
今回紹介する釣りいろはさんの動画は、釣りではなく漁。有明海の伝統漁法の一つ『投げ網』の漁師さんにとくさんが密着! 漁師さんの一網打尽の技となぜ伝統漁法が持続可能なのかをリポートする。ドローンがとらえた海面を覆い尽くす魚たちの衝撃映像はぜひ動画で見てほしい。
●文:ルアマガプラス編集部
花火のようにパッと広がる投げ網! 海面のコノシロの大量捕獲を狙う知恵と技
とくさんが訪れたのは有明海。投げ網漁師の大鋸さんの船に同船し、漁に出た。狙う獲物はコノシロ。
とくさん「東京の豊洲(市場)に送られる有明海の高級魚です。たくさん獲れると良いですね」
大鋸「獲れると思います。でも制限がかかっているんで」
漁獲量マックスになったらそこで漁は終了。資源管理がしっかりなされているのだ。
伝統漁法『投げ網』とはコノシロの群れを探し、こっそり近づき、網を打つ!
投げ網の作業行程は、まず海面のコノシロの群れを探す。コノシロは音に敏感なので櫓で漕いでこっそりと群れに近づく。
釣りでいえばサイトで魚を見つけストーキングして撃つのと同じで、網を放つタイミングや距離感の違いでひと網の漁獲量が変わるということだ。ちなみに大鋸さんは投げ網漁歴30年で、それでもこの漁は難しいという。
コノシロの投げ網漁はシビア! 熟練の技でまさに一網打尽のことも!
漁は順調に進むが海に出ていると自分たちの手には負えないこともある。コノシロの大きな群れを発見するが、航行する船が接近。コノシロの群れが沈む。飛行機の音もNGだそうで、ストーキングから網を打つまではとくさん沈黙。ドローンの撮影も控えた。
勝負の一投で本日の漁獲高達成! ドローン解禁!
ここまでの投げ網の漁獲に驚きをみせるとくさんだが、大鋸さんがさらなる驚きの一投を魅せてくれた。大きなコノシロの群れに、まさに快心の一投だ。
手繰り寄せる網は、二人がかりでも重そうだ。
とくさん「うわうわ、めっちゃ入っとる、これ。すごかっ!」
この網で獲れたコノシロで、この日の制限漁獲高に到達。船には氷とともにピチピチのコノシロが大量に収められた。
とくさん「これでドローン飛ばしてよかですか? ちょうた君、お父さんと同じ画角で撮るからね。ドローン映像付きで!」
ドローンでコノシロの群れは沈むか? も試される。
ところが飛ばしたドローンが不調。とくさんの手持ちGoProがちょうた君の投げ網をとらえる。網は美しく広がり、「どうだ、どうだ。入っと、入っと? ちょうた君、入っとよ、良かったね」ととくさんも大興奮。だが、船中からは「まだまだ」とのお言葉が。練習あるのみだ。
ドローンで撮った映像にはコノシロの大群が映し出されていた。有明海が豊かな漁場であることがわかる。そして網を投じた瞬間、コノシロの群れが沈む映像に漁師さんたちも興味津々。
とくさん「これ全部魚!? 衝撃…。」
資源管理と後継者の育成が伝統漁法を持続可能にする!
とくさん「数年前、エビば獲らせてもらって、今度はコノシロが獲れるタイミングでと言って、ここ何年か、なかなか居らんかったですもんね。今日は獲れて良かった!」
大鋸「居らんかった。そいけん市場に送るのも制限をかけたりして資源管理をした」
その取り組みは漁獲量の制限だけでなく、コノシロの産卵期は休漁にするなどし、漁業関係者が一丸となって豊かな漁場を取り戻した。出荷を制限することで市場価格の安定にもつながった。東京で美味しいコノシロの握りが食せるもの有明海の漁師さんたちの活動が一役買っている。
大鋸「(当時)飯食われんという人もいたりしたけど、今、我慢しとけば先につながるけん。あと、後継者にも残してやりたいじゃないですか」
良い漁場があるから後継者が育つ。漁後のりょうた君の投げ網はいわば修行。網に入ったコノシロはすべてリリース。『投げ網』の伝統はまだまだ続きそうだ。
実釣だけでなく漁に密着したり、漁師さんの活動のリポート動画をアップするのも釣りいろはさんの魅力。とくさんの取り組みにも感心だ。ぜひ、ご視聴を!
とくさん「地元にくればもっと鮮度の良い状態で食べれるよ。バリうまだそうです!」
ドローンがとらえた衝撃映像
登場YouTuber紹介
釣りいろは
佐賀県、長崎県をホームに全国各地の堤防、磯、船、川を舞台に釣りや調理動画を配信している人気ユーチューバー。とくさんの気取らず飾らず、等身大でみせる夢とロマンと笑いあふれる動画は必見だ。
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