが釣れるっスね。逆にネコリグはちょっと釣れなくなった。ただ、湖の透明度が上がったので、レンジを合わせすぎないほうがいいときもある」
サカマタシャッド8インチ（デプス）
●全長：5インチ●重量：9.8グラム●価格：880円（税込み）
取材時に使っていたのは8インチだが、ミドストの基本は6インチ。世界最強のミドストワームだろう。
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