
H-1グランプリで優勝するなど、アングラーとして高い実績を持ちながら、釣り具メーカーのティムコで社員として働く大津清彰さんが、リアルタイムな情報を発信する「バス釣り真相解明」。今回は関西にて実釣調査!新作ロッドの開発状況や関西のブラックバスが吐き出したモノを解説してくれました。
●文:ルアマガプラス編集部
今回は関西遠征。ルアーに続き、新作ロッドの開発も順調!
今回は関西遠征についてです。
池原ダム
内容としては、新ロッドのテストや新製品の意見交換、現地の情報を収集する感じです。来年以降のモノなので、今回の真相解明ではあまり書けないアイテムばかりで申し訳ないのですが…。実際、関東の各地でテストしても関西方面、特にフロリダ系には効果が無いルアーも多々あります。
それはそれで仕方がないのですが、関東で効果的で関西でも効果的なルアーがあればさらにそこから煮詰めていけるヒントになったりします。
七色ダム
釣果を出すのが目的ではなかったため、私はほとんど竿を振りませんでしたが、少しタックルをお借りして釣りもしました。
琵琶湖にて
池原バス
関東でテストを進めていたプロトのハネモノで50アップ釣れたのは良かった!山岡氏も「この反応は池原・七色ダムでも釣れる!」と言っていただきました~。
他には先日爆釣だったプロトのクランキーダーター50Rも好調。問題点の洗い出しも2人でできました。また工場へ指示出しですね。ロッドに関しても初年度何を出すかこれで決定。全国で使うアイテムとなると、なかなか選定が難しく悩みましたが今回で決定です。
技術面・マテリアル面でも日々進化しています。今回は間違いなくフェンウィック史上最強のロッドに仕上がっていると思います。印象深かったのは池原ダムでしょうか?やはり水がきれいで魚も釣れる、雰囲気最高の場所となると人気もあるわけです。かなり山奥のフィールドになるわけですが、かなりアングラーが多かった印象。
バスが食べているものは?関東との違い
そして今回の旅のストマック調査ですが、
アユ
七色ダムは虫系とエビ、池原は稚鮎、琵琶湖のバスは何も食べていませんでしたね。西に来ると基本フロリダ系になりますが、フロリダ系の身体的特徴として「喉が太い」というものがあります。これはストマック調査用のパイプを入れてみた時に感じるのですが、ノーザン系とは明らかに異なります。
バスのような餌を丸呑みするタイプの魚は喉の太さが餌を捕食できる物理的限界になります。この辺りは鳥類も同様ですが、飲み込まなくては栄養にすることはできません。フロリダ系は明らかに大型の餌も捕食することが可能なのです。
ただ、大きな餌しか食べないという事は全くありません。ロクマルクラスも虫を食べますし、エビも食べます。まぁバスの場合威嚇的な要素で口を使うことも多いので、喉を通らないからと言って超大型のルアーを襲わないということは無いのですが…。この辺りがバスフィッシングの面白さですね~。
それではまた!
大津清彰(おおつ・きよあき)
老舗ティムコにてルアー・ロッド開発から各種広報まで担当するマルチプレイヤー。生み出したいくつもの製品がバスフィッシング業界に多大な影響をもたらす大注目の奇才アングラー。