マグロに負けないラインの結束方法!超強力摩擦ノットなら長時間耐えられる!!

マグロに負けないラインの結束方法!超強力摩擦ノットなら長時間耐えられる!!

ヒラマサやマグロなど大物狙いのキャスティングゲームで使うラインシステムは、PEライン6号以上。10号超えも珍しくなく、リーダーはナイロンの50号以上が当たり前。この太い糸を超強力に結ぶ摩擦系ノットをXBRAIDプロスタッフの尾上拓哉さんが、YouTube XBRAIDチャンネルの『プロのノット』シリーズで披露。極太リーダーとルアーの結節方法もレクチャーしている。どちらもキーワードは“長時間耐えられる強さ”。大物釣りのスペシャリストのノットをとくとご覧あれ!

●文:ルアマガプラス編集部

長時間耐えられるノット! これがなければ大物釣りははじまらない!

大物狙いのキャスティングゲームは20kg超のヒラマサや40kgクラスのキハダマグロなどの大型魚を狙い、かけた魚とのファイトも凄まじい。

今回紹介する動画、YouTube XBRAIDチャンネル『【プロのノット】大型マグロ対応 超強力ノット 尾上拓哉の摩擦系ノット&ルアー結束』は、それに対抗するためのメインラインとリーダー、リーダーとルアーの結節方法をわかりやすく紹介している。

大型マグロ対応の超強力ノットをレクチャーしてくれるのは、大物狙いのエキスパート尾上拓哉さん。

尾上さんのノットのテーマは“大物釣りに長時間耐えられる”こと。大型魚相手に高負荷のファイトが長引き、ノットが締まりすぎて切れる“締め切れ”を引き起こさない、尾上さんの長年の経験に基づく信頼性の高いノットだ。

大型マグロ対応の超強力摩擦系ノットは完璧な準備が必要! 号数によって巻きつけ回数を変える

動画はPEラインとリーダーの結節方法からスタート。作業前に白色ワセリンやウェット生地など、ライトな釣りの結節作業には使わないアイテムを用意。

準備するものはラインカッター、滑り止めグローブ、バーナーライター、締め具、白色ワセリン、ウェット生地。

使用ラインはフルドラグTSR X8(XBRAID)の12号。リーダーはキャストマンアブソーバー(XBRAID)。柔軟性があり結節しやすいナイロンリーダーだ。PEラインが12号だとリーダーは80号を推奨。大型マグロが狙える!

尾上「PEラインをリーダーに巻きつける作業をしますが、巻き付け回数はメインラインとリーダーの号数によって変わります」

フルドラグTSR X8(XBRAID)はコーティングが多いため、巻き付け回数を往復ともに6回増やす。ここがポイントだ。

大型マグロ対応の超強力摩擦系ノットの手順

PEラインの先端側のリーダーに巻きつける部分に白色ワセリンを塗ってなじませる。

尾上「塗る長さは70cmくらいです」

白色ワセリンを塗ったらPEラインをリーダーに巻き付ける作業を開始。

尾上「僕のノットは往復で巻きつけるんですけど、行った巻き付け回数の1.5倍の回数で戻る。新しい糸はコーティングがたくさんついていて滑りやすいので、多めに巻く必要があります」

