[大注目]ライトエギングの基本。釣り方やポイント選び、道具選びを項目別にわかりやすく解説!ターゲットとなるイカの種類は?

YouTubeルアマガの人気コンテンツ『JOE & EMMAのもっとエギング! 100%!!』。その番外編が公開されている。テーマは、ツツイカ類を狙うライトエギング。湯川さんがエギング入門者で鋭意上達中の片原さんにライトエギングの基本をレクチャー! 今、ブームを迎えようとしているライトエギングをはじめたい人は必見です!

●文:ルアマガプラス編集部

そもそもライトエギングとは?

ショアから小型のエギでジンドウイカ(ヒイカ)やケンサキイカなどのツツイカ類を狙う釣りがライトエギング。アオリイカを狙うエギングよりタックルはさらにライトで、釣り場も手軽。

レンジを刻んだりとアジングのような奥深さもあり、釣って楽しく、食べて美味しいのがツツイカ類を狙うライトエギングの魅力。以前からこの釣りは楽しまれているが、タックルの進化等で再び脚光をあびている。

『ライトエギングの基本』を動画で視聴

Lesson1 どんな場所で釣れる? 日中or夜? 常夜灯の明かりに寄るツツイカを狙うのが基本

ライトエギングをレクチャーするために湯川さんが片原さんを案内したのは港。足場も良く、アクセスしやすい場所だ。

片原「デイゲームで釣れるんですか?」

湯川「ツツイカ類は、日中は深場のボトムにいることが多い。だから基本は夜。ナイトゲームで、常夜灯周りや夜に回遊してくるような潮のときに狙います」

夜は、常夜灯の明かりにツツイカ類が寄ってきやすい。

湯川「ただ、ツツイカがたくさん接岸して日中に潮が動いていれば、デイでも狙えるタイミングはあります。釣りとしては夕マヅメからスタートするのが良い。マヅメの回遊もあるんで」

片原「明るい時間に底までのカウントを確認しておけば良いですね」

湯川「そう。ラインの動きで着底がわかるからね。夜の釣りはカウントが大事。あとはひたすらロッドを握る手に出るアタリに集中」

Lesson2 ライトエギングの操作方法 シャクリではなく跳ね上げ中心

片原「エギの動かし方は、エギングと同じように底をとったらシャクる?」

湯川「最初に底をとるのはエギングと一緒。動かし方の基本はシャクリではなく、ロッドティップでエギをチョンチョンチョンッと跳ね上げる感じ。動かしたら止めて、またスーッと底付近まで送り込んでいきます」

エギの動かし方はロッドティップで跳ね上げるのが基本。

片原「ダートでアピールしなくても良いんですか?」

湯川「常夜灯の周りなどに群れで居るイカを狙うからね。ただ巻きでも釣れます。誘いのバリエーションとしては、エギを跳ね上げた後、ロッドを立てながらゆっくり水平移動させてみたり、そこからピュッとサオを戻してラインテンションを抜いて落としたりというのも効果的。ツツイカがたくさん接岸しているときは、投げて落としている間に喰ってるということも珍しくないです」

ロッドを立てながらエギを水平方向にサビいたり、ただ巻きで見せるのも有効。

Lesson3 アタリの取り方ってむずしい? 繊細だけどむずかしく考えない!

ライトエギングもエギを動かしてアピール。フォールやステイで喰わせるのはエギングと一緒。

片原「アタリは手にしっかり伝わる感じですか?」

湯川「トゥンッときたりとか色々あるけど、ラインテンションが抜けてたりすると、アタリがわかりにくいこともある。。ツツイカ自体もいろんな種類がいてる。マメイカ(ジンドウイカ)なんて胴長10cmくらいしかないんで、ちょっと重いかなとか、ちょっとラインテンション張った? みたいな違和感くらいしかないこともあります」

