「それは思いつかんわ…」「一流の考え方はやっぱスゴいな」ポイントに先行者。人気プロの意外すぎる対処法

悩み多きバスアングラーの質問に、レイドジャパン代表の金森隆志さんがズバッと本音で回答! 今回は、攻めたいポイントに先行者がいた場合の対処法がテーマだ。百戦錬磨の金森さんは、果たしてどう対応するのか…!?

●写真/文:金森隆志(レイドジャパン代表)

アングラーの永遠の悩み…それは先行者の存在

おはようございます、こんにちは、こんばんは。さて、本格的な冬シーズン到来で、リールに息を吹きかけてかじかむ手を温めることが多くなってきました! ま、そのほかでもホントのホントにいろいろ頑張った! ということで(笑)、この質問にお答えしましょう!

【質問内容】

やりたい場所に人がいてできなかったということがよくあります。金森さんは、やりたい場所があったら、何時間も前から入って場所取りしますか? それとも、人がいないことに賭けてギリギリまで他の場所で釣りをしますか?

いわゆるバス釣り初心者を脱した頃に出てくる問題。釣るために考える。これってすごくいいことだと思います。

まずは結論から、アトラクションと同じです! ええ、テーマパークのですね。やっぱり人気のアトラクションは面白いし、だからこそ混みます。

フィールドはテーマパークや!ってことです(笑)

特定のポイントに人が集まるのには理由があります。最近よく釣れてるらしい、プロがでかいの釣ったみたいなことがまことしやかにSNSで拡散されている、など。でも、人が群がるほど普通のポイントでも普通ではなくなる。

これは確率論で、いわゆる同じ一時間でも一人が粘って釣るのと、十人が入れ代わり立ち代わりで釣るのとでは、後者の方が釣れる確率が高くなり、そのうちの一人がでかいのを複数本釣っちゃった、ということ。それによりポイントが有名となり、さらに人が群がるでしょう。

人気のポイントは、アトラクションと同じ?

ここで大事なのが、その後もその釣果をキープできるようなポイントに育っているかどうかということ。アトラクションもそうで、できたばっかりだと話題だし、まだ経験してないからとりあえず並んでみる。

それで…テーマパークに例えたのはいいんですが、残念ながらそこまでの知識が持ちあわせておらず、そこもまたカナモリタカシらしさですが(笑)。まぁ、とにかく面白ければ人気は持続しますが、そこまでじゃなければ待ち時間も落ち着くはず。

前者か後者の見極めが大事になります。ヒントとしては、もしそのポイントに入れたとして、話題通りの釣りをやるか、あえてそれ以外をやるか。もしそのポイントが本当にいいポイント、前者であれば(いい意味で)なにをやっても釣れるでしょう。

実際に他の釣り人はなにをやっているかを観察する、あるいは知っておくのも大事です。それでも釣れない場合は、確率論でラッキーパンチが当たってる人がたまたまいるんだなという判断に近くなる。完全な判断は難しいですが、こんな感じです。

人が少なくなる厳冬期も、アトラクション感覚で攻略?

アングラーが減りフィールドが閑散とする厳冬期も、実はアトラクションと同じですね。当たれば大きいし……いや、このたとえはややこしくなるから止めましょう(笑)。

とはいえ、こうした質問が当てはまる場所というのはキャパがほぼない場合が多いですよね。例えば、季節的にドンピシャでないと爆発してくれなかったり…。例えば、春のリザーバーのバックウォーターなんかがソレにあたります。

午前中はまだ上がってこないから釣りにならないけど、水温が上がる昼から夕方にはさしてくる。こういう局面であれば午前中からでも待ちます。だって、他のポイントにいってもたいして面白くないですから。アトラクションと同じです(笑)。

同じ時間をかけてそこまで上がらないアトラクションに複数乗るか、絶対に面白いのを待つか。僕は待ちます(笑)。そのほうが満たされるから。でも、待つのが嫌で数をこなした方が満足するのであれば話は違います。

つまりは人によるんですね。並ぶか、並びたくないか、どうしたいのか。自分の中で釣るビジョンがしっかりしていたり、リターンが大きければ並ぶべきでしょう。

ただもうひとつ、そういうポイントに限って喰う場所が決まってます。だからこそピンスポットなんですが、思い描いた釣りができるピンのピンに入れるかどうか。その見極めも重要です。

場所取りをするにしてもちょっとズレているのであれば無理に待つこともないし、逆に人は多くても自分がやりたいピンが空いている場合もあります。それによってその日の展開がガラリと変わるのがバス釣りの面白いところでもあり難しいところでもあるので、そこも含めてまるっと楽しんでください!

と言うわけで、keep it 現場スピリッツ!! また来週!

アングラープロフィール

【Profile】

金森隆志(かなもり・たかし)

岸釣りを中心として活動を続けている超人気プロアングラー。レイドジャパン代表取締役社長でもある。


※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。