夏の堤防エギング!キロアップアオリイカ攻略【湯川マサタカ直伝】

YouTube ルアーマガジンソルトチャンネルで公開中の『JOE & EMMAのもっとエギング100%』。エギング入門者のルアマガ女子部片原恵麻さんに、エギングエキスパートの湯川マサタカさんがイチからレクチャー! 皆さんのスキルアップに役立つ情報をお届けする動画だが、シリーズ5作目(2025年8月公開)のテーマは夏イカ。夏が来れば役に立つ永久保存版の攻略法は必見! 気になる内容をチラ見せ!

●文:ルアマガプラス編集部

高水温で高活性! でかいイカも秋イカサイズも釣れる! アグレッシブに楽しめるのが夏イカの魅力

実釣は7月上旬。二人が訪れたのは、長崎県県北エリア西部の沖合いに浮かぶ離島。

JOE「今回はここで夏イカを狙います」

EMMA「ちなみに夏イカはどんな感じなんですか?」

この質問に湯川さんが答えた要点は3つ。

夏イカの超基本3

  • 夏は高水温でイカの活性が高い!
  • 春イカシーズンを引きずるでかイカが狙える!
  • 早めに生まれて成長した秋イカサイズも釣れる!


今回紹介する動画はこちら

EMMA「夏は春イカと秋イカの両方が狙える?」

JOE「そう。藻場があれば産卵がらみのキロアップが釣れるし、シャローエリアのランガンも楽しめる。イカの活性が高いからエギに反応しやすいし、イカが元気だから引きも強い。アグレッシブに楽しめるのが夏イカやね」

シリーズ5作目は『夏イカ攻略の基本』がテーマ。磯のシャローエリアのラン&ガンにも挑戦!

実は片原さん、夏イカシーズンは体験済みだ。この動画シリーズ1作目の実釣が、ちょうど今回と同じ1年前の7月上旬。

当時はエギング歴10分でキャスティングのレクチャーからスタート。夏イカ云々をいっている場合ではなかった。それでもほぼ初めてのエギングで約1kgのアオリイカを捕獲! 5作目にして片原さんの上達ぶりにも注目だ。

1作目にほぼ初めてのエギングでキャッチした約1kgのアオリイカ。 今回はこの記録を超える裏テーマもある。

『もっとエギング100%!』第1作目を視聴する!

爆風で入れる釣り場は限定。水深のある漁港周りでレンジ攻略! 捕食回遊中の夏イカを狙う!

初日は移動の関係で遅い午後から実釣スタート。湯川さんが選んだ釣り場は漁港の堤防だ。

JOE「爆風で釣りになりそうなのがここしかない(笑)。水深があって堤防付け根側に磯があって、そのブレイク沿いにイカが通るはずや」

EMMA「回遊するイカを狙うんですか?」

JOE「回遊イカもいるし、港内に入ってエサを喰うてるイカもいるはず。産卵絡みのイカの可能性もある」

実釣初日はその言葉どおりの展開が繰り広げられた。

初日の釣り場は漁港の堤防。港内は水深があり、堤防付け根側は磯で地形変化が豊富。潮通しも良い。夏に限らずエギングの教科書的スポットの一例だ。爆風がなければ…。

まずは堤防付け根側の磯のブレイク狙い。

JOE「イカがいれば絶対このブレイク沿いを泳いで港の中に行くはず。それにしても風がエグい(笑)。潮はこっちに向かってやんわり効いてる」

風と潮の流れの向きが逆で、フリーフォールでラインを出すと風が容赦なくラインを持っていく。

湯川さんが狙いを定めたのは堤防の付け根の磯場から続くブレイク沿い

JOE「こういうときはエギの着水後、パチンッとリールのベールを戻してカーブフォール。エギは潮に押されるから弛むラインを巻き取りながら底付近に入れていく感じやね。なんだ!? おっアタった、この風で!」

湯川さんに1杯目がヒット!

JOE「エギを沈めながら糸フケを巻いて足元まできたらドンッとアタった。あっ、イカが木を抱いてる。初めてのパターンや(笑)」。

JOE「産卵の跡があるからこのサイズでも親イカのメスやね」。ヒットエギはセフィア クリンチフラッシュブースト3.5号(シマノ)。カラーはFキンアジ。

さらに湯川さんは立て続けに2杯目をキャッチ。

JOE「サイズアップ! 」。ヒットエギとヒットパターンは1杯目と同じ。イカの活性は高そうだ。

JOE「この爆風の中、上手にアタリとったね。えーサイズ。これも親イカやね」

EMMA「この風でアタリとるなんてすごい。私なんて、なにやってるかわからないです」

JOE「投げてベールを戻して、ラインテンションをかけながらグーッと引っ張ってくるだけでもええよ」

とにかく爆風下でエギの姿勢を安定させるようにアドバイス。さらに水深のあるエリアでの夏イカ特有のレンジ攻略を直伝!

