
バス釣りといえばアメリカ発祥なのは御存知の通り。そしてその本場で行われるトーナメントともなれば、そのレベルはまさしく世界屈指のもの。そんな極限の舞台で、つい先日も爆発的な釣果を生み出し、使い手を優勝に導いたルアーがあった。どうやらそれは、日本のメーカーが開発した、2025年発売予定のアイテムのようだ…!
●文:ルアマガプラス編集部
最強米国コンペティター『P』と伝説のルアーデザイナー『I』の出会い
バスフィッシングの本場・アメリカで行われているトーナメント『B.A.S.S. バスマスター エリートシリーズ』に参戦しているアングラー『ブランドン・パラニューク』。
ずば抜けた戦績を残す氏は、近年のバスフィッシング界隈では注目の的だ。
そんなパラニュークと2年前からサポート契約を結んでいるのが、日本が誇るフィッシングメーカー『メガバス』である。
メガバスは静岡県浜松市にあるメーカーながらも、日本全国、そして世界規模で活躍するルアーを製造。
特に『ヴィジョン ワンテン』といえば、今や世界的な「ジャークベイト」の顔として、『キングオブジャークベイト』と呼ばれるに至っている。
パラニュークと、メガバスCEO伊東由樹氏が出会ったことで生まれた最新のクランクベイト。
それが『iPX』。
photo by B.A.S.S.
先日行われたバスマスターエリートシリーズの第2戦にて、パラニュークがモンスターフィシュを釣り上げ、優勝に大きく貢献したルアーだ。
itoエンジニアリング iPX-12/iPX-16(メガバス)
メガバスにはすでにディープX300というロングセラーディープクランクが存在するが、それとは全く異なるラインで誕生したのが『iPX』。
iPX-16(上)とiPX-12(下)
ブランドン・パラニュークの知見と、伊東由樹の理論が融合した全く新しいシステムディープクランクであり、メインレンジ12ft(3.6m)のiPX-12、メインレンジ16ft(4.8m)のiPX-16を展開。
縦扁平なボディ形状で背中部分にエッジが効いており、まるでバイブレーションのようにハイピッチアクションと激しい明滅を発生。ボトムコンタクト時には素早く姿勢を復元すすることで障害物を回避させやすく、長い距離を安定してリトリーブすることが可能となる。
リップ先端にはメガバスお馴染みの「スコップビルリップ」に似た狙いのハニカムホールが設けられているのが特徴であり、この部分が効率よく水を掴み、安定したアクションや素早く潜行していく性能に影響を与えている。
また、体高のあるボディ下部には大型のタングステンウェイトを2つ配置しており、泳ぎが安定。
この2つのウェイトは独立したレールを移動する重心移動システムを構成しており、通常ポジションではベリーアイを中心に前後に位置することで重心がアクション軸にシンクロして激しいアクションを発生。
キャスト時には後方ウェイトがリア側に大きく移動し、キャスタビリティに貢献。そして着水後の潜行時には前方ウェイトがリップの付け根付近まで移動することでより前方重心かつ水を逃がしにくいロールアクションに偏重し、狙いとなるレンジに素早く潜行させることができるすぐれものだ。
つまりiPXは遠投出来て素早く潜り安定した泳ぎを見せることで、狙いとなるレンジを水平方向に効率的に探ることができて、バイトチャンスを増やすことができるディープクランクなのだ。