【話題の新作リールIM Z100】チニングにおける使用感を徹底インプレ『飛距離は正義! 間違いなく武器になる』

チニング伝道師として知られる森 浩平さんのレポート。今回は話題の新作リールであるIM Z100を徹底インプレ。チニングにおける使用感はどうなのか? 詳しく解説していただきました!

●文:森 浩平

チニングにもマッチするIMZ 100

ルアマガ+をご覧になっている皆さま。ダイワフィールドテスターとして大阪の淀川をホームに活動中のチニング伝道師”もりぞー”こと森浩平です。

今回は、皆さんが注目している秋の新製品「IMZ100」のチニング目線インプレッションをはじめ、真夏に挑んだ宮崎ロケ、そして淀川・武庫川でのロケなどについて、お話ししたいと思います。

IM Z TW100-C

ダイワから新たなベイトキャスティングリール「IMZ TW100-C」が発売されます!(9月予定)

IM Z TW100-CはIM Z200の性能を継承しつつ、よりコンパクトで軽快なレスポンスと操作性を実現したモデル。スプールを34mmに小径化したことでボディも小型化。デジタル制御のブレーキシステムにより安定したキャストが可能で、チニングでも使えるリールとなっています。

チニング目線でのIMZ 100のインプレ

現代のチニングシーン、特にフリーリグメソッドでは「重いリグを遠くへ」というパワーゲームがトレンド。IMZ100はまさにそのスタイルにフィットします。オープンエリアでフルキャストして広範囲を探る。届きさえすればバイトが得られるスポットに確実にリグを届ける。そんなシチュエーションで真価を発揮します。

シルバーウルフEX80MB-SやAIR83MB-Sと組み合わせ、10〜14gをメインに21gまでといったウェイト帯を使うシーンで最長飛距離を狙えます。自分の感覚では、14gシンカー時ではシルバーウルフSVTW比で、+5~10mは安定して伸びています。18gや21gではさらに上ですね。

ブレーキモードはPE / BRAID MODE(LED:イエロー)

ブレーキモードはPE / BRAID MODE(LED:イエロー)で、これなら軽めのリグにも対応可能。7gは厳しいかと思いきや、しっかり飛距離を出せます。さらに軽い5gや、3.5gなども余裕で投げられますが、7g以下をメインに使用する場面では、ロッドも76MLB-Sや72MLB-Sが快適ですし、リールもシルバーウルフSVTWやスティーズCT、アルファスBF系など、より軽量コンパクトなリールのほうが合理的でしょう。要はトータルバランスです。

IM Z200との比較

HRFでの使用動画に、「1oz(28g)などヘビーウェイトを投げるならIMZ200で良いのでは?」というご意見を見かけました。確かに投げるだけならそれも正解と言えるのですが、ボトムでのリグ操作性や取り回しを考えると200はオーバーサイズ。200比で軽量コンパクトなIMZ100で同等の飛距離が安定して出せるなら、100を選ぶのが合理的と言えるでしょうね。

チニング用途における不満点

気になるのは糸巻き量。PE2号200mのラインキャパは、0.8号が基本のチニングでは下巻きが多すぎて困りもの。ぜひともシャロースプールの開発、展開に期待したいところです。

また、IM Z200よりは小型ですが、シルバーウルフSVTWに比べるとサイズ・重量は大きめ。将来的には更なる小型・軽量化を期待したいところです。その点を気にしないアングラー(シーバスやロックフィッシュなどチニングよりも強めの釣りも1台でやる方)にはベストマッチでしょう。

IM Z100の総評

「飛距離こそ正義」のオープンフィールドで、その圧倒的なキャスト性能はネガ要素を補って余りある魅力。アプリ上では最長100m超えの表示も確認済み(追い風参考)。

そして何より、このリールは「もっと行けるだろう?」「もっと飛ばせ!」と訴えかけてくるんです。音でその日の最長飛距離を知らせてくれたり、その日のベストを更新するたびにこちらも燃えてくる。「もっと飛ばしてやる!」とリールと対話し、競い合う感覚が最高です。

そんなIM Z100、飛ばし屋アングラーにはぜひ触ってほしい1台。発売をお楽しみに!

IMZ100を使用したチニング実釣動画はこちら

IM Z100での実釣動画が、DAIWA Salt Water Fishing公式YouTubeチャンネルで公開されています。撮影は4月下旬、ロケ地は淀川河口域のオープンウォーター。IM Z100の優れた遠投性能が存分に発揮されるシーンを収録しています。途中では、ベイトPEを使ったフルキャストのコツも紹介。シルバーウルフEX80MB-Sが描く美しいベンドカーブと併せて、ぜひご覧ください。

子ども達とチニング体験!

さて、ここからは近況報告。

チニング初体験の子どもたちに、“Feel Alive.” な最高の瞬間を味わってもらうため、サポートしてきました!

「なあなぁ、私らでもチヌって釣れるん?」

「ん~そやなぁ~船乗ったら釣れるかもなぁ~」

「お父さんがチニング連れてってくれるって! 船で!」

「やったー!○日か○日で!」

…と、子どもたちだけで話がどんどん進行。

これはマズい…けど、こんなに楽しそうな姿を見たら無碍にもできず…。というわけで、天下茶屋のチニングアンテナショップ『FLAG SHIP』さんに頼み込み、釣行が実現!