湯川流 夏イカレンジ攻略

  • 狙うレンジはボトムではなくボトム付近
  • 中層付近でもかまわない
  • アタリがなければレンジを変える

夏イカは活性が高いから、水深のあるエリアで多少レンジが外れても追って喰ってくれるらしい。それでも反応がなければ、基本どおりボトム付近をていねいに探れば良い。レンジ攻略の詳細は動画を参照。

片原さんは風波の影響が少ない港内側を湯川さんのアドバイスを頭に入れて探るとヒット!

EMMA「チョンってアタりました。水面に藻がいっぱい浮いてるんで藻かと思いました」

JOE「今は潮があるから藻の下にも(イカが)ついてる可能性がある。素晴らしい!!」

夏イカらしく上のレンジでお見事! 二人とも初日から幸先の良いスタートを切った。

ヒットエギはセフィア クリンチフラッシュブースト3.5号ケイムラブルー(シマノ)。JOE「これも親イカやね」。

実釣2日目は藻場でキロアップ狙い! 磯のシャローのラン&ガンで夏イカを満喫!

実釣2日目は爆風が収まり、朝マヅメに湯川さんが選んだ釣り場はゴロタ場の海岸線にある突堤だ。

JOE「岸沿いは比較的浅くて藻場があれば産卵絡みのイカの可能性もある。朝マヅメの満潮潮止まり前。キロアップが出るかもしれへん」

突堤の先端は沖から接岸するイカと岸沿いを行き来するイカの足止めスポットになる。

岸沿いは前夜の雨の影響で濁り気味。潮位も高く、この時点で藻場は確認できない。

EMMA「あれ、なんの魚ですかね、2個追いかけてきた」

片原さんのエギになにかが反応。その後のキャストで片原さんのロッドが突如大きく曲がる。

EMMA「めっちゃすぐそこでアタった!」

足元でエギを抱いたイカが走り、片原さんの愛竿セフィアTT S86ML(シマノ)を大きく曲げる。

片原さんは慌てることなく、ドラグを滑らせイカの引きをいなし、メスの親イカをキャッチ。

ヒットエギはセフィア クリンチフラッシュブースト3.5号Fライムブルー(シマノ)

EMMA「さっきのイカだったんですかね? 2個ついてきた」

JOE「2つってことは、でかいオスが居るかもよ(笑)。藻場があってイカが寄ってる可能性はあるね」

潮止まり30分前。まだチャンスはありそうだ。そのとき片原さんが根がかり?

EMMA「あれ、根がかり?」。 JOE「きてる、きてる! イカ、イカ、イカ(笑)」。湯川さんはロッドの挙動から生命反応を目視。

EMMA「やったぁ! またあまりにも近いところできたから根がかりかと思いました(笑)」

JOE「今は底潮が効いてる。さっきエギについてきた2杯がこのタイミングで喰ってきた可能性はあるね」

EMMA「墨、ヤバそう(笑)」。うれしい朝マヅメの連発! 1杯目同様、2杯目もメスの親イカ。セフィア クリンチフラッシュブースト3.5号Fライムブルー(シマノ)が大活躍!

釣れたイカは手早く撮影を済ませダメージを最小限にリリース。JOE「夏イカは弱りやすい。リリースするならできるだけ早く放してあげてください」。足場の高い堤防からはランディングネットに入れて水面まで下ろし、そっとリリース。

片原さんの連発が止まらない! 自己記録更新なるか?

JOE「メスが居るということは、でかいオスも居るはずやけどな」

EMMA「オスはどこだぁ!? あーほんとにやめてよ…」

根がかり? 片原さんはサオ先をちょんちょんっとあおって外しにかかる。

片原さんは1、2杯目を釣った突堤角を陣取ると今度は本当に根がかり?

EMMA「なんだこれ? えっ? 引いてる! イカだった(笑)」

JOE「完全に(根がかりを)外そうとしてたな(笑)。良いサイズ! オスやっ! キロアップや」

湯川さんのサポートでキャッチしたのは良型のオス。胴長のサイズ感はキロアップ当確!

これはもしや片原さんの自己記録更新か? 計測すると

EMMA「えー惜しいっ、940g」

JOE「夏のイカは身が薄なっとんのよ。サイズはいいのにな。春イカシーズンの最盛期やったら1200gくらいはあると思うんやけど」

これも夏イカの特徴だ。

ヒットエギはセフィア クリンチフラッシュブースト3.5号(シマノ)。カラーはFピーチエビ。

実釣2日目朝、湯川さんはスタートダッシュを切れず。その理由は夕方わかることに。

夏はシャローエリアのラン&ガンも有望! 動画ではその攻略法を徹底解説!

