
ショアジギングの名手、沼田純一さん。自身初のフィールドとなる瀬戸内海小豆島でのライトショアジギング釣行の模様がYouTube VARIVAS TV『ショア道Vol.8』で公開されている。多彩なターゲットが狙えるライトショアジギングだが、動画内で沼田さんがみせた釣果を出すためのこだわりを紹介しよう。
●文:ルアマガプラス編集部
初見のフィールド。サーチ能力の高いタックルセッティングで挑む!
沼田「秋の小豆島。初めてのフィールドですけどライトショアジギング(以下LSJ)を思い切り楽しもうと思います」
朝マヅメに潮目が走る潮通しの良いサーフで実釣スタート。
ターゲットの本命は青物。潮通しの良いサーフも有望な釣り場だ。
沼田「1投目は細身のジグのスメルト40g。状況もターゲットも絞れていないので、フックはフロントとリアの両方につけて探っていきます」
ライトショアジギング専用設計のザ•スメルト40g(パームス)で実釣スタート。
潮止まりをまたいで前後2時間程度を沈み根が点在するサーフで投げる予定だ。
沼田「ロッドはショアガンエボルブの103H+。LSJでいうと核となるモデルです」
初の小豆島。実釣場所のサーフはもとより、堤防、磯など幅広いシチュエーションに対応できるタックルを組んできたようだ。
沼田さんのタックルセッティングは初見のフィールドでLSJを楽しむ際に大いに参考になる。
沼田さんの使用タックル
- ロッド:ショアガンエボルブ103H+(パームス)
- リール:ステラSW4000XG(シマノ)
- ライン:アバニ ジギング10×10マックスパワーPE X9 1.2号(バリバス)
- リーダー:ショアレコードショックリーダー•フロロカーボン25lb(バリバス)
水中の情報はラインを通してキャッチ! 釣果を左右するLSJの生命線
実釣をしながら解説は続き、ラインにも言及。ここにも沼田さんのこだわりが。
沼田「ラインはアバニ ジギング10×10マックスパワーPE X9の1.2号を300m巻いています。LSJ自体は200m巻きで成立しますけど、万が一高切れしたり、サーフだと良いサイズをかけたときに300m巻いておけば走らせられる余裕があるんですね」
アバニ ジギング10×10マックスパワーPE X9(バリバス)
●号数:0.6、0.8、1、1.2、1.5、2、3、4、5、6、8、10、12●巻き数:200m(0.6~2号)、300m(0.6~6号)、400m(2~6号)、600m(1.5~6号)※8~12号は100m12連結スプールのみ●カラー:10色×10m●価格:オープン
適度な張りとワンランク上の耐久性を発揮するCORE-INPUT製法や、直進性が高く沈下速度と感度アップを実現するバーチカルブレイド工法など、ジギングの実釣パフォーマンス向上のために開発されたPEライン。よりダイレクトなジグの操作感を可能にする。
沼田「使っているラインのマックスパワーPE X9は9本編みのPEラインですけど中芯が入っていて圧倒的に伸びが少ない。ジギングは、水中の情報は糸から得るんですけど、ここがまさに生命線で、マックスパワーPE X9は魚がどんな形で追っているとか、バイトが非常にわかりやすい」
LSJは超低伸度で高感度なPEラインが欠かせないということだ。
沼田「マックスパワーPE X9は飛距離も出るし、トラブルも少ない。なによりジグをダイレクトに操作する感覚がつかみやすい非常に優れたラインです」
ジグのダイレクトな操作感が得やすいのもアバニ ジギング10×10マックスパワーPE X9(バリバス)の大きなメリット。
飛距離が出てライントラブルが少ない特性もライトショアジギングに向いている。
潮止まり前にファーストバイト! 正体はサワラか? サゴシか?
そろそろ下げ止まり、というタイミングでルアーチェンジ。ブレードジグをセレクト。
沼田「500mくらい沖に鳥が出てきました。ヘキサーBはシングルフックが標準装備ですけど、今はターゲットがわからない状況なので、トリプルフックに変えています」
ブレードジグもライトショアジギングで欠かせない戦力。ヘキサーB(パームス)。
沼田「おしっ、喰った! あぁっ…ちょっと良いサイズだったね。一回アタって、2回追いかけて喰ってきたね」
ブレードジグに待望のファーストバイト! 正体はサワラか?
ファーストバイトはフックアップに至らず。ジグのボディには噛み跡が。
沼田「この傷をつける歯の鋭い魚の筆頭格はサワラ、サゴシ。朝イチに見たダツの可能性もあるけど、いずれにしても牙のある魚が反応してますね」
ボディには鋭い歯をもつ魚の噛み跡だけが残された。
LSJは飛距離だけじゃない! 高耐摩耗性でしなやかなリーダーが釣果の鍵を握る!
