
“自由に遊べるエリア向けスペック”をコンセプトに打ち出す人気のエリアトラウトロッド、レイズ オルタ(テンリュウ)に2025年秋、新機種が追加。エリアジャーキンのサブネームを持つNEWモデルは、既存のレイズ オルタと同じくエリアと自然渓流の架け橋的なロッドでありながら、ひと味違う1本に仕上げられているようだ。果たしてどんなロッドなのか? そして、その狙いは?
●文:ルアマガプラス編集部
引き抵抗の強いミノーをメリハリの効いたジャーキングで操る! エリアトラウトロッドの新機軸
レイズ オルタの新機種、レイズ オルタRZA5112S-MT エリアジャーキンと、既存モデルの違いを一言で表せば“硬さ”だ。一般的なエリアトラウトロッドと比べても極端に硬い。
これはロングビルのダイビング系ミノーをはじめ、引き抵抗の強いミノーをメリハリの効いたジャークで操ることを想定して開発。従来のエリアトラウトロッドとは一線を画するモデルとなっている。
管釣り通ならもうお気づきだと思うが、スプーンやクランクのただ巻きに反応しない大型トラウトにミノーイングで仕掛けて獲る! これを遂行するためのロッドだ。
レイズ オルタRZA5112S-MT エリアジャーキン(テンリュウ)
●全長:1.80m(5ft11in)●継数(本):2●調子:レギュラー●仕舞寸法:93cm●ルアー:MAX10g●ライン:MAX8lb、PE0.8号●自重:91g●価格:5万4000円(税抜き)●発売:2025年9月
大型トラウトをミノーのジャーキングで獲るための専用スペックが満載!
レイズ オルタRZA5112S-MT エリアジャーキンの適合ルアーは最大10g。適合ラインは最大8lbと、これだけでもエリアトラウト用としては強いロッドであることがわかる。
サブネームが表すとおり、ミノーのジャーキングの操作性を追求。最大の違いはブランクにある。
既存のレイズ オルタはテンリュウ独自のマグナフレックス製法などによるソフトなティップで繊細なエリアフィッシングに対応していたが、新機種のRZA5112S-MTは、ティップに張り持たせたカーボンチューブラーのブランクを採用。
抵抗の強いミノーをジャークしてもティップが入りすぎず、軟らかいティップのように意図したアクションがミノーに伝わるのが遅れることなく、ミノーをキレ良く動かすことができる。
ミノーのジャーキングに特化したブランクに設計。光を浴びるとダークレッドに輝く美しいブランクもレイズ オルタシリーズの特徴だ。
ミノーの『横の動き』=ヒラ打ちダートに着目した調子に設定
ブランクは中弾性カーボンを肉厚に巻いたトルクフルさが持ち味。全長5ft11inのレングスとレギュラーアクションが相まって、適度なティップの張りと曲げたときのグッと負荷を受け止めるパワーを両立している。
さらにジャーク後のしなりが適度に戻ってラインスラックが出しやすく、ミノーが横方向にダート。キレの良いヒラ打ちで大型トラウトに口を使わせる調子に仕上げられている。
張りのあるティップでジャークの入力をタイムラグなくミノーに伝達。キレの良いダートアクションが引き出せる。
ジャーク直後にしっかりラインスラックを出せるからミノーに横の動きが与えられる。
ガイドもグリップも『エリアジャーキン』専用設計!
ガイドは既存の4機種に比べるとリング径の大きなガイドを搭載。
これは一般的なエリアフィッシングより使用ラインが太いことと、キャスト時のライン抜けの良さを求めた結果だ。
この大きめのリング径はナイロンライン、フロロカーボンラインを想定しての仕様だが、PEラインでもトラブルのないガイドセッティングが施されている。
左が新機種のRZA5112S-MT。右は既存モデルのRZA5102SLLTヴァリアブルクランキン。
ガイド径が大きくてもPEラインに対応。ガイドはKガイド(チタンフレーム+SiCリング)を搭載。
グリップに関しても既存4機種は、リアグリップ長を185mmで統一。これはスプーニングやクランクキングなど釣り方によってロッドを持ち替えても違和感のない握り心地と操作性を追求してのことだ。
対してレイズ オルタRZA5112S-MT エリアジャーキンは、40mm長い225mmに設定。
既存モデルより40mm長いリアグリップが、ジャークのしやすさと大型トラウトとのファイトで違いをみせる。天然木とテンリュウ独自の西陣織カーボンパイプによる意匠を凝らしたつくりは受け継がれている。
これにより引き抵抗の強いミノーを使ってもジャークごとにグリップエンドを腕に当て、その反動を利用して軽快なロッドワークが可能。手首の負担を減らし、連続ジャークが楽に行える。
また、大型トラウトとのファイト時にリアグリップをぴたっと腕に添え、ロッドをしっかりホールドすることでブランクのトルクを最大限利用して応戦できる。
ファイト時にグリップが安定するからこそ、ブランクを曲げたときのトルク感がよりダイレクトに味わえる。
ターゲットは狡猾な“イロモノ”! 自然河川の冬季キャッチ&リリースセクションでも活躍!
ミノーのジャーキング専用設計で開発されたレイズ オルタRZA5112S-MT エリアジャーキンは、全長5~7cm、重量3~6gのミノーがもっとも扱いやすく、ラインはモノフィラメントの5~6lb。リールは2000~2500番がベストマッチ。
このタックルセッティングのメインターゲットとなるのが、イワナやブラウントラウトなどニジマス以外のトラウト。菅釣りアングラーの間でいう、いわゆる“イロモノ”だ。
レイズ オルタRZA5112S-MT エリアジャーキンは、大型でプレッシャーのかかった“イロモノ”をサイトフィッシングで狙いやすく、ロッド1本を手にポンドを歩き、魚を見つけて仕掛けるスタイルで1尾とのかけ引きが楽しめる。
ブラウントラウトをはじめ、大型のイトウやハイブリッド系のジャガートラウトなどエリアフィッシングの人気魚種にチャレンジできる。
また、レイズ オルタRZA5112S-MT エリアジャーキンの特性は、近年増加傾向にある自然河川の冬季キャッチ&リリース区間でも活躍。
冬季キャッチ&リリース区間には50cmを超えるヤシオマスや狂暴な引きをみせるハコスチといった大型ニジマスを放流する釣り場もあり、流れの中のファイトでトルクフルなブランクが違いを魅せる。
もちろん、5cm前後のミノーを使う渓流ミノーイングにも対応。レイズ オルタのコンセプトである『自由に遊べるエリア向けスペック』を踏襲し、未体験のフィールドでトラウトゲームの新たな魅力に気づくことができるはずだ。
管理釣り場、自然渓流、冬季キャッチ&リリース区間とそれぞれ異なる表情をみせるフィールドでトラウトゲームが楽しめるロッドだ。
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レイズ オルタRZA5112S-MT エリアジャーキン(テンリュウ)を動画でみる!
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