【漁師のもとで修業】苦労人バスプロは霞ヶ浦のどこでロクマルに出会ったのか?

【漁師のもとで修業】苦労人バスプロは霞ヶ浦のどこでロクマルに出会ったのか?

世の中にはとんでもないアングラーが少なからず存在する。今回紹介する安江勇斗さんは霞ヶ浦水系でなんとロクマルクラスのブラックバスと遭遇したことがあるとか…⁉幻ともいえるこの魚との出会いを語っていただいた。

●文:ルアマガプラス編集部

profile

安江勇斗(やすえ・ゆうと)
20歳のころに霞ヶ浦の近くに移り住み、本格的にトーナメント活動を開始。JBトップ50に出場する傍ら、オカッパリでの釣りにおいても存在感を見せるアングラーになっている。1992年生まれ、愛知県出身。

カスミのロクマルは幻じゃない、
確実に存在する!

亡き親友に誓う夢それがバスプロになること

「バス釣りを始めてから5年ほどバスが釣れず、初めて釣れたのが中学一年生のころ。それから一気に釣りにのめり込んで、毎日釣りをしていました。毎朝通学前に釣りをしていたんですが、夢中になりすぎて、休日の日まで制服を着て朝に釣りをして、間違えて学校に行ってしまったこともありましたね(笑)」

バスプロを目指すきっかけになったのは、大切な親友との死別だった。

「高校1年のとき、親友の釣り友達がバイク事故で亡くなってしまった。それがきっかけで、彼と一緒に楽しんでいた釣りでプロになろうと決意し、さらに釣りに本気になりました。20歳でカスミに来たときは車中泊をしながら暮らしてたんですが、なかなか仕事が見つからなくて大変でしたね。住所がないとどこも雇ってくれないんですよ。それで知り合いに紹介してもらった霞ヶ浦での漁師の仕事をするようになりました。霞ヶ浦は漁だけではまとまった収入にはならないので、ナマズやレンギョの駆除を事業にしたりしてましたね。このときに、ベイトフィッシュなどの魚の動きを知ることができたので、とてもいい経験になりました。変な魚が獲れたと言えば、プレコとかですかね」

さらに、カスミでは幻とも言えるサイズにも遭遇している。

「思い出深い衝撃的な出来事といえば、霞ヶ浦でロクマルを見たことですかね。2020年の夏で、場所は桜川の中流域です。竹のレイダウンに小さな浮きゴミが絡む場所に、そこにバスの体が半分くらい見えていて、小さく見積もってもロクマルはある魚でした。ガイド中だったのでお客さんにノーシンカーを投げてもらったのですが、まったく口を使う素振りはなく、ゆっくり沈んでいきました」

「疑い深い自分でも、あれはめちゃくちゃデカかったです。カスミでも土浦・桜川界隈のポテンシャルは高いですね。それ以来、カスミであれを超えるバスは見ていません」

高校時代は自転車で入鹿池まで数時間かけて行き、大会で優勝したこともあった。ちなみ奥に小さく写っているのは加木屋守さん。

霞ヶ浦に来てからは漁師の仕事も手伝うように。
「ベイトフィッシュの生態を知るのは確かに役に立つのですが、逆にそれに引っ張られ過ぎるのもよくないと感じていますね」

※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。