
魚探すらいらない究極のサーチベイト、ジョイクロ。発売から20年以上、バスとアングラーを魅了し続けている鮎邪ジョインテッドクロー。なぜジョイクロはスレないのか。なぜジョイクロの魔法は解けないのか。生みの親である平岩孝典さんにその問いをぶつけてみた。
●文:ルアマガプラス編集部
profile
平岩孝典(ひらいわ・たかのり)
和歌山県田辺市に居を構えるガンクラフトの代表。元祖S字系ビッグベイトであるジョインテッドクローを開発。独特のデザインセンスをルアーやロッドに落とし込み、数多くのヒットアイテムをリリース。
Search,Switch,Strike… すべてを可能にする魔法のS
バスの記憶に残りにくい、機械的すぎないナチュラルアクション
元祖S字系とも言えるリップレス・ジョイント・ビッグベイト『ジョインテッドクロー』。
ジョインテッドクロー178[ガンクラフト]
●全長:178mm
●重量:2ozクラス
●タイプ:スローシンキング、フローティング
●価格:5,500円(税込み)
一定スピードで巻くだけで魅惑のS字スラロームを描く。アングラーのアクション入力次第でいろいろな誘い方ができるので、バスが学習しにくく、常にフレッシュな誘いでアピールする。
平岩さんはボートで釣りをする際、ほぼ魚探を使用しない。
「ジョイクロを作る前は、いろいろな釣りをしていたし、魚探も使ったりしていましたよ。でも、ジョイクロは集魚力がものすごく高くて、季節を問わず、魚が寄ってくるし、浮いてくるんですよ。かなり深いところからもバスがルアーを見に浮いてきますからね。先日、イタリアでバス釣りをしたんですが、そこの船にはライブスコープが付いていたんです。それを見ると、水深8mからバスがふわ~っとジョイクロを見に浮いてくるのがバッチリ映っていましたよ」
ディープからでもバスを呼ぶ圧倒的集魚力
ジョイクロは驚異的な集魚力があり、横からも縦からもバスを誘き寄せる。これは季節問わずで、真冬でもバスを浮かせるほどのアピール力がある。
「水深8mからもバスが浮いてきますよ。ライブスコープでも確かめたのですが、かなり深い場所からもバスが来ます」
ジョイクロが魚探の役目をしてくれるのは、並外れた集魚力と、ルアーのスレにくさも関係している。
「ジョイクロは毎投、同じ動きをしないんです。毎回、ちょっとずつ違う動きになってしまう。それがこのルアーのすごいところなんです。普通、ルアーを作るときには誰が使っても同じ動きが出るようにしますよね。S字なら、規則正しく、毎回同じ幅で綺麗に泳ぐように作る。でも、ジョイクロはそうじゃない。毎回同じように泳がせようとするほうが難しい。むしろ逆なんですよ」
キャスト毎にアクションが変わるルアー。それがジョイクロ。
「だからバスがスレないし、同じバスが何度も追ってくる。バスがチェイスしてきたら、次は違う質の動きでアピールしてあげることで食わせることができる」
例えば、バズベイトにミスバイトがあった場合、フォローでワームを入れるのはよくあるルアーローテーション。ジョイクロならルアーを変えずに、アクションを変えることで同じようなフォローが可能になる。
「ジョイクロができあがった当初は、自分もそこまで気付いてなかったですね。使っていくうちに、いろんな使い方ができるやんって、このルアーの奥深さを理解していったんです」
バスが口を使う適切な距離感で逃す
食わせの手段として、ルアーをトゥイッチ、ジャークなどをして逃す際は、バスが口を使いやすい魚とルアーの「適切な距離感」がある。遠すぎてもダメだし、近すぎるとバスの目の前から急にルアーが消えて興味を失ってしまう。「そのちょうどいい距離感っていうのは、フィールドや季節、状況などでも変わってくるし、たくさん経験して身につけてもらうしかないですね」


「やっぱりジョイクロはすごいわ」
取材中、平岩さんが思わず口にしたひと言。いろいろなルアーを試したあと、ジョイクロを入れると魚の反応がガラッと変わった。原点にして頂点。ジョイクロはこの先もずっと、魚をスレさせることはない。
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