ロッド1本で奥深き世界へ! ナイロンショックリーダーが切り拓くエリアトラウトの新戦略!!

ショックリーダーはメインラインを保護するための道具。だからフロロカーボンが当たり前。そんな常識の一歩先の発想から誕生したナイロンショックリーダー。メインラインを保護した上で、戦術面でもサポート。ナイロンリーダー特有の「浮力」&「クッション性」を利用して、より手軽に踏み込めるエリアゲームの深淵へ佐野亘彬さん(通称/ノブ)がご案内。

文・写真:立川 宏

解説は佐野亘彬さん!

profile

佐野亘彬(さの・のぶあき)

通称:ノブ。ロデオクラフト・プロスタッフ。バリバス・フィールドスタッフ。トラウトキング選手権トリプルマイスター。3度の表彰台の内2度は総合優勝。フォーナインマイスターイエローウルフ開発者。スプーン、クランクベイト、ミノー、ボトム、全ジャンル死角なしのエキスパートアングラー。高度にしてシンプルでわかりやすい理論のファンは多い。

ビギナーアングラー×ナイロンショックリーダー

試合でも成果を出すナイロンリーダーは、ビギナーにも勧められる逸品

全国区のエリアトーナメントの動画を見ると、複数のタックルがロッドスタンドにシステマチックに収納されている光景を目にする機会も多い。そのカッコ良さに憧れるアングラーも多いが、ビギナーがいきなり複数のタックルをそろえてからのエリアデビュー…といのうはハードルが高い。

ノブ「ビギナーの方、もしくは他魚種から転向組みの方は、最初はロッド1本、リール1台からエリアゲームを始めるのが一般的だと思います。そんな方々にこそ、今年(2025年)の4月に発売したナイロンショックリーダー(スーパートラウトエリアショックリーダーSVG2[ナイロン]/バリバス)は便利です」

スーパートラウトエリアショックリーダーSVG2[ナイロン]/バリバス
2025年4月2日発売。ショックリーダーの概念を変えたナイロンショックリーダー。特殊製法[SVG]により超高強度を実現。さらにバリバス社独自のスムーステックコート(STC)により吸水性の大幅カットに成功。より高い浮力を保持できる、ショックリーダー専用のナイロンライン。サイズ:0.4号、0.5号、0.6号、0.7号。

その場所に確実にいるトラウトと、トコトン向き合って、あの手、この手でトラウトをその気にさせるエリアゲームは、戦術進化の方向がマニアックになりがち。

2025年の4月に発売されたナイロンショックリーダー誕生のきっかけも、最先端の戦術がひしめき合っている全国区のトーナメントシーンが関係しているが、その恩恵はむしろ、ビギナーの方ほど大きいのではないか、と開発チームの一人である佐野亘彬さん(通称:ノブ)は感じている。

ノブ「かつて、ロッド1本、リール1台のアングラーさんに、自分がオススメしていたメインラインはナイロンでした。ですが、今はエステルラインをオススメしています。その理由のひとつが2025年4月にバリバスから登場した、ナイロンショックリーダーの存在です」

エリアゲームにおけるショックリーダーの基本的な役割は、擦れに弱いエステルやPEラインを、リリーサーによる擦れから守ること。だからこそショックリーダーの基本は今も昔も強度が高いフロロカーボン。

ノブ「基本は今も同じです。ですがライン製造の技術も進化して、今ではかつてとは比較ならないほど強いコーティングのナイロンリーダーを作ることが可能です。そうなると、リーダーを単なる強度補助だけの道具としてだけではなく、ナイロン特有のクッション性や、浮力を利用して、その日、その時、その場所に存在しているトラウトたちに、より効果的なアプローチをするための道具の一種類としても利用できるようになります」

同じロッド、同じメインライン。同じルアー。同じ釣り方。それでもリーダーの長さを変えたり、リーダーをナイロンに変えるだけで、釣果が変わるのがエリアトラウトの世界。

ノブ「ビギナーの方は、最初から難しく考える必要はありません。自分のオススメは、まずはメインラインをRCマイスターエステル0.35号(ロデオクラフト)もしくはスーパートラウトエリアES2エステル ナチュラル(バリバス・2025年秋発売予定)にして。リーダーは、スーパートラウトエリアショックリーダーVSP[フロロカーボン]0.5号(バリバス)を15~20センチの長さにして、試していただくことです。

この基本セッティングで釣りを楽しんでいただいて、アレッ…アタリは出るのにフッキングしないな? もしくはシンプルに釣れないな~? と感じたときに、リーダーだけをスーパートラウトエリアショックリーダーSVG2[ナイロン]0.5号(バリバス)、長さは60センチくらいですかね・・・へと交換してみて下さい。この違いだけで釣果が露骨に変わることが結構あります」

ロッド1本、リール1台の場合、釣り場でメインラインを巻き替えることは現実的ではない。またルアーの種類やカラーを最初から沢山そろえることも現実的ではない。そんなときこそリーダーだけを変えてみる。

ノブ「コレ、かなり効果的ですよ」

中級アングラー×ナイロンショックリーダー

ノブさんが注目したナイロンショックリーダーは、最前線のトーナメントシーンで注目を集めてニーズが爆発。その結果として、2025年4月の発売へと帰結した。トーナメントシーンで注目を集めるくらいなので、ナイロンリーダー特有のマニアックな使い方も盛りだくさん。ここでは、そんな中から中級者に向けた使い方の一例を紹介。

ノブ「自分がナイロンリーダーに求める一番の要素は浮力です。浮力を利用してルアーをスローに引きたいときにナイロンリーダーの特性を利用しています。

もう少し詳しく説明すると、例えばクランクベイトの場合では、モカDR-SS(ロデオクラフト)などのスローシンキング系を、さらにスローに沈めたいときにナイロンリーダーの浮力が役に立ちます。

さらには、頭上がりの姿勢でルアーを引きたいときにもナイロンリーダーの浮力が助けてくれます。クランクベイトを頭上がりで巻くシチュエーションはあまりないので、この恩恵はスプーンの場合が多いですね」

浮力面だけではなく、ナイロンライン特有のクッション性の恩恵も大きいという。

ノブ「足元のカケアガリでアタリが連発するけど弾かれてしまうとき。そんなときにはナイロンリーダーを長めの2~3ヒロ分入れることによって解消することが多いです。

さらに自分は、放流ステージでも長めのナイロンリーダーを採用しています。放流ステージで使用することが多い重たいスプーンでもスローに引ける上に、放流特有の強いアタリも柔らかくなります。放流でのミスが格段に減る感覚があります」

そんなノブさん愛用のナイロンリーダーは2025年4月に発売したスーパートラウトエリアショックリーダーSVG2[ナイロン](バリバス)。一体どんな特徴があるショックリーダーなのか?

ノブ「コーティングが特殊です。ナイロンをよりナイロンらしくするために、高浮力が保持できるコーティングになっています。

さらに自分の使用感ですが、強度面は他のナイロンと比較すると、相当に強く感じられます。ですからショックリーダーとしても安心して使用できます。耐久性の高さにも特殊コーティングが関係しているかと思います。

ナイロンショックリーダーを使うと、エリアゲームの一歩深い世界へ手軽に踏み込むことができます。ビギナーからエキスパートまで、それぞれご自分のステージに合わせて使えるので、オススメですよ」

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