沼田さんは小豆島をはじめ瀬戸内海に生息する歯の鋭い魚を想定してリーダーにもこだわりをみせていた。
沼田「リーダーはショアレコードショックリーダーのプロト(実釣時)ですけど、フロロカーボンで傷が入りにくい。タチウオが混じるようなフィールドでも有利で、釣り人にとっては大きなアドバンテージになります」
ショアレコードショックリーダー•フロロカーボン(バリバス)
●号数(lb):1.5(6)、2(8)、2.5(10)、3(12)、3.5(14)、4(16)、5(20)、6(22)、7(25)、8(30)、10(35)●巻き数:30m(6~30lb)、20m(35lb)●カラー:ナチュラル●価格:オープン
新原糸VSFフロロカーボンの採用で耐摩耗性としなやかさをバランス良く兼備。結節強度が高く、エギング、シーバス、ショアジギングなどショアソルトゲームでレコード級の大物を獲るために開発されたフロロカーボンリーダーだ。2025年春発売。
沼田「ショアレコードショックリーダーはフロロなので耐摩耗性、引っ張り強度が高いんですけど、通常のフロロリーダーとの違いはしなやかさ。LSJで使う小さめのジグの動きを妨げず、ジグ本来のアクションを引き出しやすい。同じ太さでも硬いとルアーの動きを制約しますからね」
ショアレコードショックリーダー•フロロカーボン(バリバス)は、LSJで小型軽量ジグをナチュラルにアクションさせやすい。つまり喰わせやすいということだ。
沼田「結節強度が高いのもショアレコードリーダーの大きな特徴です」
6lbから35lbまでラインナップし、エギング、ミドルゲーム、シーバス、ショアジギングなど幅広いショアソルトゲームに対応する。
サーフからべイトっ気のある堤防に移動し、足元付近のボトムを探るとキジハタがヒット!
沼田「腹、パンパンですよ、エサ喰ってるね!」
LSJは近距離の魚もターゲット。アバニ ジギング10×10マックスパワーPE X9(バリバス)によるダイレクトなジグの操作感。ショアレコードショックリーダー•フロロカーボン(バリバス)が引き出すジグのナチュラルなアクション。
この2つの特性は近距離戦でも間違いなく有効だ。
1尾目はアコウ(キジハタ)。瀬戸内らしい魚がきた。ルアーはザ•スメルト40g(パームス)
釣果を伸ばすラインシステムでライトショアジギングを楽しもう!
ベイトっ気のある堤防ではシーバスやダツのチェイスもあり、夕マヅメに入り直すとボイルが発生。
沼田「おお、やってるね。ダツじゃない。シーバスの可能性もある。よし喰った! ヘキサーB、喰いましたよ(笑)」
ブレードジグにアタってきたのは待望の青物だ。
ブレードジグでボイル撃ち。巻きで喰わせた。
沼田「小豆島のLSJの大本命でございますね(笑)」
ヒットルアーはヘキサーB(パームス)の50g。
初日、数少ないボイルを確実にモノにし、実釣2日目の朝マヅメは暗がりの堤防で常夜灯の光の下にシーバスを発見。
沼田「ショアジギタックルですけどミノーを通してシーバスを狙ってみます」
汎用性の高いタックルセッティングも沼田さんのLSJのこだわりだ。ミノーは125mmのシンキングタイプ。
ラインはアバニ ジギング10×10マックスパワーPE X9 1号。リーダーはショアレコードショックリーダー•フロロカーボン20lb。数投後、シーバスが反応。
沼田「アークローバー、やっと喰いました(笑)」
銀ピカ、ヒレピンの美しい魚体。うれしいゲストだ。
ジャーク系のミノーで喰わせるのに苦労したが、きれいなシーバスを締めに日が昇ったところで実釣終了。
沼田「小豆島をぐるっと一周楽しみましたけど、すごく良い雰囲気。今回の釣行では青物の回遊のタイミングはごくわずかでしたけど、ポテンシャルをひしひしと感じるフィールドです。また来たいですね」
と、実釣で小豆島の可能性を確信した沼田さん。LSJは夏から秋にかけて全国各地で楽しめる。今シーズンは沼田さんに倣って、いつものタックルセッティングからライン、リーダーを変更する価値はありそうだ。
アバニ ジギング10×10マックスパワーPE X9(バリバス)とショアレコードショックリーダー•フロロカーボン(バリバス)のコンビは、ライトショアジギングにも最適。釣果を伸ばすラインシステムが組める。
アングラー プロフィール
沼田純一(ぬまた•じゅんいち)
磯、堤防、サーフとフィールドを問わず、あらゆるターゲットを狙うショアジギングゲームのエキスパート。わかりやすい解説でショアジギングの楽しさを伝え、豊富な経験をいかしてロッド、ルアーの開発者としても活躍している。バリバスフィールドスタッフ。
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