普段から近所の川でナマズを釣っているという中1のお兄ちゃんたちは、コツを掴んで早々にキャッチ! チビレやチビチヌが多い時期とはいえ、40cm級のチヌやキビレも混じって、内容はバッチリ◎。なかでも驚いたのは、小3の末っ子。なんと自分でキャストして、自分でアクションして、自分でフッキング、そして自分でランディングまで! 自分がルアーを始めたのは小4か小5だったので、素直に「すごい!」と拍手です。

高水温期のチニングは、フリーリグを投げて、底を取って、底を感じながらゆっくり巻くだけで反応が得られやすい。 だからビギナーにもやさしく、子どもでもしっかり楽しめます。

タックルは、シルバーウルフ 73LML-Sに、カルディア、ルビアスなどのLT2500S-XHクラスを使用。 73LML-Sは、バイトを弾きにくいしなやかなソリッドティップと、投げやすさと操作性を兼ね備えたマイルドな中弾性ブランクと高いコストパフォーマンスが特長で、この時期のチニング入門にもぴったりの1本です。

大阪湾のボートチニングエリアは波も穏やかで、エレキでスポットロックしてくれる遊漁船なら、オカッパリ感覚で釣りができるので子ども連れにも最適。大正区の遊漁船「エリンギ」さんや、西宮の「ベイサイドオッシャー」さんなどもスポットロック可能なので、条件バッチリですね!

そして今回、FLAG SHIPさんが定期的に子ども向け釣りイベントを開催されているおかげで、本当に心強いサポートが得られました。みなさんに感謝です!

雑誌取材で宮崎へ!

AnglingSalt さんのロケで、宮崎件にチニング釣行。「いつか訪れたい」と思っていた宮崎に、念願かなって釣行することができました。

と言うのも…宮崎は大阪同様に、キビレメインのフィールド(県北はクロダイも多いそうです)。そして、淀川と一字違いの“大淀川”ということで、勝手に親近感を抱いていました(笑)。

おかげさまで充実した釣りとなり撮影は大成功。濁りの場面ではアーバンツイスター、クリアな状況ではアーバンシュリンプに好反応。映像では小型サイズなど、スッパリと釣果カットされてしまうほど、フリーリグで多くのキビレ・チヌが反応してくれました!

本来はトップでの釣りや、エバ(大型のメッキ)、ヒラスズキ、マゴチなど豊富なゲストフィッシュとの出会いも期待していたのですが、直前の大雨の影響でそれは叶わず、少し心残りです。

今回の釣行では、多くのロコアングラーの皆さんに温かく迎えていただきました。前入り日のプラ釣行では、ワイワイとチニングトークを楽しみながら釣果もあり、ロケ後に企画していただいたチニングアングラー懇親会も最高のひとときでした。

また、ロケ後に立ち寄った地元の大型量販店では、どの店舗もチニングコーナーが充実しており、宮崎チニングの熱気を強く感じました。釣り損ねた魚や、まだ見ぬフィールドも多く、一度の釣行ではとても物足りません。必ず再訪したいと思っていますので、その際はぜひまたよろしくお願いします。

淀川・武庫川でもロケを実施

ルアーニュースRさんのロケでは、真夏の大阪湾チニングフィールドを攻略! 淀川のフリーリグチニングと武庫川のチヌトップ、豪華2本立てでお届けします。

本来は三重県での撮影を予定していましたが、あいにくの大雨で中止に。日程はそのままに急遽ロケ地を変更し、ノープラ・ノープランでの挑戦となりましたが、自分のホームでもある2河川ということもあり、好釣果に恵まれました。

トップはラフトリック70Fの連続ドッグウォークに好反応。ボトムではアーバンツイスターやアーバンホグを流れに乗せながらゆっくり動かして、止めたタイミングでのヒットが多かったですね。

私は大阪在住で淀川の印象が強いと思いますが、武庫川にも10年以上前から通っています。武庫川は、足場が整備され、駅からのアクセスも良い人気フィールドで、近年は特にチヌトップのフィールドとして有名になっています。大阪・塚本のチニングアンテナSHOP「トップバトラー」主催の『DETA!』や、トップウォーターONLYのチニングイベント『TK杯』なども開催される注目のフィールドです。

つり具のBunBun LINKS UMEDA店でイベント

大阪のど真ん中・梅田にある「つり具のBunBun LINKS UMEDA店」で、シルバーウルフイベントが開催されました!

当日は大盛況! 「大阪はフィッシングショーもあるし、イベントも何度もやっているから、あまり人が来ないかも…」なんて心配は、一瞬で吹き飛びました。テスターシャツに着替える間もなくスタートし、最後までノンストップ。地元・大阪のチニング熱を肌で感じられる、最高のイベントとなりました。本当にありがとうございました!

酷暑の水分携行に「バルクボトルホルダー」

今夏新登場の「バルクボトルホルダー」は、1000mlペットボトルや水筒にも対応する大容量仕様。「従来のダイワ製ホルダーでは容量が足りない…」という不満からアパレルチームにリクエストし、形になりました!

ウェーディングをはじめ、一度エントリーしたら簡単に戻れない状況など、“とにかく大量の飲料を持ち歩きたい”アングラーに、ぜひ使っていただきたいアイテムです。

【森 浩平(もり・こうへい)】

大阪府在住。アーバンチニングの第一人者で、クロダイ・キビレの年間キャッチ数は年間2000枚を越すことも。ベイトタックルスタイルとフリーリグの有効性にいち早く着目し、この釣りを普及させてきた。愛称はもりぞー。

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