フルドラグTSR X8(XBRAID)の12号なら行き(結節部→リーダー先端側)は20回。戻り(リーダー先端側→結節部)は30回巻き付ける。

戻りは行きで巻き付けた向きとは逆方向で均等な間隔で巻き付ける。30回巻き付けて戻ったら同じ向きのハーフヒッチを3回入れて仮止め。

尾上「向きが交互のハーフヒッチだとPEラインの端糸を引っ張っても締まらなくなるんで」

編み込み部に白色ワセリンを塗り、締め具にPEライン本線と端糸、もう一方の締め具にリーダー本線を巻き付け、軽い力で締め込む。

尾上「マックスの5割くらいの力でゆっくりジワジワと締めて、巻き付けた部分の形を整えます」

まだPEラインの巻き付け部分が斜めになっているはずなので、リーダー端糸を口にくわえ、リーダー本線、PEライン本線&端糸を締め具に巻き付け、増し締め。

尾上「リーダー端糸は歯を傷めないように奥歯で噛んでください」

次に本締め。ここでウェット生地が登場。

尾上「手の力だけでは締まらないのでウェット生地を敷いてリーダー本線を巻いた締め具を両足で踏んで固定」

ゆっくりじわじわと背筋力を使って本締めをするというわけだ。

尾上「魚に締めてもらうという考えもありますが、魚はやさしく締めてくれないですからね」

大物に急激に締め込まれ、締め切れを引き起こすことも。

ここからは仕上げの作業。まずはリーダー端糸を1.5cmほど残してカット。切り口をバーナーライターで炙って小さなコブを作る。

PEライン端糸をリーダー端糸のコブまで交互にハーフヒッチを入れる。

コブまできたらPEライン本線に交互にハーフヒッチ。ハーフヒッチを入れる長さは1.5cmほど。

尾上「ハーフヒッチもキュッと急激に強く締めるとラインが傷むのでジンワリ締めるようにします」。

最後に輪に3回通すエンドノットを入れるが、尾上さんは“大物釣りに長時間耐えられる”強さを出すためのひと工夫。詳しくは動画をぜひ確認していただきたい。

尾上「実際に釣りをして、均等に目が詰まって一ヶ所に力が集中しないノットが、長時間のファイトをする釣りには必要だと感じています」

完成したノットは結節部の凹凸が少ない。ガイド抜けが良く、キャストに支障をきたすこともなさそうだ。

ルアーの結節は端糸で締め込むノットが“大物釣りに長時間耐えられる”強さを実現!

リーダーとルアーの結節は、メインラインを引っ張っても締まらない=魚に急激に引かれても締め切れしない結び方で“大物釣りに長時間耐えられる”を実現。

尾上「魚にヒゲ(端糸)は引っ張れないですからね。今回使うリーダーはキャストマンアブソーバー(XBRAID)の80号。もうちょっと太いリーダーでも問題なく結べます」

解説で使うリーダーはキャストマンアブソーバー(XBRAID)の80号。メインラインのフルドラグTSR X8(XBRAID)の12号と合わせて100kgオーバーのマグロが本気で狙えるラインシステムが構築できる。

結び方は、まずルアーのラインアイ(溶接リング)にリーダーを2回通して輪を作る。

尾上「リーダーのヒゲ(端糸)は30cmほどとっておくと後の作業が楽です」

リーダー端糸をリーダー本線に4回巻きつけ、ラインアイに作ったリーダーの輪にリーダー端糸の先端を通す。巻きつけた部分を引いて輪を締めてリーダー端糸が抜けないように仮締め。

仮締めした部分を指で押さえ、リーダー端糸でできたアーチを巻き付けた方向とは逆向きに4回ねじる。

このひと手間が“大物釣りに長時間耐えられる”強さの秘訣で、その原理は動画で詳しく語られている。

グローブをはめ、リーダー本線を持ち、ラインアイに作った輪に通したリーダー端糸を口にくわえてねじった部分をラインアイ側に押し込みながら締め込む。

尾上「ヒゲ(端糸)で締めます。ヒゲで締め込むノットは魚には締め込めない、と。結び目を濡らさずにある程度まで締め込みます」

さらに結び目を濡らして、リーダー本線をしっかり押さえ、リーダー端糸を締め込めば長時間ファイトでも締め切れしないノットが完成。

尾上「リーダーの結節もルアーの結節も、今回紹介した結び方を実践してもらえれば、大型マグロにも対応する強度のあるノットができます。ぜひ、皆さんも大物釣りにチャレンジしてください」

いくら良いタックルを使ってもノットが不安だと勝負にならない。オフショアで大型魚を狙うキャスティングゲームはなおさらだ。

“大物釣りに長時間耐えられる”ノットの詳細は動画をチェック! 人気のキハダマグロをはじめ、大物釣りに初挑戦する人は必見だ。約14分の映像を観るか否かが、歓喜と悲哀の分岐点になるかもしれない。

アングラー プロフィール

尾上拓哉(おのうえ・たくや)

オフショアキャスティングゲームのエキスパート。PEラインのフルドラグTSR X8(XBRAID)を相棒に、“疲れず、飛距離を伸ばすキャスティング”で大型魚を仕留めている。豊富な経験を生かしてルアーの開発にも取り組み、入手困難なほど人気のキャスティングゲーム用ルアーを編み出し続けている。XBRAID プロスタッフ。

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