
凄腕アングラーには誰しもひとつやふたつ、苦労話や驚きの体験談があるもの。ここではルアマガ編集部からの白羽の矢が立った7人の過激な人生・体験談をご紹介! 常人には決して遭遇することのないエクストリームな話を、どうか温かい目でご覧ください…!!今回は若手ながらU-30ドリームトーナメントなどを企画し、イベンターとして活躍する千田隆喜さんだ。
●文:ルアマガプラス編集部
profile
千田隆喜(せんだ・たかき)
車で寝泊まりしながら全国のフィールドをトレイルする自由人。H-1グランプリでは最年少優勝記録をもつ。昨年4月に亀山湖で釣り上げた67.5cm5470gは同湖の最大魚レコード。U-30ドリームトーナメント主催。1994年生まれ、兵庫県出身。
なんでもプラス思考に。だから
これまで辛かったことは一度もない
目標の為に車中生活
ストレスなくむしろ健康に
幼少期に釣りはしていたものの、そこまでどハマりすることはなく、小中学生時代はずっとサッカー漬けの生活を送っていた千田さん。
「14歳のとき、部活終わりに自転車で帰っていたら、交通事故に遭って足を怪我してしまったんです。左の足首にもろに車が当たって複雑骨折。2ヶ月くらい入院するほどの大怪我でした。しかも車はそのまま逃げてしまい、結局犯人は捕まりませんでした。1年間はサッカーができないって言われて、中学の最後の大会にも出れないことがわかって、将来はプロサッカー選手を目指していましたが、サッカーの道は諦めました。自分は割とポジティブな性格で、くよくよしていても仕方がない、それでリハビリがてらにバス釣りを始めたんです」
その後、高校へは行かず、家計を支えるために働きながら釣りを楽しんだ。
「10代のころはずっと琵琶湖に通っていて、琵琶湖でガイドをやろうと考えてました。21歳のころにH-1グランプリに出て、初出場でいきなり勝っちゃったんですよね。それなら全戦出ようという話なって、レンタカーで関東まで通いました。お金もかかるしどうせなら引っ越そうということで、2017年に千葉に移住。そこから縁あってロッドメーカーで働くようになったんです。それで20年に車をキャラバンに乗り換えたんですが、営業で全国を回るから家に帰る時間も少ないし家賃がもったいないので、もうどうせなら車に住んじゃえってことにしました。そこから今までずっと車生活ですね。車生活はすぐに身体に馴染んだし、睡眠時間が長く取れるので健康にもなりましたよ。自分は霊感がないからどこでも寝れますし、特に怖い思いをしたこともありません。夏場に車中で寝ていて、翌朝脱水症状になったことは何回かありますけど…」
車中泊生活を始めた当初、真夏にクーラーをつけずに扇風機だけで寝ていた千田さん。夜中に寝苦しくて目を覚ますと、息が荒く脱水症状になっていた。
「それから真夏は標高の高いところに行ったり、漫喫やホテルで寝るようにしています」


車中泊生活は5年以上経ち、快適そのもの。エアコンの出口に大きなパイプを取り付け、後部のベッド部分に送風できるようにしている。
ロッドメーカーは24年に退社し、現在はフリーでいろいろなビジネスをしながら活動している千田さん。U-30ドリームトーナメントを主催したりと、イベンターとしても才覚を発揮している。
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