片原「繊細ですね」

湯川「そう。だから違和感があればアワせる。大きな群れが入ったら何杯も連発するからね」

片原「それ、ライトエギングじゃないと感じられない楽しさですね」

ナイトゲームでのアタリ感知は手元の感覚に集中。

Lesson4 ライトエギング用エギ、セフィア セッピー1.5号(シマノ)の特徴

片原「使うエギはめっちゃ小さですけど、どういうエギなんですか?」

湯川「使っているエギは、セッピー1.5号で沈降速度が3.7秒/m。4カウントするくらいで1m沈みます。水深が10mだとしたら40カウントすれば底付近に入っていく。チョンチョンチョンッとロッドティップで動かすと跳ね上がる。通常のエギはシャクってダートするんやけど、これは跳ね上げ重視のアクションやね」

片原「使ってみると小さくて軽いのにけっこう飛びますね。投げやすい!」

湯川「そう。バランスが良いから飛行姿勢が安定して良く飛ぶ。小さくても水深10mくらいやったらスーッと入っていって、底がとりにくいということもない。潮噛みも良いから何をしてるかわからないノー感じにもならず、小さいエギなのに操作がしやすい。ライトエギング入門者の方にもおすすめのエギです」

セフィア セッピー1.5号(シマノ)

●サイズ:1.5号●重量:4.4g●カラー:6色●沈降速度:3.7秒/m

左列上から001 トラグロウ、002 ウメグロウ、003 ソラグロウ。右列上から004 ハンブンアカエビ、005 コンジキノミカン、006 フシギナモエビ

シルエットやアクションの違いでクリンチフラッシュブースト1.8号との使い分けもあり!

セフィア クリンチフラッシュブースト1.8号(シマノ)もツツイカ類を想定して開発されたエギ。セッピー1.5号と並べるとサイズ感の違いは歴然。

湯川「自分はライトエギングをするときにフラッシュブースト1.8号も常備します。シルエットの違いが見せられるし、あとはアクション。フラッシュブーストはダートするので、動きの違いでどちらが良いかを試す。常夜灯周りではフラッシュブーストの反射も違いを見せます」

上・セフィア クリンチフラッシュブースト1.8号(シマノ)  ●サイズ:1.8号●重量:7g●沈降速度:3.5秒/m

Lesson5 ドラグ設定 アクションをつけたときにジッと出るくらい緩めが◎

片原「小さなイカが釣れる秋のエギングは、ドラグの設定が緩めでしたけどライトエギングも?」

湯川「緩めで良いです。手で軽く引っ張ってジーッと出るくらい」

片原「やっぱり釣れるイカが小さいから?」

湯川「ときにはスルメやヤリイカなど大きいイカも釣れるけど、基本的にはアワせてチッとドラグが滑るくらいの感じが良いです。小さいマメイカなんかドラグをきつく締めてガンッとアワせると身切れすることもある。あとは締めて操作するとでエギが動きすぎちゃう。アクションをつけたときにドラグがジーッと出るくらいで良いと思います」

Lesson6 細PEラインとリーダーの簡単な結び方 オススメはトリプルエイトノット

ライトエギングはメインラインにPEライン0.3、0.4号、リーダーに1.5号程度と細糸を使用。湯川さんはメインラインとリーダーの結節にトリプルエイトノットを推奨する。

トリプルエイトノットの結び方はこちら

湯川「コツとしてはPEとリーダーを重ねる部分を長めにとることと、重ねた部分の輪を大きめに作ると結びやすいです。アジングなど極細ラインシステムで良く使う結び方で、60~70cmくらいのシーバスが釣れても十分な強度があります」

暗い夜釣りでも簡単に結びやすく、安定した強度が出せるノットだ。

Lesson7 ライトエギング専用タックルは必要? ライトソルトタックルの流用も可!

片原「専用タックルは必要なんですか?」

湯川「専用タックルじゃなくてもできます! 手軽に楽しめるのもライトエギングの魅力ですからね。

今回、片原さんにはSUL-Sというセフィアシリーズのロッドの中でもっともライトなパワーのロッドを使ってもらっています。1.5号のエギが扱えるライトエギング対応のモデルです。

セフィアXR S73SUL-S(シマノ)

僕はライトソルト用のソアレのロッドを使ってます。

アジングやメバリングをやる人ならお馴染みのブランドなんやけど、アジング用ロッドでちょっと張りがあって、長めのモデルはライトエギングでも使いやすいです。

ソアレXR S64UL+-S(シマノ)

