
H-1グランプリで優勝するなど、アングラーとして高い実績を持ちながら、釣り具メーカーのティムコで社員として働く大津清彰さんが、リアルタイムな情報を発信する「バス釣り真相解明」。今回は相模湖での釣行レポートです。今年の相模湖はワカサギ激減。バスの捕食対象も変わったようです。
●文:ルアマガプラス編集部
ワカサギ激減?!今年のバスが食べているものとは
さて、ここからは4/6に行われるH-1GPXマスターズカップも絡むため、ハードルアー強化週間です。
水温あがりました
水温も急上昇。ワカサギの産卵も終盤です。相模湖の場合、ワカサギ孵化装置を入れていますが、卵は芦ノ湖産です。そのため、例年通り5月くらいには仔魚がシェード内で見られるようになると思いますが、相模湖で自然産卵されている量はどのくらいなのか?把握できていません。
今年は産卵成魚が昨年の1/10程度しかいないので、どのくらいワカサギ仔魚が見られるのか今のところわかりません。はたして2025年の冬、ワカサギはどうなるのか・・・?
水中の冬眠していたバスも、かなり起きはじめました。だいたい相模湖だと、深い場所まで11℃くらいの水温が入るとバスの目が覚めていく印象です。桂川から始まり北岸・ねん坂・青田へ、その後南岸から全域に春が広まっていくのが毎年の流れです。今年はワカサギが極度に少ない年となったため、冬眠状態のバスも多かったですね。また、食べていないため痩せています。
やせ型
40cmちょっとまではかなり痩せているバスが多いです。通常であれば、このサイズならフットボール形状になるのですが・・・。
ヤゴとゴリ
ヤゴとゴリを食べていました。なお昨年12月から今日まで、相模湖でワカサギを捕食していたバスは
一匹も確認できておりません。それくらいワカサギを食べていない。バスは偏食傾向が強く、一度食べたエサを食べ続ける傾向があります。
「ならば、なぜヤゴとゴリを一緒に食べているの?」という話になるのですが、難しい話になると、バスは同じ目線・同じ方法で捕食できる餌を偏食する傾向が強いというのが本当のところです。ゴリとヤゴは同じ底生生物に入るので、同じような捕食方法で食べることができます。
エビも同じ捕食方法に入るため、通常エビも良く食べるはずなのですが、相模湖の場合エビを捕食するケースは極めて少ないです。これは謎の部分で、私の中でも結論は出ておりません。
これもやせ型
3本目
他に2本、計3本のバスをキャッチ。ただ、痩せています。う~ん、この日は自分で改良したルアー3種類で釣ったのですが、とにかくサイズがイマイチでした…。
それではまた次回!
大津清彰(おおつ・きよあき)
老舗ティムコにてルアー・ロッド開発から各種広報まで担当するマルチプレイヤー。生み出したいくつもの製品がバスフィッシング業界に多大な影響をもたらす大注目の奇才アングラー。