流れがあるなら「操作系」は弱い⁉ 大規模河川で川村光大郎さんがバスを探す際に考えていることは〇水!?

流れがあるなら「操作系」は弱い⁉ 大規模河川で川村光大郎さんがバスを探す際に考えていることは〇水!?

オカッパリといえばの川村光大郎さんによるリバー型フィールド攻略アドバイス!春に行われた淀川実釣時の様子をもとに、実践的なハウツーをピックアップしてご紹介!

●文:ルアマガプラス編集部

川村光大郎
かわむら・こうたろう/中学、高校生の頃から霞ヶ浦のオカッパリ大会で頭角を現し、メディアにも登場。メディアプロとして活躍したのち、陸王などオカッパリコンペティションでも実績を重ねる。釣りのウデだけでなく、1尾の魚を釣るための執念も注目を集めた。ボトムアップの創業者であり、もう9年目だというのにも驚きだ。1979年、茨城県出身。

大規模河川での川村流・バスの探し方は?

「まず、大水になったときのことを考えます」

淀川のような大規模河川を初めて訪れた場合、エリアが広すぎて絞りきれずに終わってしまいそう…。コータローさんは川バスをどう探す?

「僕は必ず大水になった状況を考えます。そうなったときにバスが避難できる場所、やり過ごせる場所は、淀川に限らずその周りは魚影が濃い。例えば堰と堰で区切られたセクションでも、大水に耐えられるような逃げ場がないところは、そのセクションまるまる魚影が薄いです。淀川に当てはめると、やはりワンドは有望ですね」

例えば淀川の場合、本流は普段から流れが太く、速め。なので、大増水しても避難できる大規模なワンドがバスの魚影は濃い。各ワンドはまるで池のような雰囲気でほとんど流れはなく、じっくり釣り込める。

川村光大郎が考える「リバーモンスターに効くルアー」とは?

「流れのある川はただ巻き系がいい」

川がほかの釣り場と違うのは、明確な流れの存在。

「春のデカバス狙いなら、シンプルにラバージグやスピナーベイトなどボリュームベイトですね。ミドストでも5~6インチクラス。僕はあまりやらないけど、ビッグベイトやアラバマ系も。中でもスピナーベイトはザリガニやエビが出てくる前の、魚系を食ってるタイミングでシャローを釣るなら個人的に実績が高いです。あと、流れの強さにもよりますが、川はただ巻きで使うルアーが効きますね」。

川は複雑な流れがあるので、操作系の釣り、例えばトゥイッチ&ポーズで誘うタイプはラインが流れに引かれるためアクションをつけづらくポーズ時も流されてしまう。そこで、おすすめなのがただ巻き系。なかでもスピナーベイトは流れに負けないアクションとブレードのフラッシングというプリミティブな強みがある。

フルサイズビーブル・プロトタイプ(ボトムアップ)

まだ手作りの状態だが、デカバスに効くという確信を持っている。「ハマる状況ならオリジナルよりフルサイズ。過去を振り返っても、特に春のシャローに上がりたてのデカバスを釣るには、スピナーベイトが一番ハマっているんですよね」。

コータローさんの最新オカッパリ1軍ルアーは?

ギミー4.5インチ(ボトムアップ)プロペラ付きノーシンカーリグ

「ノーシンカーのきっかけは吉田撃ちゃんでした」
ディープリブ系フラットワームというジャンル(があるかどうかわからないが…)のギミー4.5インチはデカバスが非常に好むという。

「これは最初から想定していたわけではないんですけど、ショートトゥイッチしたときにリブが水を掴むので、抵抗感がある。なので手前に来ない。その分、水を押してくれているんです。瞬間的にサイドリブやテールも震えて自然な止まり方をする、あの緩急がいいですね」。

その使い方のきっかけは吉田撃さんとのYouTube釣行だった。

「高滝湖で同船したんですが、それまでもギミー4.5インチの別の使い方がハマっていて釣果の心配はないと思っていたんです。でも、季節が進んでいて、まさかの大苦戦。そこで、撃ちゃんが出したのがギミー4.5インチのノーシンカーだったんですよ。目の前にいたバスを中層の細かいトゥイッチで誘ったら一撃で食った。僕も真似したらそれまで反応すらなかったのにバンバン出てくるんですよ」。

テールに切り込みを入れて4又にすると、それぞれが細かく震えてサスペンドするメスに効きそう…とのこと。

ヴァラップミノー5インチ *プロト(ボトムアップ)ジグヘッドリグ

「ミドストで身をくねらせて柔らかくロールします」
小魚系ワームのトレンドを掴みつつ、強い個性を感じさせるヴァラップミノーのプロトバージョン。

「僕のなかでは最近のマイブーム。ミノーシェイプで5インチクラスの、いわゆるパワーミドストと呼ばれる釣りやボトストでよく使います。もともと僕はデスアダー6インチのネコリグが持ち駒で、陸王の三川八田原ダムで藤田京弥と対戦したときもよく釣れた。それをよりリアルシェイプでやりたくなったのが作るきっかけでした。ミノーシェイプ系は皆、同じような形になりがちなんだけど、これはぐるっと1周深い溝が入っています。使用するジグヘッドはDストライカーヘッド・タイプスイムで、60度ラインアイのガード付き。今までは90度アイが絶対だと思っていたのですが、これだと引っかからないし、スタックしかけても、そのままストを続けるとクルンと抜けてくる。感動ものですね」。

ぐるりと入った溝のおかげで機械的な硬いロールではなく、身をくねらせながら艶かしくロールする。鋭くリーリングするとタイトにウォブリングする汎用性も併せもつ。

川のポイント別ルアーセレクト術

ヘビーカバー

倒木、それに絡んだフローティング系カバーが淀川のワンドには点在していた。まずはノーマルサイズのラバージグを貫通させるように撃ち、さらにはカバーネコを丁寧にねじ込んでいく。

「タックジグ+ギミーのセット以外では、ジョイント系ジグ+スクーパーフロッグマグナムもアリですが、今回みたいな厳しい状況では不向きだったと思います」。

ボリュームのあるジグは、タックジグ3/8オンス(ノリーズ)にギミー4.5インチ。カバーネコにはブレーバーⅡを使用した。

リップラップ

石積みエリアでは、まずスピナーベイトのスローロールで中層を引き、ジグヘッドリグのボトストで底を釣る、という展開が多かった。

「スローロールはそのまま上を引くときもあれば、カーブスローロールでボトム近くを引いたりもします。それからヴァラップミノーのミドスト、さらにはリップラップに当てながらボトストですね」。

中層狙いでスピナベ→ミドスト→ボトスト、と展開していた。

流れがあるところ

ワンドなどの出入り口で流れの影響が強くある場所では、スピナーベイトを多用していたコータローさん。

「ベイトが集まるし、流れにメリハリが出るとバスも食いやすくなります。川の釣りで大事なのは、一番が流れ。次に、地形変化、何か付き場があるようなもの…という順番」。

流れの中でも動きが破綻しにくく、スピードのコントロールでレンジを維持しやすいのがスピナーベイト

※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。