
H-1グランプリで優勝するなど、アングラーとして高い実績を持ちながら、釣り具メーカーのティムコで社員として働く大津清彰さんが、リアルタイムな情報を発信する「バス釣り真相解明」。今回は榛名湖でプロトスピナベのテスト釣行!榛名湖の状況を探りながら、新作ルアーのこだわり、スピナベの新しい考え方をお伝えします。
●文/写真:大津清彰
今回は榛名湖!
榛名湖の様子
久しぶりの榛名湖です。状況としては、アフタースポーニングから夏へ向かう端境期といった感じでした。榛名湖は時期が進むと、ど真ん中にバスが集まる傾向があるのですが、それはまだポツポツといった感じ。
バスが多いのは5~8mといった感じで、おかっぱりでも届く範囲内にバスが多い印象がありました。また、ゆうすげのフラットや沼ノ原のフラット付近もバスが多い雰囲気でした。限界水深は8mくらいで、これ以上は水質の境界が存在し、バスが潜れない様子。
ただ、それよりボトムが浅い場所に関してはボトムを使ってフィーディングしている感じです。ワカサギの量はかなり少ないですね・・・正直、秋以降が不安。それでもバスたちはワカサギを追い回していました。榛名湖は、この時期となると虫パターンが定番として存在していましたが、それは皆無。おそらくバスたちの動きが変わって、表層系のパターンはここのところ釣れていない感じですね。
さて、そんな感じでテストしていました。
プロトスピナベにて
プロトのスピナーベイトにて。スピナーベイトってもうかなり完成の域に達しているルアージャンルだと思います。ただ、クリアウォーターのスピナーベイトはまだまだ進化できると感じていて、それに対応したスピナーベイトとなっています!
具体的に言うと「より速く」「音で誘う」「スカートで食わす」スピナーベイトです。特にスカートに関してはかなりの種類を試してます!
プロトのスピナーベイトでも8本釣ったのですが、この日のMVPはガードを取り去ったタクジグ1/2oz.にカットしたスーパーバイブレーションスカートを搭載したジグ!トレーラーワームはつけません。ラバージグ単体仕様です。
これで26本キャッチ。
ジグフィッシュ1
トレーラーワームを付けないジグ?と聞くと謎のルアーのように思えますが、実はこれ、かなり理にかなっていると私は思います。まず、フォールスピードが速い。トレーラーワームを付けると速さが無くなります。そしてラバージグ単体だと、スカートの動きが抜群に良くなります。
もちろんトレーラーワームを付けるとカバーゲームのような時はメリットも出ますし、必要に応じて付けたほうが釣れるのは事実です。ですが、私の結論では、何もつけないラバージグが効果的なことはかなり多いです。様々な場面でテスト中ですが、特にジグを泳がせる時はその確率が高まる気がしています。
何もつけないスモラバという概念は、一部昔から存在はしていました。しかし、何もつけないフルサイズのジグというのはあまり聞いたことがない?のですが、いまは真実を映し出すツール、ライブスコープが存在します。このトレーラーワームを付けないジグは確実にバスが大好きなことがあるのです!
タクジグにカットしたスーパーバイブレーションスカート
とにかく自在にコントロールしやすいのが最大の魅力です。フォール、逃がし、シェイク、i字、放置…特に今回使用したタクジグはヘッドが独特なので、スーパーバイブレーションスカートが本当によく動きます。
イメージ的にはヘアージグみたいな感じです。ただ、ラバージグの動きはバックテールジグやマラブージグよりも動きは艶めかしいと感じています。※日本ではヘアージグ自体が珍しいですが。
もっと釣りたければ、スーパーバイブレーションスカートはカットしましょう!写真のカットはシャギーカットと呼んでいますが、毛先を1本1本ランダムになるようにカットしています。あと、毛先を斜めにカットすると、泳いだとき、さらに「ペタッ」とした感じがなくなります。
また、本数も調整しています。前側のラバーは合計80本存在するのですが、これを60本まで減らしています。こうすることでラバーそれぞれが干渉することなく、毛先に軽さが出て動きの軽快さがアップします!
ジグフィッシュ2
このラバージグの使い方、ワームの延長線という考え方はちょっと違います。これは自在にコントロールできる、最高のファストムービングルアーなのです。スピナーベイトでも、クランクベイトでも、各種トップウォーターでも、ここまでアングラーの意思で自在にコントロールするルアーは無いでしょう。
また、ワームでもここまで変幻自在に操れるルアーもありません。昨年開眼した、このトレーラーワームを付けないラバージグの技。あまりにもマニアックで簡単な技ではないとは思います。ただ、身につければ恐ろしいほどの武器になると今は考えています!
いくら榛名湖だって普通、26本も釣れませんよ・・・。
★タックル★
ロッド: フェンウィック ACES 68CMJ
リール:アルファスエアTW
ライン: バリバス アブソルートAAA 16lb.
ルアー:タクジグ1/2oz.にカットしたスーパーバイブレーションスカート
ロッド: フェンウィック ACES 65CHJ
リール: スティーズA2 TW
ライン: バリバス アブソルートAAA 16lb.
ルアー:プロトスピナーベイト
大津清彰(おおつ・きよあき)
老舗ティムコにてルアー・ロッド開発から各種広報まで担当するマルチプレイヤー。生み出したいくつもの製品がバスフィッシング業界に多大な影響をもたらす大注目の奇才アングラー。
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