リールも軽いロッドに合わせてC2000番。エギングと同じように、エギを動かしすぎないという意味でノーマルギアを選びましょう」

湯川さん、片原さんのタックルセッティングをみると、他釣種から流用できるタックルはほかにもありそうだ。

湯川さん使用タックル

  • ロッド:ソアレXR S64UL+-S(シマノ)
  • リール:ヴァンキッシュ1000SSSPG(シマノ)
  • ライン:ピットブル4+0.4号(シマノ)
  • リーダー:セフィアマスターフロロリーダー1.5号(シマノ)

片原さん使用タックル

  • ロッド:セフィアXR S73SUL-S(シマノ)
  • リール:ヴァンキッシュC2000S(シマノ)
  • ライン:ピットブル4+0.3号(シマノ)
  • リーダー:セフィアマスターフロロリーダー1.5号(シマノ)

Lesson8 エギのリグテクニック アジング的要素をプラスして楽しめる

湯川「ライトエギングはエギングの要素もあるし、アジングの要素も兼ね備えている。そこも面白いとこやね」

片原「アジングの要素って?」

湯川「小さくて軽いエギを使うからどうしても風や潮で流されやすい。それをリグって補正したり」

片原「リグって、というのは?

湯川「小さいオモリを打って速く沈むようにしたり、下にシンカーを付けてイカメタルのオモリグみたいにエギをフワーッとさせて誘ったりとか。あとライトエギングは釣れるレンジを探るのが重要で、そのへんもアジングに近い感覚といえるね」

Lesson9 どんなイカが狙えるの? 全国各地の美味しいイカがターゲット!

片原「そもそもですけどツツイカとは?」

湯川「ジンドウとかケンサキとか、胴体が筒のような形のイカがライトエギングで狙うツツイカ類」

片原「ツツイカは総称になる?」

湯川「そうやね。学術的にいえばツツイカ目になる」

片原「ライトエギングで狙えるツツイカ目のイカは?」

湯川「代表的なイカでいうと、まずジンドウイカ。地方によってヒイカやマメイカと呼ぶ。小さいものでいうと胴長が10cmもないようなベイカもターゲット。ベカと呼ぶ地域もある。そのほかにケンサキイカやヤリイカ、小型のヤリイカをハナイカと呼ぶ地域もあるし。スルメイカも釣れます。共通点はみんな美味しいことやね(笑)」

ライトエギングのターゲットとなるヤリイカ。

片原「それはうれしい! でもイカの呼び名、ムズかしい」

湯川「イカは世界中に450種類くらいいて、日本には150種類くらい生息しているといわれている。ツツイカ類も北海道から九州まで全国各地にいて、地域によって呼び名が変わるイカも多いからね。でも、いろいろなツツイカがいるから、水温が下がってアオリイカが釣れない時季でも狙えるタイミングがある。

ライトエギングで一番重要なのはこのタイミングで、ツツイカの群れが岸から狙える範囲に寄っているかどうか。寄っていれば手軽に高確率で連発が楽しめます。逆に今回のようにツツイカが寄ってない状況は、いくら頑張っても無(笑)。情報が大事やね」

ツツイカが寄っていれば、堤防に釣り人が並んでいたはず。

近隣の漁港でツツイカの釣果情報があれば、セッピー1.5号(シマノ)を持って疾駆! ライトエギングの楽しさにハマれるはずだ。

アングラープロフィール

湯川マサタカ(ゆかわ・まさたか)

和歌山県紀伊半島をホームに活躍するエギングのエキスパート。攻撃的なラン&ガンから丁寧なボトム攻略まで釣りの振り幅は広く、1杯を獲るまでの過程にもこだわる釣りを展開する。JOE STYLE EGING RUN&GUN ADVENTURE でガイドとしても活動し、一般アングラーへの手解きもお手のもの。

片原恵麻(かたはら・えま)

釣りは3、4年前に船釣り体験ツアーに一人で参加して以来、熱中。持ち前のアクティブさで細のタナゴ釣りからキハダマグロの泳がせ釣りまで幅広い釣種にチャレンジしているルアマガ女子部メンバーだ。エギング歴約10分とほぼ初体験で湯川さんのレクチャーを受けて以来、エギングにどハマり中。

JOE & EMMAの『ライトエギングの基本』を動画で視聴する!


※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。