朝の実釣を終えると磯のシャローエリアに移動し、ラン&ガンで攻める。

JOE「ワンドの奥の水深がヒザ下くらいの浅いところにもイカは居る。歩きながらテンポ良く撃つのが基本ですね」

シャローエリアのラン&ガン。釣果は足で稼ぐ。

EMMA「秋イカと同じですね」

JOE「そう。藻場があれば良いサイズも釣れし、早い時季に生まれた秋イカサイズも釣れる。いろんなイカが混在していて、とくにシャローはエギに反応しやすいイカが多い」

つまり夏の磯のシャローエリアは有望ということ。動画ではシャローエリアの攻め方のレクチャーもあるのでお見逃しなく!

動画では夏イカの生態についても解説。

片原さんの良型連発の真相とは? 夏がくるたびに役立つ動画は必見!

JOE「あとは自分が良いサイズを1杯釣れば釣果的にはOKやね」

初日夕方の捕食回遊イカ。2日目朝、片原さんの良型連発。そしてシャローのラン&ガンと実釣は夏らしいエギングを展開し、釣果を重ねる。

夕方は潮位の下がったタイミングで朝イチの突堤に入る。

JOE「こんなに藻場があったんや。朝はまったく見えなかった」

朝は潮位が高かった上に濁っていた岸沿いに藻場。そして片原さんが釣果を出した突堤先端角のすぐ足元にも藻場が広がる。

JOE「EMMAちゃんは藻場に上手に落としていたから釣れた。すごいね。上手なった」

朝、片原さんの連発を生み出した突堤先端の足元から広がる藻場。

朝、片原さんはピンスポットでしっかり釣りが出来ていたから連発。湯川さんは違う場所を攻めていたためイカの反応がなかったということだ。

JOE「夕方も喰わないことはないと思うんやけどなぁ」

湯川さんは浅くなった藻場ではなく沖に遠投。

JOE「よっしゃ喰った! ええサイズやん!」

湯川さんが実釣の締めを飾るイカをかける!

JOE「イカがイカにのった! でかいイカがついてきてる! 早よ投げて!」

この状況、今シリーズ1作目で片原さんがキロアップを釣ったシーンの再現だ。だが今回はついてきたイカがエギに反応せず…。

湯川さんはかけたイカを海中に留め、片原さんに追尾イカのサイトフィッシングを促す。

湯川さんによるとついてきたイカは、釣れたイカの1.5倍はあったそうだ。

湯川さんも良型の夏イカを仕留め、実釣は好釣果で幕を引いた。ヒットエギはセフィア クリンチフラッシュブースト3.5号Fキンアジ(シマノ)。

JOE「EMMAちゃんは初めてのエギングが1年前の夏イカやったけど、めちゃめちゃスキルアップしたよね。今はもう、イカが居ればなにも言わんでも自分で釣ってくるもんな」

EMMA「先生が良いからです。今回もちっちゃい子が釣れたり、深いところで釣れたり、良いサイズの子も釣れた。夏イカのいろいろな楽しみ方ができました」

JOE「夏、秋、春とエギングは季節ごとに違って、どのシーズンも楽しい。次の秋はEMMAちゃんがどんなエギングをするのか楽しみやね!」

湯川さんから上達のお墨付きをもらった片原さん。

2025夏イカシーズンは終わってしまったが、夏がくるたびに役立つ動画は必見! そしてお二人の今後の活躍にも注目だ。

使用タックルデータ

JOE

  • ロッド:セフィアリミテッドS84L+(シマノ)
  • リール:ステラ2500S(シマノ)
  • ライン:ピットブル8+ 0.6号(シマノ)
  • リーダー:セフィアマスターフロロリーダー3号(シマノ)

EMMA

  • ロッド:セフィアTT S86ML(シマノ)
  • リール:セフィアXRC3000SHG(シマノ)
  • ライン:ピットブル8+ 0.6号(シマノ)
  • リーダー:セフィアマスターフロロリーダー3号(シマノ)

アングラー プロフィール

教える人 JOE(湯川マサタカ)

ゆかわ・まさたか 和歌山県紀伊半島をホームに活躍するエギングのエキスパート。攻撃的なラン&ガンから丁寧なボトム攻略まで釣りの振り幅は広く、1杯を獲るまでの過程にもこだわる釣りを展開する。JOE STYLE EGING RUN&GUN ADVENTURE でガイドとしても活動し、一般アングラーへのエギングの手解きもお手のもの。

教わる人 EMMA(片原恵麻)

かたはら・えま 釣りは4年前に船釣り体験ツアーに一人で参加して以来、熱中。持ち前のアクティブさで細のタナゴ釣りからキハダマグロの泳がせ釣りまで幅広い釣種にチャレンジしているルアマガ女子部メンバーだ。今企画でエギング歴約10分とほぼ初体験で湯川さんのレクチャーを受け、エギンガーの仲間入りを果たす。


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